「第2回福岡クルシージョ」お陰様で無事終了しました!

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で無事「第2回福岡クルシージョ」を終了することができました。受講して下さった皆様、誠にありがとうございました!

前回の福岡クルシージョもそうでしたが、今回も非常に楽しかったです。私は教えることが大好きで、それを仕事にできるというのは本当に幸せだと思います。素晴らしい生徒さん達にも恵まれ、これ以上のことはありません。

今回の「第2回福岡クルシージョ」で私が学んだことがあります。

①生徒さんの可能性を引き出すのは教える側の責任である

これは、「サパテアード原点」クラス内で学びました。東京や大阪でも開講しているこのクラス。クラスの名の通り、サパテアードの打ち方、姿勢、重心移動など“原点”から、毎回シギリージャのリズムを1コンパスずつ学び、東京では全5回で短めのエスコビージャが完成します。対象は初中級。今回の「第2回福岡クルシージョ」では受講生の半数がシギリージャのリズムを習ったことのない方ばかりでした。そんなこともあり最初は、内容が難しいかな・・・と心配したのですが、1時間15分のクラスの中で、“原点”から教えて行くうちに、みなさんどんどんサパテアードの音がよくなっていく。本当に驚きでした。後半、やはりリズムが難しいかな、と思いパソを簡単にしようか迷ったのですが、思い切って当初のパソを教えることに。やはり最初は皆さん戸惑ったようですが、パソではなくまずはリズムから入る私なりの教え方を実践してもらうと、少しずつ、でも確実に音の粒が揃ってゆく。驚きでした。

あの時に「多分無理だな」とこちらが勝手に判断しなくてよかった、と思いました。もしそうしていたら私は生徒さん達の可能性をつぶしていたのかもしれない。恐らく「難しい」と思われた方もいらっしゃったかもしれない。でも挑戦することでクリアできる部分もあるし、もしそのクラス時間内でできなくても、自分の頭で考え、自分の身体で試行錯誤する経験、それが大切、なぜならその経験なしに学ぶことは不可能だから。

②学ぶ時にはいつでも自分がゼロだと思わなくてはならない。

これは「コンパス重視のタンゴ」クラス内で学びました。このクラスも上記同様、東京や大阪でも開講しています。クラスの名の通り、振付やパソではなくコンパスそのものに焦点を当ててタンゴを学ぶというクラス。東京でも全5回でタンゴの歌振り1つが完成します。同じく対象は初中級。今回の「第2回福岡クルシージョ」の受講生のフラメンコ歴に幅があったように思えます。フラメンコ初心者に近い初級者と、長年続けていらっしゃる経験者。一見同じクラス内で学ぶのは難しそうですが、このクラスではフラメンコ歴というのは関係ありません。

でももし関係あるとすれば・・・経験のある人の方が学びにくい、という不思議な現象。なぜ?

それは、フラメンコ歴が長くなれば長くなる程、知識が増える。振付が増える。パソが増える。それは当たり前のことだしいい事だけれど、それに今度は縛られるようになる危険性もあるということ。そうすると新しいことを学ぶ時に、すんなり学べない。かえって初心者の方が知識や振付やパソを持たない分、教わっていることがすんなり頭にも身体にも入る。

昔、習っていたトロンボも言っていました。

「クラスに馬に乗ったまま乗り込む生徒と、きちんと馬から降りて馬を外につないでクラスに入ってくる生徒がいる。」

つまり、自分が学んだ知識を振りかざして「オレってうまいだろ」「私、これだけ知ってます」というのをぷんぷんさせてクラスを受ける生徒と、もしかすると前者よりももっと踊れるかもしれない、でもそれを外に置いてくる。クラスの中ではいつでも初心者のつもりで学ぶ、そういう謙虚な生徒もいる。そういうこと。本当にそうだな、と思います。いくらお金を払ってたくさんのクラスを受けても、前者であれば何も学べない。本人は学んだつもりかもしれないけれど。

重要なことは、今ある技術、経験、普段のお教室のクラスのレベルではない。自分がいかに学ぶか。そのためには何をしなければならないか。それはクラスを受ける前から始まっている。それはそもそもフラメンコを学ぶ姿勢にある。それはもっと言うとその人の人間性に関わってくるのではないでしょうか。

今回のクラス、初級の生徒さん達はそのまま学んで下さり、フラメンコ歴の長い生徒さん達はその“思い込み”や“縛り”がなくまっさらの状態で学んでいらっしゃいました。とてもいいクラスでした。ある生徒さんがクラス中に一言。

「酒が呑みたくなってきた」

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そんな感想は初めて。なぜ???? なんでも、コンパスを他の生徒さんと共有していたら楽しくなってきて、酒が吞みたくなったそう。なるほどね。

他のクラスでも、よかったな〜。「マントン・テクニカ基礎」や「バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎」のクラスでは前回からの継続受講生の成長が見られました。初めて挑戦してみた生徒さん達にも拍手!そして講義の「アレグリアス研究カンテ編」と同「バイレ編」。振付やパソだけでなく、ギターやカンテとの関係性ももっと学びたい!という熱心な生徒さん達がお集りになりました。

本当に素晴らしいクルシージョでした。たくさんの方からお喜びのご感想を頂きましたが、私の方こそ生徒さん達から学ばせて頂きました。皆様本当にありがとうございました。また福岡でお会いできることを楽しみにしています。

2013年4月23日 藤沢にて。

明日から5月3日まで東京クルシージョ。4月28・29日はつくば国際美学院さんにて、5月5・6日は「第2回大阪クルシージョ」です!がんばるぞー

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