チャリティーライブ in アルハムブラ 義援金送金のご報告

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

お陰様で、昨晩無事セビージャに着きました。“日本からの持ち込み品は没収される”とか、“放射能チェックをされて入国できない”とか・・・いろいろな噂がありましたが、私は何もされず普通に入国できましたよ。あ、でも機内でとんでもない“珍事件”がありました・・・それはまた次回のブログでお伝えしますね。まずは、先日のチャリティーライブの結果ご報告です。↓

5月4日に行われました「東日本大震災復興支援フラメンコチャリティーライブ in アルハムブラ“VIVIR〜生きて行く”」はお陰様で無事終了致しました。沢山のお客様にお越し頂き誠にありがとうございました。

ライブチケット代とカンパを合わせた義援金202000円は、今回のライブ主催者である関口京子さん、河内さおりさん、私の3人で、一昨日東邦銀行を通して福島県双葉郡浪江町へ送金させて頂きました。(送金者の名前は連名できないとのことでしたので、会の名前と河内さんのお名前で送金しています。)

送金先を浪江町に選ばせて頂いた理由は、原発・地震・津波の三重苦の福島県の中で双葉郡浪江町は自主避難の方が多く、他の町に比べて援助をあまり受けていないということ、東京電力からの最初のお見舞金を町長さんがお断りされたという経緯があるためです。ライブの翌日の新聞で、実際に、やっと東電社長が浪江町に謝罪しに行ったこと、壇上から挨拶しようとして町民から怒号が飛び、土下座をしている姿が報じられていました。また当日ライブに来て下さったお客様のご親族の方々が浪江町ご出身で、やはり自主避難されているというお話をライブ後直接伺いました。少しでも早くとにかく少しでも早く安心した日々が戻ることを切に願い、お祈り申し上げます。

今回のライブでチャリティー出演という形でご協力して下さいました、AMIさん、屋良有子さん、ギターのフェルミンさん、歌い手のパコ・エル・プラテアオさん、本当にどうもありがとうございました。そして今回特別に会場を無料提供して下さったタブラオ「西日暮里アルハムブラ」さん、当日お手伝いに駆けつけて下さった皆さん、応援して下さった皆さん、本当にありがとうございました。皆様のご協力なしには実現できなかったライブだったと思います。

※左写真はライブ後アルハムブラ楽屋にて。(左から屋良有子さん、パコ・エル・プラテアオさん、AMIさん、河内さおりさん、関口京子さん、フェルミンさん。パコの前にいるのが私です。)

そして主催者として一緒に動いて下さった関口京子さん、河内さおりさん、本当にありがとうございます。(左写真は送金後の記念に。左から河内さおりさん、関口京子さん、私)このライブの発起人は確かに私ではありましたが、実際のところは気持ちばかり突っ走って、周囲をなぎ倒していたような気がします。そんな私をお二人の優しさ、落ち着き、寛容さが見守り、軌道修正してくれました。京子さん、さおちゃんのお二人がいらっしゃらなかったら、このライブは一体どうなっていたのか・・・本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

セビージャでも震災復興支援チャリティー公演に携わってきましたが、今回のライブが一番完結していたように思います。それはなぜかな・・・と考えた時に、京子さんがおっしゃっていたお言葉が一番ぴったりきました。

「3人がそれぞれの役割と仕事をそれぞれの適性で行い、3つの車輪となって動く事ができた」

このチャリティーライブは、もともと同日別の場所で行われる予定だったライブが中止になったため、共演予定だったお二人や他の方々に「チャリティーライブにしませんか?」と私の方から図々しくお誘いしたことがきっかけでした。その後、すぐに返信を下さった京子さん、さおちゃんと主催者として話を具体的に進め始めたのですが、その時私はまだセビージャにいたため、メールでのやりとり。膨大な量のメールで意見交換をする毎日でした。

そんな中、東京のフラメンコ界の状況を垣間みることができたり、いろいろな立場や状況からの異なった考え方を学ぶことができました。チャリティーに関しても人によって温度差があるみたい・・・考え方が違うのは当たり前だし、それがセビージャと日本の違い、文化の違いなのかなと思ったり・・・

チャリティーライブを開催するというのはいろいろな意味で難しい。でもそんな中で京子さん、さおちゃんと3人で一緒に試行錯誤してお互いの意見を尊重しながらライブの骨格を作り、開催し、お客様や他の出演者のみなさんに喜んで頂き、一昨日送金が完了したこと。本当に感謝しています。私は足りない所ばかりの人間で、そしてその足りない部分は非常に足りない。それを京子さんとさおちゃんから学びました。そんな私と一緒に動いて下さったお二人には本当に頭の下がる思いです。ありがとうございました。

他の人と助け合って初めて「できる」ということもある。そのためには相手を信じて感謝すること。人を愛するということ。今回のライブを通してそれが強く強く心に刻みつけられました。

2011年5月11日 セビージャにて。

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