アルバロ

arbaroみなさんこんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。

フラメンコ関係者の皆様は既にご存知かと思いますが、一昨日にアルバロ(アギラール・デ・ヘレス)がお亡くなりになりました。長年日本に在住されたスペイン人カンタオール(歌い手)で、日本のフラメンコ界に多大な影響を与えて下さった方です。

その訃報を知ってからここ数日、アルバロのことを思い出していました。
残念ながら私は一度も共演させて頂いたこともないですし、個人的な面識も特になかったのですが、一度だけ、フィエスタで彼のソレアを聴きました。

何年か前のAMIさんの公演の打ち上げの時。
こんなソレアを歌う人が日本にいたんだという驚き。
ソレアを歌うってこういうことなんだという驚き。
あの時の誰もが息をするのも忘れてアルバロのソレアを聴き入っていたように思います。
その時の、ダビ・ラゴスのアルバロを見つめる、尊敬の念に満ち満ちた眼差し。それも忘れられない。

彼のフラメンコはきっとこうやって引き継がれていく。
一生に一度でいい、誰かの心に残るフラメンコを生きてきた証として刻むことができれば。そして引き継がれた人間は、そのアルテを大切に大切に守り、次にバトンタッチしてゆく。それが引き継がれた人間の使命。

アルバロのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

2015年11月19日 セビージャにて。

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