スタジオコンサート無事終了→セビージャに戻り→今へレスにいます。

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

あっという間に時間が経ち、この1週間でまずスタジオコンサートが終了→セビージャに戻り→今、ヘレスにいます。そして今週の金曜にはヘレスで踊り、同日セビージャに移動し、セビージャでも踊ります。なんてこった、この生活。目まぐるしいな〜。

何からブログにしてよいのか・・・、まずは順序でいくと、先週日曜のスタジオコンサートですね。改めて思い出しても、本当に素晴らしいスタジオコンサートになりました。出演者の皆様お疲れ様でした!!!共演の小林亮君、エル・プラテアオ、どうもありがとう!!!そしてお手伝いの皆様、ありがとうございました!!!クルシージョを始めて第1回目の生徒発表会。どうなることかと思ったけれど、有志出演者の皆さん、本当によくがんばりました!!!前回(去年の夏)のクルシージョで今回の出演者を募り、それから出演曲ごとに皆さんお集りになって自習をしてきたわけですが、その間月に1回ほど練習の動画を送ってもらっていました。私の方でチェックしアドバイスするためなのですが、今だから言える話、1回目の動画が送られてきた時は、萩原、がーーーーーーーーん。パソコン画面の前でしばらく腕組みをし、遠くを見つめ、手のひらで額を押さえていました。がーーーーーーーん。これでみんな、本当にスタジオコンサートに出るつもりなのかーーーーーーー。萩原、がーーーーーーーーん。

どうしよう、普通、一般的に週に1回とかスタジオに通って先生に教えてもらって、振付だって1年くらいかけて発表会に向かって準備するのに。そうだよね・・・・・私はスペインにいるからね・・・・いや、それは言い訳にはならない。私がスペインにいる間にきちんと自主練習できるように、クラスでは教えている。つまり、ただ技術や振付を教えるのではなく、「どこに問題があるのか」を見抜く目と耳を養う。→「その問題点をどのように解決するのか」、その方法論。それを教えているではないか。あとはそれを実践するのが生徒さんの仕事。継続するのは生徒さんの責任。結局それを持っていなければ、それをしなければたとえ毎日レッスンを受けたとしても何ら成長は見られません。残念ながら。クラスを受けているという事実で学んだ気になっているだけ。厳しいけどそれが現実・・・・という人が世の中ゴマンといます。

とはいえ、第1回目の動画はがーーーーーーーん、でした。この踊りをスタジオコンサートでお客様にお見せする踊りにしなくてはならない。たとえ生徒スタジオコンサートでもお客様がいらっしゃる、たとえ入場料1000円だとしても、お客様は大切な時間とお金をかけて観に来て下さる。それをはき違えて、ただ人前で踊れればいいと考えている人が多いですが、それは違うと私は思っています。少なくとも私の生徒さんが私の名前の元で人前で踊るのであれば責任は私にある。きちんと指導する責任が。

というわけで動画は本当に細かくチェックしました。群舞なのでまずは全体の印象。それから一人一人の踊りをじっくり拝見して、いい点と直すべき所をアドバイス。動画というのは便利なもので、何度も巻き戻しができます。クラスでは気付かない生徒さんの特徴がはっきり確認できる。しかもそのアドバイスと動画を生徒さん自身が比較して確認できるのはいい。とてもいい。クラスで注意しても、生徒さん自身がその注意の意味が分かっていないこともある。自分の問題点を認識できていない場合、なぜそれが悪いか分からない場合。もちろんそれは説明できるけど、実際に言葉だけで説明されて理解できる人と、ふーん、という感じで終わってしまう人もいる。問題なのは後者で、このパターンだといくら注意してもなかなか直らない。本人に自覚がないから。でも動画だと、その本人が客観的にその問題点を見るから、見ざるを得ないから、否応無しに問題点を直さざるを得なくなる。

ものすごく細かくアドバイスをしたことが功を奏したのか、その約1ヶ月後に送られてきた2回目の動画は格段によくなっていました。みんな本当に欠点を直してきた。すごい。それでも直っていない部分、新たに直すべき部分、よい部分を3種類に分けてコメントする。そして全員のコメントは全員で共有する。他人の欠点は自分の欠点。そして他人のよい点は自分の参考にできるように。こんな通信添削で大丈夫かな・・・と心配にもなったけど、定期的にレッスンできない分、できることをやるしかない。でもある意味、それはそれでよかったのかもしれない。みんな自主的になってきたから。

そして各自本当によく練習したのだと思う。暇な人間はいない。皆、限られた時間の中で本当に一生懸命練習してきたのだ。練習する時間がとれない人もいる。でも隙間の空き時間を利用してイメージトレーニングをしたり、みんないろいろ工夫している。「いや、私は時間ないわ、そこまで」という人。ある。だって今このブログを読んでいるではないか。このブログを読む時間があるならば、自分の踊りをプラスにできる時間だってある。ある、というより捻出できる。とにかく、今回のスタジオコンサートの出演者は本当によくがんばった、それぞれ、仕事があり、家庭があり、子育てがあり、介護があり、その他もろもろ人生の中でいろいろなことがあり、でもその中で本当によくがんばった!!!!

その成果が先週日曜のスタジオコンサートでの踊りだった。なんという成長。その成長ぶりに萩原は心底驚きました。人はここまで成長するものなのか、と。そして目標を高く掲げ、それに向かって努力することの素晴らしさ。その過程で学んだことはきっとこれからの宝物になるでしょう。誰かからもらったものではない、お金で買ったものではない、自分の努力で手にしたものだから。

もちろん本番失敗してしまったこともあるかもしれない。でもその失敗だって、重要なのはどのように準備してきたかによる。自分に妥協してまあいいか、と手を抜いて準備した人の失敗からは何も学べない。でも一生懸命準備してそれでも失敗したのなら、そこの自分の弱点がある。今度はそこを強化すればよい。そうやって少しずつ学んでゆけばよい。少しずつしか本当は学べない。少しずつ学んだものだからこそ、本当の意味で自分の力になってゆく。

というわけで、これからも私は生徒さん達と一緒に成長してゆきます。よろしく!

もう眠くなりましたので、ヘレス・レポートはまた次回かな。ではでは。

2014年2月24日 ヘレスのホテルにて。

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