Junko Hagiwara – La Yunko » Blog Archive » コンチャ・バルガス「ヒラルディージャ・フラメンカ」授与式&その後のフィエスタ

コンチャ・バルガス「ヒラルディージャ・フラメンカ」授与式&その後のフィエスタ

30516018_1512804825515399_849244959204648971_n_DSC1934_DSC1959_DSC1949_DSC1951みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

日曜にレブリーハに行ってきました。レブリーハを代表する踊り手、コンチャ・バルガスが今年でアーティスト50周年を迎えます。それを讃える「ヒラルディージャ・フラメンカ」の授与式がレブリーハのペーニャ・フラメンカで行われました。ペーニャ会員や愛好家、フラメンコ識者で会場はぎゅうぎゅう。コンチャ・バルガスも式典の中で「これまでたくさんの賞を頂いてきたけど、今回の賞が一番嬉しい。自分の生まれた土地でその土地の人に祝ってもらえる事ほど嬉しいことはない」とおっしゃっていました。おめでとうございます!!!それにしても50年ってすごいなあ。私の人生以上の年月をアーティストとして踊ってきているのだ、コンチャは。素晴らしい!!!

その式典の後にはコンチャの息子さんクーロ・バルガスのギターと、レブリーハ出身の歌い手アナベル・バレンシアによるコンサートも行われました。アナベル・バレンシアはあまり日本では馴染みのない歌い手かもしれませんが、素晴らしい歌い手です。あの日もソレアから始まり、圧巻のマラゲーニャ、そして鳥肌と涙のシギリージャを歌いました。クーロのギターもよかったです。ごちゃごちゃ弾かない。あの溜めというか、間というか。そこに彼のフラメンコの凄味が詰まっている。そして最後のブレリアでは客席で聴いていらしたコンチャが舞台に上がり、一振り踊って下さいました。レブリーハのブレリア。レブリーハの醍醐味。それはヘレスのものともトゥリアーナのものとも全く違う。どれが一番いいとかそういう問題ではない。唯一無二のレブリーハのコンパス。本当はもう少しアナベルの歌を、そしてコンチャの踊りを見ていたかったけど、あっという間に終わってしまった・・・・。またいつか、是非!

_DSC1965_DSC1961_DSC1929_DSC1933_DSC1975そしてその後は会場となったペーニャのバルにてフィエスタの始まり。レブリーハの偉大な歌い手、レブリハーノの息子さん(多分彼はプロの歌い手ではないと思うけど)が踊ったり歌ったり。それから、やはりレブリーハの知る人ぞ知るヒターノの踊り手「エル・ビア」の息子さんのパルマと歌。あのパルマの音は一生聴いていたい音でした。セビジャーナス合唱隊のセニョーラ達も混じり、ブレリア、タンゴ、セビジャーナスと繰り広げられました。楽しかったなあ。

感動したのはその後のレブリハーノの息子さんのスピーチでした。同じくレブリーハの偉大な歌い手「クーロ・マレーナ」の息子さんがギターを弾いていたのですが、彼の肩を持ち、クーロ・マレーナを讃え乾杯をしていました。聞くところによると、レブリハーノとクーロ・マレーナはライバル関係にあったそうです。でもそれは父同士のことって、はっきり言っていましたっけ。

「レブリーハは固有のコンパスを持ち、固有のカンテを持つ。だからこそレブリーハである。」

「レブリーハのヒターノに乾杯!」

そしてその場にいた皆で乾杯。さらにはあのレブリハーノの名盤「Persecución」に収録されている歌の一部を皆で歌い出したんです。音源はこちら→https://www.youtube.com/watch?v=f8imNPPXJBA

Libres como el aire  

Libres como el viento 

como las estrellas    

en el firmamento….

もちろんヒターノでないレブリーハの人もいました。私なんてレブリーハの人間でもない、ヒターナでもアンダルシア人でもない、スペイン人でもない。でも感動して一緒に乾杯し歌ってしまいました。その数十分前のアナベル・バレンシアの歌にも感動したけど、一瞬自分がどこにいるのか分からなくなってしまうほどの感動。

あの日、4月8日は Dia Intelnacional de Pueblo Gitano「国際ヒターノ・デー」とでも訳すのでしょうか。年に一度のヒターノの日でした。彼らが彼らの家族や彼らの土地に伝わる歌を代々受け継いでいく、だからこそフラメンコが存在し、存在し続けるのでしょう。

そういうものの中で私は生かされ、学ばせて頂いている。もちろんお金を払って学ぶものもある。レッスンを受けるとか、劇場公演を観るとか。でもそうでない所にこそフラメンコの本質が詰まっているのではないか。そしてそれはその土地でないと享受することができない。もちろん日本やその他外国でもそういう状況というのはあるのかもしれない。でもフラメンコはこの土地のもの。当たり前のことだけど、私はいつもそれを肝に銘じている。

03131811_4b9b56bbb601dちなみに、レブリハーノの名盤「Persecución(ペルセクシオン)」のCDジャケットはこちら

ペルセクシオンとはスペイン語で迫害の意味。ヒターノの迫害の歴史を詩と歌で1枚のCDにした歴史的な作品です。皆で歌ったのはこのCDに収録されている「CARAVANA」の一部。またこのCDでレブリハーノは「GALERA(ガレーラ)」というフラメンコの曲を創作しています。背景が背景だけに歌詞は過酷。しかしながら、フラメンコがどこから来たのかを知るためには必聴だと思います。ご興味のある方はどうぞ聴いてみて下さいね。私も久しぶりに改めて聴きました。

写真:www.lebrijaflamenca.com、アントニオ・ペレス

2018年4月10日 セビージャにて。

Comments are closed.