Jul 30

資さんうどんゴボ天みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で無事「第3回福岡クルシージョ」は終了致しました。受講して下さった皆様、誠にありがとうございました!今回は夏休み期間中ということもあってこれまでの福岡クルシージョよりも受講生は少し少なめでしたが、皆さんやる気熱気に満ちあふれたクラスとなりました。継続して受講されている方からは「今回も楽しくためになった」「今まで点だったっことが線につながりました」「また絶対来て下さい!」とのご感想を頂き、とても嬉しく思っております!受講できなかった方からは「今度こそ是非受講したい!」とのメッセージも。皆さんの意欲ある姿勢を見て私も改めてぴしっと気が引き締まりました。これからもどうぞ宜しくお願い致します!

福岡クルシージョのもう一つのお楽しみは、小倉スタジオの上にある「資さんうどん」(「すけ」さんと読みます)のゴボ肉天!第1回福岡クルシージョから、毎回この「ゴボ肉天」をお昼ご飯に頂いていますよ。前回の福岡クルシージョに関するブログでこの「ゴボ天」を紹介した所、東京の生徒さんから「おいしそう〜」「食べたい〜」とメッセージが殺到。そう、東京にはないのです。この太く長いゴボウの天ぷらが入ったうどん。私はトッピングでお肉も入れてもらうので、「ゴボ天肉うどん」となるわけです。うまい。このゴボ天が半分うどんつゆに入って、半分外に出ているのがまたいいね。つゆを吸ったうまみと、天ぷらのカリッと感が両方楽しめるわけです。

「資さんうどん」は北九州が本拠地らしいですが、少しずつ広まっているとのこと。東京にも進出するか???

さて、次回は8月3日(土)・4(日)「第3回大阪クルシージョ」です。両日ともに「アレグリアス研究バイレ編」が満席のためキャンセル待ちをお願いしており、「マントン・テクニカ基礎」「バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎」は満席まであと1〜3名になっています。osakacursillo@gmail.com までお申し込み頂けます。詳細は以下でご確認下さいませ。

第3回大阪クルシージョ

【日程】2013年8月3日(土)・4日(日)

【会場】スタジオ・ラ・クーナ (地下鉄堺筋本町11番出口より徒歩1分)

【開講クラス】①サパテアード原点 ②コンパス重視のタンゴ ③アレグリアス研究カンテ編
④アレグリアス研究バイレ編

⑤マントン・テクニカ基礎 ⑥バタ・で・コーラ・テクニカ基礎

【対象】①②初中級 ③④全て ⑤マントン初心者・初級者 ⑥バタ初心者・初級者

【その他詳細】右をクリックして下さい→7月8日付・改訂版第3回大阪クルシージョ

  • 「アレグリアス研究バイレ編」は両日とも満席のためキャンセル待ちをお願いしております。
  • 3日(土)「マントン・テクニカ基礎」・・・残1名
  • 3日(土)「バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎」・・・残3名
  • 4日(日)「マントン・テクニカ基礎」・・・残1名
  • 4日(日)「バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎」・・・残3名

【お申し込み先】osakacursillo@gmail.com(ハギワラ)

※携帯メールアドレスからご連絡頂く場合は、上記アドレスからのメールを受信できる設定にして下さるようお願い申し上げます。

※第3回クルシージョはカバジートスフラメンコさん主催ではございません。上記メールアドレス以外のお申し込みはお受付できかねますのでご注意下さい。

 

ではお会いできることを楽しみにしております!

2013年7月30日 ただ今、鳥取にて休暇中♪

Jul 26

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

明日から「第3回福岡クルシージョ」です!昨日より福岡入りし、今日は日帰りで長崎の軍艦島に行ってきました。非常に興味深い所。詳細はまた改めてブログにします。お楽しみに!

クルシージョ詳細はこちら をクリックして下さい。満席クラスもいくつかありますので、直前にお申し込みご希望の方はfukuokacurusillo@gmail.com(ウラベ)までご連絡下さいね。お待ちしております!

