Jan 23
萩原淳子セビージャ3公演!
Hagiwara Junko | 新着情報, 次回公演 | 01 23rd, 2010| Comments Off

2010.2.28 // フラメンコ舞踊博物館-(セビージャ)「アンダルシアの日」特別公演 

Baile Poema(詩の朗読) Guitarra
  • 萩原淳子

2010.2.24 // カルトゥッハ修道院 ¨ミエルコレス・アル・コンパス¨-(セビージャ) 

Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ヘロモ・セグーラ
  • ミゲル・ペレス

2009.2.21 // ペーニャ・フラメンカ ラ・フラグア(ベジャビスタ、セビージャ) 13:30H 

Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ダビ・エル・ガジ
  • アントニオ・ガメス

みなさんこんにちは!セビージャはまたまた雨・・・今年はとにかく変なのです。

しかし私の心は晴れ模様!うっひっひ。そう、また踊るのです!セビージャで。

先日とある場所でベジャビスタ(セビージャ郊外の街)のペーニャの会長さんと知り合いました。私が挨拶すると会長さんに「あなた、踊るの?」と聞かれたので「はい」と答えると間髪入れずに「あなたジュンコでしょ」とおっしゃるのです。え〜なんで私の名前を知ってるの?!とびっくりしていると「あなたがアラミージョ公園でアレグリアスを踊ったのを見たのよ。あなたが現れた瞬間、舞台全体が光り輝いたのを覚えているわ!」

!!!!!!え〜!!!!またまたびっくり。確かにアラミージョ公園でアレグリアスを踊ったけれど、それは2006年の話。4年も前の踊りを、しかも当時クリスティーナ・ヘレン財団フラメンコ芸術学校の生徒でしかなかった私の名前までも覚えていて下さっていたなんて。感激。・・・・・というわけで、「是非うちのペーニャで踊ってほしい」と言われ、もっちろんです!と答え、そのベジャビスタのペーニャ「ラ・フラグア」で踊ることになったのです。がんばるぞ〜。

そして同じ会長さんから別の公演への出演依頼があったのが昨日。その公演とは2/28「アンダルシアの日」に行われる特別公演。何人かの詩人がアンダルシアに関する詩を朗読するのだそうです。踊りは私一人。サパテアードはなしで、その詩を感じた通りに表現してほしいとのことでした。興味深い。もちろん引き受けました。詩の朗読に合わせて踊ったことは一度もありませんが、思うにフラメンコを踊ることと根本的には同じことのような気がするのです。フラメンコ舞踊とはカンテ(フラメンコの歌)を身体で表現するものだと、常々私は思っているので、そもそも「詩」とも言えるカンテのレトラ(歌詞)を踊るのと、それほど大差がないのではないでしょうか。コンパスと呼ばれるフラメンコのリズムが、詩特有のリズムに変わるということと、今回はサパテアードなしと言われていることが違うくらい?いずれにせよ興味深い。どんな詩が朗読されるのでしょう?

「アンダルシアの日」という特別な日の特別な公演において、アンダルシア人ではない私が踊り手として選ばれたことを大変光栄に思います。「アンダルシア」・・・・ここに住み始めてもうすぐ8年。いろいろな思いが胸の中に渦巻いています。私を育て守ってくれている、この土地への思いが。

2010年1月22日 セビージャにて。

Jan 14
エバ・ジェルバブエナへのインタビュー
Hagiwara Junko | ブログ | 01 14th, 2010| Comments Off

みなさんこんにちは。

今日はとても悲しく憤ることがありました。そしてその後すばらしいものが待っていました。前者はブログでは語りたくありません。今日は後者をみなさんと共有したいと思います。

何かつらいことがある時、私は大掃除をします。(年末の大掃除は済ませましたが、まだ整理しきれない所があったのです。お恥ずかしながら・・・・。)いらないものを見つけて、とにかく捨てるのです。じゃんじゃん。そして先程、その最中に素晴らしいものを発掘したのです。それは、数年前のエバ・ジェルバブエナへのインタビューメモ。知り合いがエバにインタビューするというのでひょっこりついていった私は、幸運にも生でエバへのインタビューを聞く機会に恵まれました。(そして私もちゃっかりエバに質問してしまいました。)そのメモを発見した私はなぜか号泣してしまったのです。今この私の状況でこのメモに再び出会えたのは何か意味があるような気がして。

