8/5から広島におり、本日戻りました。
8月6日に広島にいる、という長年の想いを今年やっと叶えました。テレビで見る平和記念式典と実際に自分がそこにいるのとでは全く別物でした。恥ずかしながら初めて入った原爆資料館には言葉も出ませんでした。写真を撮ろうという気持ちにもなれなかった。あの日、銀行の前で待っていた方が瞬間に黒焦げとなって、人の形の影が銀行の階段に残った、それをたくさんの遺族の方々が自分の身内ではないか、と名乗り出たそうです。遺骨も遺留品もなく、せめて 影でも・・・というたくさんのご家族の方々のお気持ちを考えると・・・
夜は灯篭流し。本当にたくさんの行列で私たちは時間内に灯篭流せないんじゃないかと思って、近くにいた方に灯篭を託したのですが、その方は「せっかく来たのだからどうぞ」と列に入れて下さいました。その方はガイドさんで、なんでも宇都宮市では毎年、市内25の中学校の代表各1人を記念式典に出席させているのだそう。もう一人の引率の方は「人生観が変わりますね」とおっしゃっていました。
本当にそうだと思う。京都・奈良や日光も修学旅行先にいいと思う。でもできるだけ早いうちに、戦争というものがなんだったのか、それを知る必要があると思う。学校の歴史の授業だって、ネアンデルタール人からじゃなくて、近現代から逆に遡って教えればいいんだ。そうすれば3学期の終わり頃に時間がなくなって、近現代が端折ったりされなくなるから。(今どう教えているのか知らないけど)
流れてゆくたくさんの灯篭をずっと見ていました。灯篭がちゃんと流れるように、川の中に腰まで浸かって灯篭を送り出している人たちがいました。
あれから72年と2日が経った。
写真:アントニオ・ペレス
2017年8月8日