さて、昨日の引き続き、第1回アントニオ・ペレス来日写真展『24時間 en レブリーハ』の写真を以下にアップします!

最初は写真展にお客さん来るのかな〜なんて心配もしていただのですが、開催中はひっきりなしに続々とお見えになり、ありがたびっくり!でした。チラシにはアントニオによるガイドの時間も記載していたのですが、そんなの全然関係なくお客様がいらっしゃる度にアントニオも私も二人で写真展の説明。大変だったけれど楽しかった!!!ただ写真を見ているだけでは分からないこと、説明を聞いて、あ〜なるほど〜と見方が深まるもの。みなさん楽しんで頂けたようです。ありがとうございました!

この写真展はなんと、スペインの全国紙「ABC」(日本でいう朝日や読売のような新聞)セビージャ版にも取り上げられ、そのデジタル版には展示写真の一部がアップされました!!!

http://www.abcdesevilla.es/fotos-local/20130712/cruces-mayo-lebrija-llegan-123855.html

是非ご覧下さい!

そして、この写真展&ライブの「公演忘備録」がパセオフラメンコHPにアップされました。井口由美子氏のご執筆になります。どうぞお読み下さい!

http://www.paseo-flamenco.com/daily/2013/07/post_10.php#004245

レブリーハの笑顔 (by 井口由美子)
アントニオ・ペレス来日写真展開催記念フラメンコライブ
アントニオ・ペレスの仲間たち
7月12日(金)~15日(月)東京(芝)MARUWAビル 2階サロン
7月12日出演者【バイレ】萩原淳子/浅見純子/後藤なほこ/田村陽子【カンテ】パコ・エル・プラテアオ【ギター】久保守

心開いた笑顔に出会うと嬉しくなる。そんな快いひとときでした。
スペイン、レブリーハで五月に開催されるクルーセス祭。
自然の恵みや収穫、人生の豊かさを祝う原始文化を起源とした、
春の歓びに満ちた祭りの行事で、
女性たちがそれぞれの家に伝わって来たものなどで
祭壇の十字架(クルース)の周りを飾り付けていく女性の祭りであり、
この地に伝わってきた「セビジャーナス・コラーレス」の歌詞や独特のリズムが
夜を徹して鳴り響く、歌と踊りの祭りでもあるそうです。
そんな祭りを楽しむ人々の豊かな表情を捉えた
写真家アントニオ・ペレス氏の日本での第一回写真展が開催されました。
その記念フラメンコライブの会場となったMARUWA財団サロンにも
それらの写真が壁一面に展示されていました。

女性たちの飾らないたくましい笑顔に惹きつけられます。
それは人生の年輪から自然に滲み出ているものだからこそ心を動かされる。
この町にしっかりと根を下ろして暮らしている人々の緩やかな連帯感がある。
そして何よりも、誰もがこの町を愛し、
支えている一員であるという誇りと自信に満ちているということが伝わってくるのがいい。
生活というものは、穏やかに見えながらも、様々な問題をはらんでいたりするもの。
それでも女たちは家庭を思いやり、根気よく一日一日を重ねていく。
そうやって一年ごとを力強く乗り越えていくことを謳歌するようにセビジャーナスを歌い踊る、
そんな開放感が彼女らの表情から溢れていました。
ここに暮らす全ての人たち一人ひとりが祭りの主役なのです。

そういった写真の映し出す雰囲気の中で行われたフラメンコライブは、
やはりアットホームで、心地良いアイレが漲っていました。
田村陽子さんの躍動、浅見純子さんの情熱、後藤なほこさんの可憐、萩原淳子さんの迫力、
4人の艶やかなバイラオーラの競演が、レブリーハの女性たちの姿と重なっていく。
カンテとギター、そしてサパテアードの織り成す、
マイクを通さない生きた音楽を肌で感じるライブ。
それはレブリーハの夜風の匂いが伝わって来るような粋な60分間でした。

