May 10
セビージャに着きました。
La Yunko | ブログ, 新着情報 | 05 10th, 2010| Comments Off

みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?

私は元気です。お陰様で無事セビージャに着きました。(よかった〜)

こちらは相変わらず日差しが強い!日本から持って来た美白化粧品が役に立つのかどうか・・・それにしてもこちらの女性は元気いっぱいですね。日本人女性からみたらぎょっとするようなシミ&しわでも大声で話し、大笑いしています。顔にシミ&しわがあるというよりも、シミ&しわの中に目鼻があるという人もいますよ〜。すごいですね〜。首や胸元がゾウみたいな皮膚になっている人もいます。でも元気なんです。みんな。このエネルギーはやはりこの太陽から来ているのかな?そしてこの青い空。真っ白でとってもきれいな肌の日本人女性のほとんどが、なぜか人生つまらなそうな顔をして電車に乗っているのをこの1ヶ月見てきたので、すごく対照的です。

どっちがいいのかな?この空を全身いっぱいで受け止めたい。でもゾウは困るし・・・。う〜む。

先週1週間は家の掃除、後片付け、そしてクラス見学をして終わりました。毎回日本から戻って来る度にクラス見学をしています。セビージャではいろいろな先生がいろいろな場所で教えていらっしゃるので、あちこち回るのは結構大変なのですが、クラス見学は大好き。ものすごく勉強になります。先週見学したクラスはアナ・モラレスのテクニカと振付けクラス、ラファエル・カンパージョの振付けクラス3つ、アリシア・マルケスのバタ・デ・コーラのクラスでした。

アナ・モラレスは昨年のウニオンのコンクールで優勝した実力派バイラオーラ。抜群のテクニックを持ち合わせています。生徒は5名ほど、初級レベルの人がほとんどですが、ものすごく難しいテクニカを教えています。そりゃ、あなたしかできないでしょ!と思ってしまったけど・・・。いや、でも生徒が初中級者だからといって、出し惜しみをしないところがすごい。手を抜いていない。これは教える側としてとても大切なことだと思うのです。今できることだけでなく、その先があるということも教えて、生徒の可能性を将来的に引き出す。生徒の方にそれを受け止める度量と視野の広さがないと(技術レベルでなく)この教え方は意味を持たないのですが。

ラファエル・カンパージョの上級&中級クラスでも、すごく難しいことを教えています。一見上手に踊れる人もクラスにいますが、カンパージョのレベルでできる人は誰もいません。問題は技術レベルが足りないことよりも、ちゃんと見ていない、ちゃんと聞いていない。できないと思ってやっているのと、できていないのにできていると思ってやるのでは、同じできないでも全然違う。でもやっぱりカンパージョもすごい。ちゃんと教えている。そしてすごく大切なことを確実に伝えています。すごく大切なこと・・・それは難しいテクニカではなくて、当たり前のことを当たり前にちゃんとやる、ということ。でもそれは当たり前すぎて、みんな「できている」と思っちゃうんだよな〜。私も含めて・・・。う〜む。

アリシア・マルケスはセビージャに自身のスタジオを持つ踊り手です。「アリシアの踊りって、きれいだけど何か伝わってこないんだよね〜」なんて、勝手に思っていたので、クラスを見学しようと思ったことすらなかったんです。(白状しました。ごめんなさい。)でも先のヘレス・フェスティバルで見たアリシアの踊りがすごかった。あの日私は大風邪を引いて意識朦朧としていたけど、そんな私にも伝わってきたあの時の踊りが、それまでの私のアリシアに対する勝手なイメージをぶち壊してくれたのです。ちょっとフラメンコの知識が増えてくると、自分が批評家にでもなった気分で人の踊りを判断してしまう。本当はまだ何も知らないのにね。そういう部分を直さないと、自分がどんどん独断と偏見のかたまりになってしまう・・・。

というわけで、今月はアリシア・マルケスのバタ・デ・コーラのクラスを受講します。私が持つバタ・デ・コーラのテクニックはミラグロス・メンヒバルのもの。アリシアが持つものとは少し違いますが、違うからこそ興味深い!だから習う!きっといろいろ吸収できるでしょう。あとは奮発(!)してラファエル・カンパージョの個人レッスンをとることにしました。振付けをもらうのではなく、自分で振付けたタラントをカンパージョに見てもらうのです。そんな個人レッスンは初めて。カンパージョも初めてだと言っていました。どうなるのかな?初レッスンはあさって。楽しみです。でも緊張して踊れないかも????

ではまたお会いしましょう。みなさんもお元気でお過ごし下さい〜

2010年5月10日 セビージャにて。