ラモン・アマドール

Captura de pantalla 2014-12-01 a la(s) 08.47.02みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

数日前に、セビージャのギタリスト、ラモン・アマドールがお亡くなりになったそうです・・・。

ラモン・アマドール、大好きなギタリストでした。まだセビージャに留学する前、もう15年以上も前になると思いますが、日本でビデオを観て大好きになりました。と言ってもその時はそのギタリストがラモン・アマドールだとは知らなかった。「アレグリアスの競演」というビデオの中で、エル・ミステラの伴奏をするそのギタリスト。あの伴奏を見て聞いて、うわーこんな素晴らしいギタリストがいるんだ!と。youtubeがなかった時代です。日本で発売されていたほんの少しのビデオだけがスペインへの架け橋でした。(ちなみに、このビデオは現在DVDで発売されているのかな?カルメリージャ・モントージャ、ミラグロス・メンヒバル、コンチャ・バルガス、ペパ・モンテスのアレグリアスも収録されていて圧巻です。観たことない方には是非見て欲しい。)

あの独特の弾き方。セビージャに行ってすぐに分かりました。ラモン・アマドール。そして、初めて行ったヘレスのフェスティバルでマティルデ・コラルのクルシージョを受けた時。いたのです、ラモン・アマドールが。クラス伴奏に。最近のヘレスのフェステイバルではクラス伴奏のギタリストや歌い手はヘレスの人になっていると思うけど、あの当時は違ったのかなあ、それともマティルデだけ特別にラモンを連れてきて下さったのかなあ。タンゴのクラスでした。マティルデが教えて下さる時は、見えやすいようにスタジオの中央、マティルデの斜め後ろに位置付いていましたが、ギター伴奏付きで踊る時には、スタジオ後ろを駆け抜け、ささささーっとスタジオの端に座っているラモンの横に(笑)。あの当時はマイクがなかったんですね、きっと。いちいち移動する私は不審人物だったと思うのですが、私は必死だった、マティルデから習うことと、ラモン・アマドールのギターをそばで聴くことと。そのうちマティルデもラモンの隣に座り、あとはマティルデの娘のロシオとその助手の方が振付の細かい解説をし始め、私はずっと彼らの隣に。至福の時間でした。身体の側面、彼らが座っている側からどんどんフラメンコを吸収できるような錯覚も覚えました。端っこで踊り続ける私にマティルデが「なぜ前で踊らないの?」質問しましたが、「ここじゃないとギターが聞こえないので・・・」と恐る恐る答えると「Oooooleeee mi niñaaaa!」と。ラモンもニコニコ、あの笑顔でした。

あの笑顔。

きっとラモンを知っている人ならあの笑顔も忘れられないでしょう。

もし私がギター練習生だったら、真っ先にラモンに習っていたな、きっと。

いつの日か、私がもっともっとフラメンカになった時、共演をお願いしたいと思っていたギタリストでした。

ラモン・アマドール。

ご冥福をお祈りします。

(写真:アントニオ・ペレス。2015年パセオ・フラメンコさん発行のカレンダーより。)

2016年12月22日

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