終演後、ペレス氏と萩原さんご夫妻と、短い時間ながらお話させていただく機会がありました。
旅人として外側から撮るのではなく、彼らと同じ住人の気持ちで内側から撮るのです、
とペレス氏が語っていた言葉が印象に残っています。
ペレス氏はとても優しい瞳をしていました。
そしてその奥には少年のような好奇心の輝きが宿っているのです。
目を合わせると誰もが心を開きたくなる、そんな深みがありました。
萩原さんの怒涛のバイレが熟成されていき、
まろやかな味わいを帯びてきた変化を感じるのは、
ご主人のあの瞳に見守られているからかな、とふと思い当たります。

皆様、本当に本当にありがとうございました!!!全国からもたくさんのお客様にお越し頂きました。ご出演の皆様も、お手伝いの皆様も、会場となったスペイン舞踊振興MARUWA財団の皆様、本当にありがとうございました!!!アントニオとは来年も開催したいね!!!と話しています。お楽しみに!!!

2013年7月26日 福岡のホテルにて。

Jul 25

CartelCruces CartelCruces2

  • みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

毎日毎日飛ぶように過ぎてゆきます。先日行われた「第1回アントニオ・ペレス来日写真展『24時間 en レブリーハ〝クルーセス祭〟』」と「同時開催フラメンコライブ『アントニオ・ペレスの仲間たち』」はお陰様で無事終了致しました。たくさんのお客様にお越し頂き、またご出演して下さった皆様からもお客様からも大好評にうちに幕を閉じることができ、主催者としてほっとしています。夫であるアントニオ・ペレスの写真展とフラメンコライブを同時開催する、という企画を思いつき、勢いのままに、そしてたくさんの方の応援の声を背にし、どどどどどーと走り過ぎた日々でした。4月の在西10年記念公演「ハモンは皿にのせるだけでよい」の準備をしながら、この写真展&ライブの準備も平行して行い、今思うと大変だったな〜、本当に大変だったな〜と思います。でもたくさんの方々からのお喜びの声、また、「次回も開催してほしい!」とたくさんのメッセージを頂きがんばった甲斐があったなと思います。自分が企画したものをやり遂げた達成感もあります。やってみて本当によかった。

そう、できることをやるのではなく、やると決めたことをやる。なぜならば、できるかできないかはやってみなければ分からないから。

今日は写真展&ライブの写真を一挙公開します!

2013.7.12(金)〜15(月祝)//
第1回アントニオ・ペレス来日写真展
開催記念

スペシャルフラメンコライブ「アントニオ・ペレスの仲間たち」(敬称略・50音順)

Baile      7月12日(金) Cante   7月12日(金) Guitarra   7月12日(金)
  • 浅見純子
  • 後藤なほこ
  • 田村陽子
  • 萩原淳子
  • エル・プラテアオ
  • 久保守

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Baile  7月13日(土) Cante  7月13日(土) Guitarra  7月13日(土)
  • 市川幸子
  • 島村香
  • 藤井かおる
  • 萩原淳子
  • エル・プラテアオ
  • 小林亮

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Baile  7月14日(日) Cante  7月14日(日) Guitarra  7月14日(日)
  • 太田マキ
  • デラフエンテチャベス由香
  • マリコ
  • 水野恵
  • エル・プラテアオ
  • 久保守

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Baile  7月15日(月祝) Cante  7月15日(月祝) Guitarra  7月15日(月祝)
  • 宇根由佳
  • 島村香
  • 田倉京
  • 萩原淳子
  • エル・プラテアオ
  • 宇根理浩
  • 小林亮

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本当に、本当に、この写真の通り4日間、熱い熱い、出演者とお客様と一体となったライブとなりました。ご出演して下さった皆様、お越し頂いた皆様、本当に本当にありがとうございました!

次回のブログでは同時開催の写真展の模様をブログアップしますね。こちらも大盛況でした!!!

