自主練習をするということ。

_DSC8129 copia 2みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

あっと言う間に10月になってしまいました。こちらセビージャは少し秋らしくなったものの、日中はまだ暑いです。今月も受講しているマヌエル・ベタンソスのクラスでは、マヌエルが体調が悪いとのことでエアコンなし、しかもガロティンのクラスなので帽子をかぶってクラスを受けています。ウサギの毛の。あっついよ〜。

先月はマヌエルとソラジャ・クラビホのクラスを受講して大変勉強になりました。二人ともそれぞれ踊りの持ち味が違うので、私にとってはちょうど補い合っていたようでよかった。

あ、そのソラジャのクラスの模様の動画があります。萩原、青いファルダ(スカート)で一番手前で踊っています。習ったばかりの振付で結構間違っていますが(笑)。どうぞご覧下さい♪

ソラジャ・クラビホのクラス(ティエント)

ソラジャのクラスも引き続き受けたかったのですが、今月は今までの自分の踊りを改めて踊りこみたいと思い、クラスは引き続きマヌエルのガロティンクラスを受講、あとはひたすら自主練習しています。

それにしても自主練習というのは難しい。クラスを受けていると先生や他の生徒の存在もあって、盛り上がって踊って学ぶことができる。もしくはその気に浸れる。でも一人でスタジオで鏡に向かって黙々と練習するというのは厳しい。まず精神的に強くならないと。一人だと、どうしても、なんか疲れちゃった〜とか、今日は気分が乗らないとかいろいろ理由をつけてだらだらしてしまうこともある。誰もお尻をたたいてくれないので、そこを自分でフンガー!!!と張り切らなければならない。それができるようでできないんだなー。

よく周りの人から、萩原淳子はすごい自主練習をしている、と思われているようで、「どうやったらそんなに練習できるんですか?」とか「萩原さんの自主練習内容をクラスで教えて下さい!」とか言われるのですが、そんな大仰なものではないです。そもそも私にとって自主練習というのは仕事の一環なので、サラリーマンが会社に勤務するようなもの。といっても毎日8時間自主練習というのはキツいかな。

今週の練習スケジュールはこんな感じでした。

8:00        目覚まし時計が鳴る。

(が・・・起きれない)

8:30        やっとこさ起床。朝ご飯。メールチェック。

9:30        家を出る。

(徒歩で移動)

10:00〜11:00 マヌエル・ベタンソスのスタジオで自主練習。主にサパテアード。

11:00〜12:00 マヌエル・ベタンソスのガロティンクラス受講。

(徒歩で移動)

12:30〜14:00 アンヘル・アティエンサのスタジオで自主練習。ガロティンの復習とアレグリアス・コン・マントンの踊りこみ。

(徒歩移動、帰宅)

15:00〜      昼食準備、昼食

16:00〜16:15 シエスタ

17:00〜19:00 シルビア・デ・パスのスタジオで自主練習。ソレア・コン・バタの踊りこみ。

(帰宅)

19:30〜      洗濯物の取り込み、また洗濯、洗濯物干し、食器洗い、家中片付け、夕食準備

23:00       夕食

24:00〜      メールチェック、パソコン仕事

2:00       就寝

うーむ。本当はもっと練習したい。しかしよく考えると、この練習時間を100%有効活用しているのだろうか・・・と疑問に思う。その時間にスタジオにいても本当に集中している時間はいったい何分だ????

しかし、ただ自主練習といっても、やみくもに身体を動かし汗を流せばいいというものではない。そうすると練習した気にはなるのだけれど。

マヌエル・ベタンソスのクラスを受講し続けることにしたのには理由があります。まず、これまでマヌエルにほとんど習ったことがなかったから。そしてマヌエルがクラスで注意する視点というのが私の踊りには足りなかったから。昔何度かマヌエルのクラスを見学した時には正直、私には合わないな・・・と思っていた時期がありました。多分自分が持っているもの、求めているものを教えてくれる先生には共感しやすいけれど、逆の場合はピンと来ないことが多い。しかし、実はそれが自分の足りない部分だったりするわけです。

例えばソラジャが教える「フラメンコ」の部分はすっと自分の中に入りやすい。入ってすぐに私は自分の踊りにしてしまうことができる。振付の表面的な形をとるのではなく、その中にある本質のフラメンコの部分をぐわっと素手で掴み、それを自分の中に飲み込む。そしてそれを消化すればするほど自分の踊りになってゆく。誰かの真似ではない私の踊り。でもそれは私が今まで自分が求めてきた確固とした「フラメンコ」があるから。だから極端な話、踊りのレッスンを受講しなくても道を歩いているだけでも「フラメンコ」は学べる。重要なことは、その本質を嗅ぎ分ける嗅覚と、嗅ぎ分けた瞬間に掴む瞬発力。躊躇しない意思。

しかしマヌエルのクラスで教わっていることは、鏡に向かって訓練しないと身に付かない。というわけでガロティンはガロティンで勉強になるけれど、クラスで教わったことをこれまで踊ってきた自分の踊りの中でも使ってみる。すると・・・出てくる出てくる。これでもか・・・という「気付き」が。

うーむ。足りない所だらけ・・・・。

でも今自分が持っているいい所というのは持ち続ける。それはそれで伸ばしていかなくてはならない。そのバランスをうまくとれる自主練習、というのが今月の目標。

がんばるぞー。

(写真:アントニオ・ペレス)

2013年10月5日 そろそろ衣替えできるかな。 セビージャにて。

Comments are closed.