明日カフェ・シルベリオで踊ります。

3月21日(土)カフェ・シルベリオ(セビージャ)22:30開演 入場無料
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Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  •  ロサリオ・アマドール
  •  ホセ・マヌエル・トゥデーラ

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

こちらセビージャはここ数日また気温が下がってきました。この時期は危険なのです。暖かくなったと思って皆、「春だ〜♪」と洋服を脱ぎ出す。すると急に気温が下がり出し、皆風邪を引く。毎年お決まりのパターンです。そのパターンにはまっている人が周囲にわんさか。私は今の所大丈夫ですが、時間の問題かな・・・自分が気をつけていてもどうしてもうつされてしまうんですよね・・・

さて、明日はセビージャのカフェ・シルベリオで踊ります。ここ数年セビージャでは外国人留学生(練習生)でも割と簡単に踊れてしまうライブハウスのような場所が増えました。特にレベルを問われない場合が多く、お店側としてはお客さんが入って入場料収入があれば誰が踊ってもOKというような雰囲気の所が多いみたいです。不況だからでしょう。

明日踊るカフェ・シルベリオはそのような場所とはちょっと違うようです。ライブをオーガナイズする人の話によると、誰でも踊れるわけではなく、その企画者の目と耳にかなったアーティストを選別して出演交渉をしているとのこと。そうしてライブの質を保っているそうです。たくさんの踊り手(自称も含め)が出演希望の連絡をしてくるようですが、企画者の考えるレベルに達していない〝自称〟踊り手は断っているそう。そのレベルの線引きは難しい部分もあるかもしれませんが、明らかに練習生の練習発表の場としてのフラメンコライブにはしたくない、という確固とした意思があるようです。当たり前といえば当たり前ですが、それがない場所が増えてきているだけに、そのような場所から出演依頼を頂くというのは光栄なことです。そして同時に責任も感じます。

明日。練習はもちろんしてきたけれど、(当たり前)でも練習したからといってどうという問題でもない部分もあります。そこかフラメンコの怖いところでもあり、面白いところ。それがなければどんなに上手に踊ってもそれはスポーツになってしまう。高得点は出るけど・・・で、何なの?という踊り。

あるアーティストが言っていました。「『何か』を持っていなくれはいけないのよ。だから踊り手になれるの。それがなければパン屋か八百屋になった方がいい。それがその人のためでもあるし、周りの人のためでもあるから。」

そしてこうも続けていました。「そして『何か』を持っている人間はそれを出さなくてはいけないのよ。それでこそアーティストなのだから」

本当にそう思う。踊りが好きな人全員が皆踊り手になれるわけではない。上手に踊れる人全員がアーティストになれるわけではない。

私は一体なんなんだろう。

2015年3月20日 セビージャにて。

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