¨SOMOS JAPON¨ ⑧ マヌエラ・レジェス、ジョランダ・エレディア、アレハンドロ・グラナドス

みなさんこんにちは。

今日は3人の踊り手へのインタビュー&彼らからのメッセージです。最初はマヌエラ・レジェスへのインタビューをお願いしていましたが、マヌエラのお友達ジョランダ、アレハンドロも急遽協力して下さる事になり、彼らの希望で3人一緒のインタビューになりました。(インタビュー、写真:萩原淳子)

第8回 マヌエラ・レジェス、ジョランダ・エレディア、アレハンドロ・グラナドス

(フラメンコ舞踊家)

【質問①】差し支えなければ、あなたの人生の中で起きた、厳しくつらい状況について語って頂けますか?

【質問②】その状況をどのように乗り越えたのですか?

【質問③】日本の人達へのメッセージをお願いします。

【答え①】マヌエラ(写真上左):私には日本の状況と比較できるようなつらいことはなかったの。これまでの人生の中で浮き沈みはあり、愛を失ったことはあったけど、そんなことは比べものにならないし。そんな私がこのインタビューに答えるなんて正直言って恥ずかしいの。
ジョランダ(写真上右:私も同じ。でも私と日本の関係はきっと深いと思うの。彼らのために役に立ちたいから今日来たのよ。
アレハンドロ(写真下):私個人の問題は、自分自身の頭の中で問題を作り出していたことなんだ。物ごとへのとらえ方、考え方、そこに問題があったんだ。特に若い時にね。
【答え②】ジョランダ:私は人生の分岐点に日本にいた。例えば兄の死。彼のお葬式の時私は日本にいたのよ。自分が乗り越えた、というよりも、日本が乗り越えさせてくれたの。日本には何か特別なものがある。人を落ち着かせる何か。もし他の国にいた時に兄の死を知ったのなら、私は乗り越えられなかったかもしれない。うまく言えないけど、あなた達が人種的に持っているものだと思うの。私は外国人だから外からの視点であなた達を見ているけど、だからこそかえって日本人のことをよく知っているということもあると思うのよ。
マヌエラ:私の人生は浮き沈みの連続だった。沈む度に日本へ行った。日本人の友達が私を助けてくれたの。日本は私にとって治癒するための場所だったの。日本人は自身の感情を受け入れ、他人の感情をも認めるという哲学を持っている。「死」に関してもそう。スペインで「死」のことを話すのはタブーなの。みんな「死」を隠してふたをしてしまう。日本は違うわ。1年に1回、死者の魂が戻って来て、生きている者と一緒に過ごすでしょう?その風習を私は日本で見たわ。威厳を持って「死」を受け入れることができる。だから落ち着きと希望を掴むことができるのだと思うわ。
アレハンドロ:私の答えは個人的なものだから役に立つか分からないよ。
ジョランダ:アレハンドロ、自分ではそう思うかもしれないけど、もしかしたらあなたの答えが誰かのヒントになるかもしれないわよ。インタビューを読む人はいっぱいいるだろうし、人それぞれ状況や心境によって捉え方が違うだろうから。
アレハンドロそうか。自分と闘うこと。自分の人生の中で出会う相手を観察すること。他人は自分を映す鏡だから。他人から学ぶんだよ。でもこれは本当に、私個人のことだから、日本の状況に重ねることはできないと思うけど・・・。
【メッセージ】マヌエラ:決して忘れないで。過去も経験も。現在の愛情も。未来の希望も。あなた達への愛情を。マヌエラ
ジョランダ:あなた達は一人ではない!GANBATENE!!!!
アレハンドロ:今週土曜日にセビージャで行われる震災チャリティー公演で踊るよ。
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上記チャリティー公演にも3月30日アラメダ劇場、4月2日コレヒオ・メディコと、セビージャ各地でチャリティー公演が行われます。今週土曜日の公演(上チラシ)では私は裏方のお手伝い、30日と2日の公演では企画協力・出演します。セビージャに住む日本人達がいてもたってもいられない、何かしなければ、という気持ちがそれぞれ起こり、チャリティー3公演となりました。それ以外にもいろいろな所で募金活動などが行われているようです。セビージャ在住日本人とフラメンコ・アーティスト達が集結し始めています。全ては日本のために。
2011年3月25日  セビージャにて。

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