2009.11.12〜15// マドリッド劇場 (マドリッド)
小松原庸子スペイン舞踊団公演
【芸術総監督】小松原庸子
【振付】小松原庸子、クリージョ・デ・ボルムホス、マルコ・バルガス、クリスティアン・ペレス
- 演目:「カルメンー遥かなるアンダルシア」
- 日時:11月12日(木)、13(金)、14(土)20:30開演 15日(土) 18:30開演
- 劇場住所:Avda. de la Ilustración sin numero(イルストラシオン通り番地なし)
- 劇場℡:(34)91 740 52 74
- 入場料:22ユーロ
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Baile Cante Guitarra - カルメン:井上圭子、谷淑江、 田村陽子
- ホセ:マルコ・バルガス
- ガルシア:ホセ・マヌエル・ブソン (スペイン国立バレエ団)
- エスカミーリョ:ダビ・サンチェ ス
- 男性舞踊手:ハビエル・サンチェス、 クリスティアン・ペレス アンドイツ・ルイバル カルロス・サンチェス アドリアン・マケダ 高木亮太
- 女性舞踊手:丹羽暁子、田尻希絵 北山由佳、渡邊美穂 玉沖朋子(小松原庸子スペ イン舞踊団)
萩原淳子、梶山彩沙
- フアン・ホセ・アマドール
- ナタリア・マリン
- イスマエル・フェルナンデス
- フアン・カルロス・ベルランガ
- アントニオ・ゴンサレス
みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?
私は元気です。本日、私が参加出演する、小松原庸子スペイン舞踊舞踊団マドリッド公演の2日目です。マドリッド入りして5日目ですが、寒い〜寒い〜!セビージャと温度差に驚きながら毎日劇場に通っています。
お陰様で昨日公演初日を終えました。おとといからリハーサルとばたばたばたばたばた〜と何がなんだか分からないうちに終わってしまいました。舞踊団公演といっても半分以上が外部の踊り手ですから、これはもうまとめるのが大変なのでしょう。前回参加させて頂いたサラゴサ万博での舞踊団公演よりも規模も公演、演目数も多いですから、誰もかれもがてんやわんや・・・・。そんな中の開幕。初日のお客様はのほとんどがフラメンコ舞台関係者、アントニオ・マルケス舞踊団やスペイン国立舞踊団のメンバーなどでした。出演者に両舞踊団のメンバーが多かったためでしょう、会場からハレオが飛んでとても温かい雰囲気の中初日を終えることができました。どうもありがとうございました!
舞台では毎回いろいろなことを学びます。昨日はある出演者が舞台上で大失敗をしてしまったことで、(でも気にしているのは本人だけのこともあります。)楽屋で大変落ち込んでいました。あんなに練習したのに、あれだけ準備したのに、なぜ失敗してしまったんだろう、なぜなぜ...と真面目な人ほど自問自答して自分を責めがちです。私の舞踊人生は失敗の連続ですから、その気持ちは痛いほどよく分かります。でもね、これは彼女に伝えたことでもありますが、どんなに200%準備しても失敗することはあるのです。なぜなら私たちは人間だから。完璧な人間などいません。(それは人間ではありません。)でも重要なのは、失敗した「後」。失敗を引きずってずるずるずる引きずられるか、もしくはそこから這い上がって底力を見せるか。強い人間はそれほど多くはありません。前者になりそうな自分をなんとか後者にしなければいけない。それは踊りがうまい下手とかそういう問題ではなく、その人の舞踊経験歴でもなく、最終的には本人の精神的な問題だと思うのです。
私は失敗して学んできました。というより、失敗しなければ学べなかった。そして今も失敗して、落ち込んで泣いて(時にはものに当たったり・・・・)でもそこからなぜ失敗したかを冷静に分析して、毎回毎回学んでいます。(そしてそれは多分一生続くでしょう!)もちろん人それぞれ学び方もあるし、毎回成功して自分の踊りに満足している人もたくさんいると思います。私の学び方を彼女に押し付けるつもりはないけれど、少しでも彼女の明日への活力になればいいなと思って、昨日はおせっかいを焼いてしまいました。今日はまだ彼女に会っていないけど、少し元気になっているといいな。
舞台はすばらしい。でも恐ろしい。「オリンピックには魔物がいる」とよく言いますが、私は舞台にもいると思う。でもそれを怖がらずに敬意を払い、立ち向かう。そしてその魔物さえも自分のエネルギーにできた時、その踊りは素晴らしいものになると思うのです。
今日は16:30劇場入りです。世界のどこかで公演の成功を祈っていて下さいね!
ではまたお会いしましょう!
2009年11月13日 マドリッド ホテルロビーにて。