萩原淳子 セビージャ・ペーニャ公演 本日最終日!

2009.12.2 // 「ペーニャス・デ・グアルディア 2009」 

ペーニャ・フラメンカ・トーレス・マカレナ(セビージャ)21H

Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ナタリア・マリン
  • ファビオラ
  • アントニオ・ガメス
 

みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?私は元気です。お陰様で一昨日無事にセビージャ・ペーニャ公演2日目を終える事ができました。

一昨日のペーニャ会場はセビージャを代表するペーニャの一つ、「カンテス・アル・アイレ」でした。初日の会場とは違い、たくさんのペーニャ会員の熱気で包まれたそこは、まさにこれぞペーニャ!アーティスト達もがぜんやる気でした。お客さんが少ないからといって手を抜くわけではないけれど、やはりフラメンコ愛好家が集まった場所で弾く、歌う、踊るというのは特別なものです。なぜならその場所はフラメンコへの「愛」に満ちあふれているから。劇場でも素晴らしい舞台作品は観られますし、商業フラメンコを提供するタブラオでも時には素晴らしいフラメンコに出会えることもあります。でもペーニャは私にとっては特別な場所。愛好家や会員、アーティスト達から発せられた「愛」がそこにあり、循環し、歴史とともに見えないけれど積み重なっている、それが私にとってのペーニャなのです。

昨年も同じ場所で踊ったこともあり、会員の中には私のことを覚えて下さっている方々もいました。また歌い手ガジのご両親がモロンからわざわざ観に来て下さったり、モイ・デ・モロンやペロンなどアーティストの姿も見えました。フラメンコを愛する人達から発せられる強い愛、エネルギー。彼らとアーティスト(ギタリスト、歌い手)と私が一つの「愛」の循環の中にいるのを感じました。すばらしかった。私の踊りがではなく、その「愛」が、循環が、その中に自分がいるという事実が。最終的には、その中に自分がいれば、自分が日本人だとか、踊りが上手い、下手とか関係ないような気がするのです。フラメンコは偉大だから!

そして本日、セビージャ・ペーニャ公演最終日!「ペーニャ・トーレス・マカレナ」での公演です。一昨日の「カンテス・アル・アイレ」も素晴らしいペーニャですが、「トーレ・マカレナ」も素晴らしい。ギタリストのアンとニオ・ガメスがよく言っています。「トーレス・マカレナで弾くのはマエストランサ劇場(セビージャの最も大きい、格式のある劇場)で弾くのと同じだ。」そう、何かが特別なのです、あの場所は。セビージャに来たばかりの頃、「いつの日かこのペーニャで踊れるような踊り手になりたいなあ・・・」と漠然と思っていましたが、本当に踊る事になってしまいました。昨年1回、そして今日が2回目です。昨年踊って以来、トーレス・マカレナの人達はいつも私を温かく迎え、励まし、別の場所での私の公演にも駆けつけて下さいました。今日はこれまでの恩返しをします。私を、ここセビージャで育ててくれるのはやはり彼らの「愛」だから。

今まで歌ってくれていた素晴らしいカンタオール、ガジが今日は出演できません。かわりにナタリア・マリンが歌ってくれます。ナタリアとは、小松原庸子スペイン舞踊団公演で共演していますが、私個人の公演では初共演。いったいどんなフラメンコになるのか、これまたやってみないと分かりませんが、今日もいい日になるような気がします。

では、これから衣装にアイロンかけて、靴をぴかぴかに磨いて・・・準備します!みなさん、またお会いしましょう。

2009年12月2日 だんだんクリスマスに近づくセビージャにて。

Comments are closed.