アントニオ・アグヘータのドキュメンタリー映画を観ました。

34481841_10156422495531228_4111344022323200000_o34482005_10156422495791228_419189130212147200_oみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

昨日はセビージャ大学にて、アントニオ・アグヘータのドキュメンタリー映画「Palabra de Agujetas(アグヘータの言葉)」を観てきました。うわー、これはすごい、映画がすごいというよりも、アントニオ・アグヘータが!!!!

全く別次元の歌い手です。

映画の中での歌なのに、涙もOleも止まりませんでした・・・。

フラメンコ史にその名を轟かす「アグヘータ・エル・ビエホ(Agujeta el Viejo)」の孫であり、「マヌエル・アグヘータ(Mnuel Agujeta)」の息子でもあります。そのヒターノのプーロな(純粋な)血とカンテを引き継ぐ3代目。このアグヘータ一族の歌を聴くときにいつも思うのですが、

彼らは「真実」を歌っている。

彼らは「真実」を語っている。

単にフラメンコの「レトラ(歌詞)」を歌っているのではない。長い長い歴史の中で伝わってきたその「レトラ(歌詞)」を彼らは生きてきた。生きている。

だからそういう「レトラ(歌詞)」があってそれを歌う歌い手とは、全く別次元が異なる。歌の上手い下手の話ではない。そもそも彼らの人生が「レトラ(歌詞)」になっているのだから。彼らの出自そのものがフラメンコの源なのだから。そもそも「レトラ(歌詞)」はそこから端を発しているのだから、彼らの歌から出てくるものが「真実」なのは当然だ。だって「真実」を語っているのだから。

「真実」ほど私たちの心に迫り来るものはない・・・。

ドキュメンタリー映画としての出来はうーん、どうなんだろう・・・という感じかもしれませんが、映画はたくさんの彼の歌の映像と彼を取り巻く人達そして彼自身のインタビューで構成されていて、フラメンコ愛好家にはたまらない。

日本で公開されるかな?あまりにもプーロ過ぎて、日本での公開は難しいかなあ。踊りが入っていたりするとわかりやすいというか、一般受けしやすいけど、ここまでプーロなものだとどうなんでしょう・・・。

でも、だからこそ日本でも公開されてほしいというのが萩原の願いです!

2018年6月8日 セビージャにて。

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