写真:Antonio Pérez (アントニオ・ペレス)

2013年7月25日 福岡にて。

Jul 11

CartelCruces

CartelCruces2

みなさんこんにちは。

明日から写真展&ライブ4日間、大忙しの毎日です!早速ですがライブ当日券に関するお知らせです。以下の日時にてライブ当日券の予約を承ります。

  • 7月12日(金)18:00〜18:30
  • 7月13日(土)11:30〜12:00
  • 7月14日(日)11:30〜12:00
  • 7月15日(月)18:00〜18:30
  • 当日券ご予約連絡先: 080−3932−9048

※フライヤー記載のメールアドレス、FAX番号では承けたまわれませんのでご了承下さい。

※12日・15日はあと数枚でチケット完売となります。

※同時開催の第1回アントニオ・ペレス来日写真展は入場無料・予約不要です。

2013年7月11日 明日は朝一で写真展&ライブ会場セッティングです!

Jul 10

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

毎日毎日あっと言う間に一日が終わってしまいます。「第12回少人数制クルシージョ」(東京、8/18まで)も絶好調。教えるのは本当に楽しいです。教えるという行為自体が楽しいし、それによってあっ!と生徒さんが変わってゆくのを見るのも楽しい。自分が好きなことを教えて、それも好きで仕事になっているのだから、私は恵まれているのだと思います。みなさんありがとう。

さて、ご連絡が遅くなりましたが、4月「ハモンは皿にのせるだけでよい」公演(川崎市アートセンターアルテリオ小劇場にて)と、6月14日「第33回フアン・タレガ・フラメンコフェスティバル」(スペイン、ドス・エルマーナス)の踊りの動画をYouTube に一挙アップしています。前者はシギリージャ、アレグリアス・コン・マントン(ノーカット)、ソレア・コン・バタ・デ・コーラ、タンゴ(ノーカット)。後者はソレア・コン・バタ・デ・コーラです。全て、こちらのHP「ビデオ」にてまとめてアップしてありますので、どうぞご覧下さいませ。

http://www.layunko-flamenco.com/JA/videos/

それと、こちらもご連絡が遅くなりましたが、2013年7号の雑誌「パセオフラメンコ」に上記 “ハモン公演” に関する公演忘備録がパセオ編集長小山雄二氏、井口由美子氏により執筆されています。

熟成するアルテ (井口由美子氏執筆)

じんわりとステージのあの温もりが甦ってくる。不思議なことにそれは日を重ねるごとに胸の奥に沁み込んで重みを増して来る。この味わい深いタイトルから想像する通りの、いやそれ以上の幸福感が舞台を満たしていた。萩原淳子さん自身の地道なフラメンコの歩みを、ハモン・セラーノ、スペインの山あいで熟成させて作られるというこの土地ならではの野性味ある生ハムの味わいに重ねたところに、彼女のユーモアある人柄を感じる。ロンダのコンクール優勝者である実力派バイラオーラ、萩原さんのフラメンコを始めて観たのは、昨年4月の高円寺エスペランサのライブだった。ロンダの荒涼とした光景を思い起こさせる普遍的怒りが、肚の底から湧き上がって来るような力強いソレアは今も忘れられない。その半年後、初めてのソロリサイタルでは、その怒りを寛容の優しさに浄化させた豊かな境地を見せてくれた。そして今回、そのような道程を経て来た彼女の正統派フラメンコの生命力はより輝きを増していた。その深みある踊りで共演者たちとの呼吸をひとつにして親密なアイレを創り上げていた。一年の間に行われた3回のライブにおける変容、これこそが熟成というものなのだと感じた。彼女はバイレという言語を、苦難を乗り越えながら徐々に自分のものにして来た。そんな努力で掴んで来たものだからこそ、その澱みのない意思の疎通は彼らとの壁を取り除き、誤解を解き、暖かなものを生む。ああこの自立共存の関係性こそがまさにフラメンコであり、人間同士のつながりの理想郷なのかも知れない。在スペイン10年という萩原さんの経験の重みをずしりと感じながらそんなことを考えた。

子育て中の主婦である平凡な自分が愛好家としてどのようにアートと関わって行けるだろうかということを模索している。それは焦りにもなる。出来ないこと、遅れをとっていること、解っていないことがどれほどあるかということばかりに気が取られてしまう。けれどこの「ハモンは皿にのせるだけでよい」という飾らないテーマに基づいた舞台に、暮らしもアートなのだ、ということに気付かされた。日々真剣に生きることでアートの素晴らしさを感じ取り、また逆にそんなアートに触れた感動を支えとしてそれを日常に活かし、明るく生きる姿勢に変えていく。そんな接し方をしていきたいと思う。

