ハビエル・ラトーレのクラス en ヘレス・フェスティバル

2011.3.12 // 「タジェール・デ・ハビエル・ラトーレ」 -サラ・パウル ヘレス)19H 入場無料

Baile Cante Guitarra
  • ハビエル・ラトーレのクルシージョ生徒有志(萩原淳子、他)
  • メルセデス・コルテス
    • ジョルディ

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

ただ今私はヘレスにおります。セビージャに着いたのが3月2日。それから荷物をほどいて、個人レッスンでバタ・デ・コーラのカラコレスの振付けをし、そしてまた荷造りして3月5日にヘレス入りしました。そう、ただ今へレスでは毎年恒例のフラメンコ・フェスティバルが行われています。今年は午前中にハビエル・ラトーレのクラスを受け、夜は劇場公演という1週間の、本日3日目。

ヘレスに着いたら、結構日本人の姿を見かけました。いろいろな方から「ブログ読んでます」と声をかけられ・・・「ハビエル・ラトーレのクラス、ブログにして下さい。」とリクエストがあり。そう、すごいんです。ラトーレのクラス。昨年もこのフェスティバルでラトーレのクラスを受け感銘。今年もまた受講することにしました。

フェスティバルで行われるクラスは7日間、1日2時間半のクラスです。2時間半ぶっ続けのクラスというのもすごいけど、このラトーレのクラス、なんと、この7日間の最終日にこのクラスで学んだ振付けを舞台で発表してしまうのです。それもヘレス・フェスティバルの公式プログラムとして。クラスのレベルはプロフェッショナル。事前にビデオ審査もあります。(こんなことを書くと、ものすごいクラスのようですが、集まってくる受講生のレベルは結構ばらばらだったりします。だから、そんなにすごくないですよ〜)

今年の振付けはソレア。3日間でサリーダ(出だし)、歌振り、ファルセータ、エスコビージャ、ソレア・ポル・ブレリアのファルセータまで終わりました。でも振付けだけじゃないですよ。舞台で踊るわけですから、フォーメーションもどんどん決めて行きます。うわ〜、頭がパンパン。残りの振付けはソレア・ポル・ブレリアの歌振り、エスコビージャ、ブレリア。今日が水曜日でしょ、ということはあと4日後には舞台で踊っているのです。信じられない〜

受講生は全部で25名くらいかな?今年は日本人も多いです。全部で8人くらいかな?それにしてもすごいのはハビエル・ラトーレ。それだけの人数、そしてしかもばらばらなレベルの受講生達を群舞集団にまとめあげて行くわけですから。どう考えても無謀。でもそれをやってしまうラトーレ・マジック。そのマジックに去年やられてしまったのは私だけではありません。昨年も受講してた人達も姿もちらほら見えます。みんな顔を覚えていて、わ〜なつかし〜!

昨年は今年以上に受講生のレベルの差が激しかったように思けれど、みんなすごくまとまっていていい空気が流れていたのを覚えています。今年はどうなるのかな・・・みんなそこそこ上手に踊る人達が集まっているけど、3日間終わって、なんとなく空気が固い気がする。お互いをライバル視しているというか、自分が上手いと思い込んでいるというか・・・そういう雰囲気って群舞に悪影響を及ぼすんですよね。全部で25名くらいいるわけですから、常に全員が舞台の上に乗っているわけではありません。袖に引っ込んでいる人と舞台で踊る人。舞台の上でも前列の人後列の人。中心にいる人、端にいる人。それをラトーレが決めていきます。昨年は割と均等に全員舞台に乗っていたと思うけど、今年はちょっとばらつきがあるかも・・・。3日間終わってまだほとんど舞台に乗っていない人もいます。残りの4日間でもう少し舞台に乗せてもらえるのでしょうか・・・・その人達は・・・

でも残念なのは、舞台に乗せてもらえないからといって(今のところ)、群舞を放棄してしまっている人がいること。自分の踊りらしきものを隅で練習してたり、あきらかに不服そうな態度を見せたり。気持ちは分からないでもないけど、自分が踊れなくても学べることはいっぱいあるのに。私は逆に、今の所は舞台に乗せられている立場だけれど、もしそうでなかったとしても、自分の踊りの練習はしないよな・・・きっと。不服そうな態度もとらないと思うな・・・だって、それって先生に対しての敬意というものを欠いているのではないかな・・・

そして、踊るパートが多い私(今のところ)。しかもエスコビージャではど真ん中にされてしまいました。どうしよう・・・不器用な私。振りつけられたものをぱっとすぐにできないのです。特にエスコビージャ。足は動いても、ブラッソ(手や腕の動き)をつけると、おかちめんこになってしまう。足だけならできる。ブラッソだけでもオッケー。それなのに一緒に合わせるとどうして、おたんこなすになるのか?しかも4日後だよ〜舞台は〜。ブログ更新している暇があれば練習しろ、と自分でツッこんでしまうけど。

そう言えば昨日、去年一緒にクラスを受けていた人がこんな事を言っていました。

「群舞ってフルーツ・ポンチみたいだよね。一つ一つの果物が合わさって、おいしいポンチになる。どの果物が欠けてもだめ。出しゃばり過ぎてもだめ。でも一つ一つの果物にそれぞれの良さがある。ハビエルはポンチを作るのが上手なんだよね。」

そうか〜!なるほど〜!本当にそうだよね。「フルーツ・ポンチ」という例えは思いつかなかったけど、そうだ、去年私が学んだことはそれだったんだ。だから今年もまたこのクラスを受講することにしたんだ。自分の踊りもちゃんと練習するけど、最終的にはおいしいポンチができればいいんだ。そうか〜、大切なことを忘れていた〜。思い出させてくれてありがとう。

がんばるぞ。学べることは全部学んで、できることは全部やって。あと4日間で私は変わるぞ。

ではまた後日、ご報告します!

2011年3月9日 ヘレス、お友達夫婦の家にて。

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