¨SOMOS JAPON¨ ⑲ イサベル・ロペス

みなさんこんにちは。

今日はイサベル・ロペスへのインタビュー&彼女からのメッセージです。セビージャのタブラオ「アウディトリオ・キンテーロ」出演中のイサベル。本番前の楽屋にお邪魔しました。(インタビュー、写真:萩原淳子)

第19回 イサベル・ロペス

(フラメンコ舞踊家)

【質問①】差し支えなければ、あなたの人生の中で起きた、厳しくつらい状況について語って頂けますか?

【質問②】その状況をどのように乗り越えたのですか?

【質問③】あなたの将来のプロジェクトを教えて下さい。

【質問④】日本の人達へのメッセージをお願いします。

【答え①】日本で起こっているようなことは、今まで私の人生では起こっていないの。幸い私の家族は生きているし、私も病気をしたことがない。つらい事を語りたくないのではなく、自分の人生には起きていないから語れないのよ。

【答え②】もし自分に何か起こったと想像するなら・・・・前を見ること。それ以外にないと思うわ。あとはもっとひどい状況も起こりえたはずだ、とあえて想像してみる。ただし、今の日本の状況は本当にひどい状況だから、それよりもひどいというのは想像できない・・・日本のケースには当てはまらないわね・・・・

でもあなた達の国にはすばらしい教育がある。私はこれまでに6ヶ月契約で3度日本に行ったのよ。それ以外にも何度も。だからあなた達がどんな人間なのかよく知っている。もし他の国で起こったのなら、状況はもっとひどかったに違いない。盗みや暴力がないのは、あなた達が日本人で素晴らしい教育を持っているからなのよ。

【答え③】踊り続けること。この年でまだ踊っているというのは難しいと思うのよ。時代も変わっているし。でもほら、私はまだ踊っているわよ。(笑うイサベル)

日本にも行く。メグミ・タキザワとのプロジェクトがあるの。去年それがあるはずだったのだけど延期になってしまった。そして震災もあって・・・いつの日か分からない。でも私は待っているわ。

【メッセージ(写真)】それが起きた後でも日本は地に足をつけている。自分達のアイデンティティーを失うことなく。そして毎日の仕事が役に立っているということと、彼らの根気というものに私たちが気づかされる時でもあります。そしてそれを持っているあなた達を(私たちは)うらやむべきです。乗り越える事ができるかどうか、あなた達がどういう人間なのかを世界に示すための試練。あたかもまるで何事もなかったかのように、もうすぐあなた達に会えるでしょう。 あなた達の心の中に。 イサベル・ロペス

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東京のタブラオで彼女の踊りを見てから、かれこれ15年程経つのでしょうか・・・あの時、「いつの日かぜったいにセビージャに行く!」と密かに決心していた自分を懐かしく思い出しました。

2011年4月9日  その、セビージャにて。

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