3/26(日)ペーニャ・カルボネリージョ(セビージャ)で踊ります。

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

3/26(日)ペーニャ・カルボネリージョ(セビージャ)で踊ることになりました。

2017.3.26(日)15:00 開演 ペーニャ・カルボネリージョ(Calle Torrijiano 25, Sevilla)入場無料。

Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • インマ・リベーロ
  • フアン・カンタローテ
  • アントニオ・ガメス

2月末のペーニャ・トーレス・マカレナでの公演を観に来て下さった、ペーニャ・カルボネリージョの会長さんが自分のペーニャでも踊って欲しいと呼んで下さいました。とても嬉しいです。このペーニャでのバイレ(舞踊)公演のギタリストはアントニオ・ガメスが担当しているということで、ギターはガメス。ガメスとは10年以上前に共演したきりずっと共演していませんでしたので、久しぶりです。カンテ(歌)はインマ・リベーロとフアン・カンタローテ。このお二人はオシドリ夫婦の歌い手で、5年前の私の初のソロ公演「魚の選び方を知った時」で共演して下さいました。

その時の動画はこちら→https://www.youtube.com/watch?v=-Obdb3jwxD4

あ、そう、ペーニャ、という言葉ですが、「愛好会」という意味です。私のブログでペーニャといういう時はペーニャ・フラメンカ(フラメンコ愛好会)の略。一般的にペーニャというのは、そこでアーティストを呼んでフラメンコ公演を楽しんだり、もしくは会員だけが集まって自分たちで歌ったり弾いたり踊ったり内輪の会合を楽しんだりするため、会員からの会費で拠点となるペーニャ会場の家賃や光熱費、アーティストへの出演料をまかなっていてます。

ところがこのカルボネリージョの会長さんはご自宅のパティオ(中庭)をペーニャにしてしまった。つまり家賃ゼロ。(笑)アンダルシアの家では大体このパティオというのがあり、そこで洗濯物を干したり、植物を植えたり、食事をしたりします。恐らくカルボネリージョの会長さんも普段はそのような使い方をされていると思うのですが、月1回のフラメンコの会の時にはその中庭に舞台の板を敷き、客席用の椅子を並べてペーニャ会場に早変わりさせるというわけです。しかも、フラメンコの日はパティオにつながった会場さんのご自宅の台所も開放され、会員はめいめい勝手に台所に入り、冷蔵庫から飲み物を出したり。その日に出されるパエージャなんかも会長さんの手作りです。(笑)

すごいな、この形式。スペインは数年前からの経済危機の影響で実はペーニャがどんどん少なくなっています。会費を払えなくなった会員がペーニャを去り、会員が少なくなれば当然会費も少ないわけで、ペーニャを維持できなくなります。そんな昨今、こんな形でペーニャを開いてしまった会長さん。そこに集まる会員。会費を払うだけではなく、みんな一品持ち寄りで会を盛り上げているのです。これぞアフィシオン、フラメンコへの愛。何度かそこで開催されたカンテのコンサートに行ったことがありますが、決して広いとは言えないその中庭、いや、ペーニャ会場に会員の皆さんのたくさんの愛情があふれていました。素晴らしい場所です。

ところで、あの会場でどのくらいの踊りのスペースがあるのかなあ?会長さんにふざけて「バタ・デ・コーラでは踊れないですよねえ」と言ったら、真面目に取られて「うちのペーニャは本当に狭いから・・・」と言われたので、「ははは、冗談ですよ、知ってます。あ、でもマントンだったら大丈夫ですよね、天井がないから。(笑)」と言ったら大笑いされていました。いやいや、マントンも難しいです。確かに天井はないのですが(中庭だから)、お客さんとの距離が近すぎて無理でしょう。お客さんをマントンでなぎ倒して踊ることになってしまいます。(笑)さて、何を踊ろうかなあ?

17203074_10212268543938347_3929866230812928453_nちなみにこの公演の前に13:30からフラメンコ学者のフアン・ベルギージョさんによる講習会があるそうです。(入場無料)それが30分くらい。そしてその後14:00〜15:00の時間帯で、同じ場所で皆さんお食事をされるそうです。(ペーニャ会員でない人は確か5ユーロ)その後私たちの公演が始まるとのことですので、ご興味がある方は講習会、お食事、フラメンコと続けられてもいいかもしれません。(もちろん公演だけでも大丈夫です。公演自体は入場無料)

それにしてもこの講習会のタイトルは「〝私はこの土地のものではない〟フラメンコにおける外国人」。なんでしょうね、この後に踊る私。私も外国人ですが、なにか???(笑)

2017年3月21日 セビージャにて。

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