ミゲル・ペレス氏のギターはいぶし銀のような重みのある音色。あえて鋭い輝きを避け、鈍色の質感で奏でる高濃度のフラメンコが肌から伝わって来る。モイ・デ・モロン氏の朗々としたカンテ。フラメンコの伝統の深さを伝えながらも血の通った温かみが胸を打つ。彼らの音楽にはドラマティックな熱さの中にも上質な大人の余裕が漂う。そして、いつのときも誠心誠意でフラメンコに向き合う萩原さんの姿に、人生に逞しく対峙していく彼女の姿勢が重なる。信頼で結ばれた彼らの三位一体の舞台には、素朴だけれど極上のもてなしをするような快いアイレがあった。その記憶はこれからも心の中で熟成していくに違いない。

美味しいハモン (小山雄二氏執筆)

四十年前近くにバイラオーラ佐藤祐子がスペインから持ち帰ったプーロ(純粋)フラメンコの原石。永い歳月、たくさんの優れた踊り手たちの切磋琢磨を経ていま、バイラオーラ萩原淳子はその研磨にひと段落を与えたように思える。彼女が2010年スペインのロンダ市主催フラメンココンクールに外国人として初優勝した快挙はそうした成果のひとつだった。昨年10月、新宿エルフラにおける萩原淳子・日本初ソロ公演『魚の選び方を知った時』の恐るべき純度のプーロなステージを2012年マイベスト公演(5月号掲載)に選んだ理由もそこにある。

必要なものはすべて好ましい按配で揃っている。一方、必要でないものはすべて排除されている。エンタテイメント性さえ削ぎ落とされるから、一般的にはハードルの高い世界かもしれない。ただし真摯に生きる人々を「おや、これは?」と立ち止まらせる強烈な引力を持っている。そういう雑味のない純粋な瞬間の精緻な積み重ねが、ともすれば現代人が忘れがちなシンプルにして深く大きな感動を爽やかに運んでくる。誰の真似でもない誰にも真似できない萩原淳子の百パーセント等身大の端正にして薫り高き踊りは、いわゆるプーロフラメンコの上質な典型というべきものだろう。

そして今回、新百合ケ丘で開催された第二回公演タイトルは『ハモンは皿にのせるだけでよい』。いかにも萩原らしいユーモアのネーミングであり、プログラムには詩のような一文が添えられていた。

「ハモンは皿にのせるだけでよい 花もソースも飾りもいらない

ハモンは皿にのせるだけでよい でもそれが本物でなければ

切り方を知らねば

そして大切なことは それを誰かと共有すること

フラメンコもきっと同じ」

美味しい本物のハモンの味を知る人は皆そのように思う。本物のフラメンコの味を知るフラメンコ通も皆そのように思う。萩原淳子は本物のそれをさり気なく切り分け、その美味しさを舞台や観客席の仲間たちと共有する。

ちなみに7月号の表紙は今井翼くん。セビージャでお忍びで個人レッスンを受けているという噂を耳にしたのは数年前だったかな?どうもジャニーズの有名な男の子らしいという情報しか私にはありませんが、その今井翼くんが今月号の表紙になっています。ちなみに4ページ、師のマヌエル・ベタンソスと今井くん(馴れ馴れしいか???)の間でギターを弾いているのは、あれーミゲル・ペレスですよ。みなさん見て下さいね。そして来月号から今井くんとゲストの対談連載が始まるそう。そんなこんなでパセオの売り上げも急上昇とか。

私も買いたい〜という方は、はい、こちら をクリック。

上記の公演忘備録は67〜69ページに掲載されています。是非お読み下さいませ♪

2013年7月11日 そういえば、今日、「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」に出演していた生田智子さんもフラメンコ始めたって言っていましたよ。