ミゲル・フニのペーニャ・トーレス・マカレナ公演とその後のフィエスタ。(フニの歌で踊らせて頂くことになる!)

01funi03funi04funi05funi12funi08funi11funiみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

こちらセビージャはやっと最近秋らしくなってきました。ブログ更新が遅れましたが、先々週の金曜に開催されたペーニャ・トーレス・マカレナでのミゲル・フニの公演写真をアップします。

本当に、本当に素晴らしかったです。舞台に立っただけで観客総立ちの拍手・・・歌も踊りも、ヌディージョ(拳でテーブルを叩きコンパスを刻む)一つの音だけで鳥肌が立ちました。

フラメンコを歌い踊るというよりも、彼そのものがフラメンコであり、フラメンコの歴史そのものでした。「アルテを持っている」という表現がばかばかしく思える程、フニはそれを超越して、彼自身がアルテの権化になっていました。

先月行われていたビエナルの公演とは全く異なるフラメンコ。確かにビエナルの公演も興味深かったけれど、個人的にはペーニャでのフラメンコの方がしっくりくる。しかもミゲル・フニ。1939年生まれと紹介されていたので、来年80歳になられる。ええええええ、ありえない!そんなお年には全く見えない、しかも歌えば歌う程エネルギーに満ち、若返っていくようなそんな感じがしました。

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DSC_6665DSC_6670DSC_6681公演後、ペーニャの中庭に残っていると、しばらくしてからフィエスタが始まりました。公演でパルマを叩いていたルイス・ペーニャやその仲間のヒターノ達、ペーニャ会員のおじさん達数名、フニとフニの奥様、フニのお嬢さん、日本からフニの公演に見にいらしたCさん、そして夫のアントニオと友達のサラと私。サラと私はルイス・ペーニャ達のグループの隣、そして少し外側の輪っかの中。私たちのお向かいにフニが座って下さったので、ちょっと離れていたけど真正面からフニの歌を聴ける。ああ、なんと嬉しい。ペーニャ公演での歌も素晴らしかったけど、やはりフィエスタになるとまた格別の味がしみ出す。サラと目を輝かせて聴いていたら、フニが真正面に座っている私たちに「君たちは踊れるの?」と・・・。すると斜め隣に座っていたルイス・ペーニャが「ジュンコが踊れるよ」と・・・・。

なんということ・・・しかしそこで「いえいえ、私は踊れません」なんでうだうだ言っているとフィエスタに水を差してしまうので、泣きそうになりながら(ホントです)私は立ち上がり踊ることに。

フニの歌で。

ありえない展開・・・。

それが現実に起きてしまった、自分の身に。

もう足がガクガクで、手もガタガタしてました。ただ聴いて、マルカールをしていただけ。気が遠くなりそうと思いながら意識をこっちに持ってこなくてはと気を確かにしていたことくらい・・・、他はあまり覚えていません。踊り終わって自分の椅子に座った時も手が震えていました。

こんな踊りで申し訳ないと思ったけど、フニの歌で踊らせて頂けただけで本当に光栄でした。

本当はこれは自分の心の中にしまっておこうと思っていたのですが、アントニオがその時の写真を撮ってくれていました。なので、せっかくだからアップしようと思います。

このフィエスタは夜中12時くらいまで続き、アントニオと私はそこで帰りましたが、フニ達はその後トゥリアーナの方へ繰り出していったそうです。きっとさらに盛り上がったのではないでしょうか。

本当にすごい、フニ。

写真:アントニオ・ペレス

2018年10月22日 セビージャにて

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