以下、稚拙ですがメモをそのままこのブログにアップします。

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エバ・ジェルバブエナへのインタビューメモ

  • 家族にフラメンコの血筋はいない。父、母、弟、妹、エバは長女。弟はフラメンコ好き。コンクールにも出て賞をとったがその後やめた。妹はmorena、目が大きくてコルドバ美人。弟は今美容師。エバは赤ちゃんの頃からフラメンコの音楽を聞くと騒ぎ出していたので、おばが「この子をアカデミアに連れて行った方がいい」とエバの母に言っていた。
  • 11才、アカデミアに通い始める。カマロンのCD「Como el agua」のタンゴやブレリアを踊ったりする。15才、高校に入る前、父親がエバを車に乗せて高校の前まで行く。父がエバに「本当に高校で勉強したいのか?」エバ「La verdad es que no.」。そのままUターンして家に帰る。
  • その後2年間家で下のスタジオで練習しているか、上の部屋でビデオを見ているか。毎日毎日、朝の4時までとか。「外に出なさい!」と親に怒られた。ファルーコ、グィート、マノレーテ、マティルデ、オヨス、マリオ・マジャ、カルメン・モーラ、カルメン・アマジャ。グラナダに住んでいて、セビージャやマドリッドにクラスを習いに行く経済的な余裕がなかったから。男の踊り手を主に見る。ファルダはformaをocuparするから。
  • 14才の時グラナダのフェスティバルで初めて見たマヌエラ・カラスコとコンチャ・バルガスを見て「これがフラメンコだ」と思った。 
  • 今でも昔の踊り手のビデオはたくさん見る。現代の踊り手も見るけど源泉から汲めるならそちらの方を見た方がいい。
  • 学び方を知らない人が多い。学び方を知らずにたくさんのクルソを受けて何になるのか?見ているようで見ていない。比較するのは本当は好きではないけど、勉強のために比較する。人にあって自分にないものをとろうとするために。でも決してnegativoにならないこと。それをしたら比較している意味がない。比較しない方がいい。常にpositivoに考えること。
  • silencioの話。完全なるsilencioはない。なぜなら常に音がなくても自分の内なる声があるから。それを聞くこと。舞台に立ってまっくらな中で一人、自分の内なる事を聞く。そして初めてギターとカンテに感応することができる。少しずつ観客、ギター、カンテとのエネルギーの循環をしていく。その循環を踊りとともにどんどん大きくしていく。menos a mayor  silencioはとても大切。観客の顔を見たりすることはない。集中できないから。
  1. 舞台に上がった時に観客の空気をつかむ
  2. 自分の内なる声を聞く
  3. ギター、カンテが流れる
  4. それを聞いて感応し踊る
  5. そのエネルギーを観客に伝える
  6. 観客のエネルギーがエバに伝わる
  7. その循環
  8. そしてそれがだんだん大きくなっていくこと。
  • arteとはうまれ持ったもの、決して学べるものではない。
  1. arteを持っていない人(一般人)o bailaor/as
  2. arteもっている人(artista)
  3.   〃     けどまだ見つけていない人。
  • その人を見た時に鳥肌が立って、見終わった後にぐったりさせてしまう人、その人がartista 
  • 自分の心に耳をかたむけること。自分とは一体何なのか。自分は一体何がしたいのか。それに忠実に生きること。頭で考えた事より心の声を大切にする。→多くの人は頭と心のバランスをとろうとしたり頭の方が勝ったりする。心の声を大切にする。それがエバのarteをcuidarする方法?
  • 大切なのはあなたにとってのartistaに出会うこと。しかしそのartista,arteを感じるためにはpúblicoにも準備がいる。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(※ちなみに、茶色の部分は私がエバに「あなたにとってarteとは何ですか?」と質問した時の答えです。その時、今まで淀みなく答えていた(あたかもすでに質問を知っていたかのように)エバが一瞬止まり、私を注視しました。しまった!私はまずい質問をしてしまったのか?ど、ど、ど、どうしよう!!!!空気が固まっている!(私の中ではパニック・緊張・ふるえ・めまい・・・etc の一瞬)で、でも何か言わなくちゃ、私が聞きたいことは「arteとは何か」なんだ。それをエバの言葉で知りたい。arteを持っている人が私の目の前にいるのだ。そしてその魔の(私にとって)一瞬の後に「私は、フラメンコ舞踊家の中にはバイラオール(ラ)とアルティスタがいると思います。」と勇気をふりしぼって、でも恐る恐る、けれどもはっきり言うと、その瞬間エバの目がキラっと光ったのです。そして上記の大切な言葉を私に残してくれました。)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  • あなたの宝物は?→自分自身
  • vacacionesになったらどこにいきたいか → mar 水と空気が必要。
  •            したいこと →インドに行く。camino de santiago
  • 好きなもの → zapatos(メーカーは関係ない)
  • 音響照明の人はいつも同じ
  • カンタオールは時々かえる。彼らには仕事があるし、あと時々かえた方がいい。人のうわさで良いカンタオールをチェックする。**************************************************エバへのインタビューメモはここまでです。

    自分が素晴らしいを思うものを、私は人と共有したい。共有するというのは素晴らしいことだと思います。それはもしかしたら、フラメンコを通して私が学んだことの一つかもしれません。ありがとうフラメンコ。たとえ何があろうと、フラメンコは本当に素晴らしい。それだけは真実。

    2010年1月13日 50年ぶりの大雨が続くセビージャにて。

Jan 4
謹賀新年
Hagiwara Junko | ブログ | 01 4th, 2010| Comments Off

 明けましておめでとうございます!

年末年始はセビージャを離れていましたので、新年のご挨拶が出遅れました。ごめんなさい!

本日は1/4(月)、みなさまにおかれましてはすでに本格始動してされていることと思います。(そうでない方もいらっしゃいます???)

本年もみなさまにとって素敵な一年になりますように。

私にとっては・・・・未知数の一年です。何が起こるか楽しみです。うっふふふ〜。

ではどうぞよろしくお願い致します!

萩原淳子

2004年1月4日 めずらしく雷鳴が轟くセビージャにて。