“サン・ペドロ・デ・アルカンタラ” ペーニャ公演大成功!&明日日本へ!

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で昨日の“サン・ペドロ・デ・アルカンタラ” ペーニャ公演は大成功のうちに幕を閉じました。共演のミゲル・ペレス、“ラ・ディビ”。どうもありがとう!応援して下さった皆様誠にありがとうございました。

2013.6.22(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・サン・ペドロ(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ、マラガ)
  • 入場無料
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ラ・ディビ
  • ミゲル・ペレス 

サン・ペドロ・デ・アルカンタラはセビージャから車で2時間半ほど。ディビはペーニャ公演の後、地元のマラガに泊まるということで、ミゲルと私が一緒に車に乗って行きました。ウトレーラを通り越して、ロンダを通り越して、そこからがくねくね道で結構大変。運転免許ももちろん車も持っていない私はいつも共演アーティストの車に乗せていってもらいます。今回は運転役はミゲル。最近ミゲルは引っ張りだこで本当に忙しそう。そんな中、往復5時間も運転をお願いしていしまって本当に申し訳なかった・・・ミゲルも最初はかなり嫌がってたけど、他に方法がないので・・・でもその割にはドライブは楽しかったです。

先日のブログでは“química” の話をしたけれど、ミゲルとは“química” があるというより、もちろんあるにはあるのですが、私達同じ?と思ってしまう瞬間が多いのです。なんと言うか、物事に対する考え方や捉え方、対処の仕方が同じ。もちろん考え方の違う部分もあるのだけど、なんか同じなんだよね。ミゲルもそんなことを言っていて、その上でいろいろ私にアドバイスをくれました。私を見ていると、ミゲルは自分を見ているようだ、と。自分が今、53歳になってやっと気付いた “過ち” を私が犯さないように、“友達”としてアドバイスをくれたのです。でも、それは “過ち” じゃないと私は思う。ミゲルはミゲルらしく生きてきて、その正直さや人間らしさをバカだと思う人が世の中に多いと、それは “過ち” と思われてしまうのかもしれないけど。こんな人ってそうそう人生の中で出会えない。夫くらい。夫以外の人間で、しかも自分の踊りを伴奏してくれるギタリストがそういう存在だというのは、本当に幸運なことだと思います。

帰り道もいろいろな話をしました。いつでもどこでも数秒で眠ってしまう私は、助手席で今日は絶対眠らないぞ、と決意していたのですが、そんな決意なんていらない程、話が盛り上がりあっという間にセビージャに着いてしまいましたよ。着いたのは朝4時だから疲れていたのは疲れていたけれど、そのまま少し眠り、朝起き、明日日本に発つ荷造りが大方終わった所です。

ペーニャ公演はよかったです。久しぶりにタラントを踊りました。先週のフェスティバルの準備のため、ずっとアレグリアスとソレアばかり練習していて、タラントはかなり久しぶり。昨年10月の「魚の選び方を知った時」公演以来かな?フェスティバルの後、なぜか急にタラントが踊りたくなってしまい、数日しか準備できないのは分かっていたのですが、強引に踊ってしまいました。タラントの後のタンゴ、3つ目の歌の所でぶわーっと内部爆発が起こりました。その瞬間ペーニャ会場も「OOOOOOOLEEEEEEEE!!!!!!」の爆発があったらしい。私には「なんか聞こえた」くらいにしか思えなかったけど、車の中でミゲルが「あれはすごい瞬間だった。来るな、とは思ってたけど。」と言っていました。やはり自分の爆発がみんなの爆発を引っ張り出すものなんだよね、フラメンコは。それが身近に感じられるアンダルシアのペーニャ公演は私のフラメンコの原点です。

ディビの歌もとてもよかった。アレグリアスのサリーダ(出だし)の所で、私が踊る前にいろいろな歌を歌っていて、その後に私は舞台に出るはずだったのですが、あまりにも歌がよくて思わず飛び出ちゃいました。そしてそのまま最後まで。モイよりもディビの方が歌のキーが高いので、いつも弾いているミゲルのファルセータ(ギターのメロディ部分)が弾けなくなり即興でいろいろなファルセータを弾いてくれたのもの面白かったなあ。

みんな大満足のいい公演でした。いつも写真を撮ってくれている夫(アントニオ・ペレス)も明日私と一緒に日本に発つため、セビージャで大忙し。そのため今回のペーニャ公演には同行せず、写真はありませんが、素晴らしい瞬間のいくつかが、私の心に刻み付けられました。

そしてもう一つおまけで嬉しかったこと。家に着いたら携帯にモイ(・デ・モロン)からメッセージが。「ジュンコ、今日の公演がよかったことを願っているよ。」そう、本当はこの公演はモイが歌うはずだった。でも前日ロンドンにいたモイは飛行機の便の問題があり出られなくなってしまった。それで急遽“ラ・ディビ”に歌ってもらうことになったのだけど。まさかモイがそこまで気にしてくれていたとは。しかも電話をしてもなかなか出ないし、かけ直してもくれないし、メッセージにも返信しないモイが、わざわざ自分からメッセージを送ってくれたのだ。感動。やっぱりモイはいい人だ。そんな人が周りにいる私は、やはり幸せだ。

そして朝4時まで寝ないで待ってくれていた夫。寝ていてもらってよかったのだけど・・・。でも私が逆の立場だったらやっぱり眠れないかな・・・

いつもありがとう。ペーニャ公演ももちろんよかったのだけど、なんだか昨日は人の大切さが身にしみました。ありがとう。

2013年6月23日  とうとう明日日本へ!!!

Comments are closed.