Jul 26

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

明日から「第3回福岡クルシージョ」です!昨日より福岡入りし、今日は日帰りで長崎の軍艦島に行ってきました。非常に興味深い所。詳細はまた改めてブログにします。お楽しみに!

クルシージョ詳細はこちら をクリックして下さい。満席クラスもいくつかありますので、直前にお申し込みご希望の方はfukuokacurusillo@gmail.com(ウラベ)までご連絡下さいね。お待ちしております!

さて、昨日の引き続き、第1回アントニオ・ペレス来日写真展『24時間 en レブリーハ』の写真を以下にアップします!

最初は写真展にお客さん来るのかな〜なんて心配もしていただのですが、開催中はひっきりなしに続々とお見えになり、ありがたびっくり!でした。チラシにはアントニオによるガイドの時間も記載していたのですが、そんなの全然関係なくお客様がいらっしゃる度にアントニオも私も二人で写真展の説明。大変だったけれど楽しかった!!!ただ写真を見ているだけでは分からないこと、説明を聞いて、あ〜なるほど〜と見方が深まるもの。みなさん楽しんで頂けたようです。ありがとうございました!

この写真展はなんと、スペインの全国紙「ABC」(日本でいう朝日や読売のような新聞)セビージャ版にも取り上げられ、そのデジタル版には展示写真の一部がアップされました!!!

http://www.abcdesevilla.es/fotos-local/20130712/cruces-mayo-lebrija-llegan-123855.html

是非ご覧下さい!

そして、この写真展&ライブの「公演忘備録」がパセオフラメンコHPにアップされました。井口由美子氏のご執筆になります。どうぞお読み下さい!

http://www.paseo-flamenco.com/daily/2013/07/post_10.php#004245

レブリーハの笑顔 (by 井口由美子)
アントニオ・ペレス来日写真展開催記念フラメンコライブ
アントニオ・ペレスの仲間たち
7月12日(金)~15日(月)東京(芝)MARUWAビル 2階サロン
7月12日出演者【バイレ】萩原淳子/浅見純子/後藤なほこ/田村陽子【カンテ】パコ・エル・プラテアオ【ギター】久保守

心開いた笑顔に出会うと嬉しくなる。そんな快いひとときでした。
スペイン、レブリーハで五月に開催されるクルーセス祭。
自然の恵みや収穫、人生の豊かさを祝う原始文化を起源とした、
春の歓びに満ちた祭りの行事で、
女性たちがそれぞれの家に伝わって来たものなどで
祭壇の十字架(クルース)の周りを飾り付けていく女性の祭りであり、
この地に伝わってきた「セビジャーナス・コラーレス」の歌詞や独特のリズムが
夜を徹して鳴り響く、歌と踊りの祭りでもあるそうです。
そんな祭りを楽しむ人々の豊かな表情を捉えた
写真家アントニオ・ペレス氏の日本での第一回写真展が開催されました。
その記念フラメンコライブの会場となったMARUWA財団サロンにも
それらの写真が壁一面に展示されていました。

女性たちの飾らないたくましい笑顔に惹きつけられます。
それは人生の年輪から自然に滲み出ているものだからこそ心を動かされる。
この町にしっかりと根を下ろして暮らしている人々の緩やかな連帯感がある。
そして何よりも、誰もがこの町を愛し、
支えている一員であるという誇りと自信に満ちているということが伝わってくるのがいい。
生活というものは、穏やかに見えながらも、様々な問題をはらんでいたりするもの。
それでも女たちは家庭を思いやり、根気よく一日一日を重ねていく。
そうやって一年ごとを力強く乗り越えていくことを謳歌するようにセビジャーナスを歌い踊る、
そんな開放感が彼女らの表情から溢れていました。
ここに暮らす全ての人たち一人ひとりが祭りの主役なのです。

そういった写真の映し出す雰囲気の中で行われたフラメンコライブは、
やはりアットホームで、心地良いアイレが漲っていました。
田村陽子さんの躍動、浅見純子さんの情熱、後藤なほこさんの可憐、萩原淳子さんの迫力、
4人の艶やかなバイラオーラの競演が、レブリーハの女性たちの姿と重なっていく。
カンテとギター、そしてサパテアードの織り成す、
マイクを通さない生きた音楽を肌で感じるライブ。
それはレブリーハの夜風の匂いが伝わって来るような粋な60分間でした。

終演後、ペレス氏と萩原さんご夫妻と、短い時間ながらお話させていただく機会がありました。
旅人として外側から撮るのではなく、彼らと同じ住人の気持ちで内側から撮るのです、
とペレス氏が語っていた言葉が印象に残っています。
ペレス氏はとても優しい瞳をしていました。
そしてその奥には少年のような好奇心の輝きが宿っているのです。
目を合わせると誰もが心を開きたくなる、そんな深みがありました。
萩原さんの怒涛のバイレが熟成されていき、
まろやかな味わいを帯びてきた変化を感じるのは、
ご主人のあの瞳に見守られているからかな、とふと思い当たります。

皆様、本当に本当にありがとうございました!!!全国からもたくさんのお客様にお越し頂きました。ご出演の皆様も、お手伝いの皆様も、会場となったスペイン舞踊振興MARUWA財団の皆様、本当にありがとうございました!!!アントニオとは来年も開催したいね!!!と話しています。お楽しみに!!!

2013年7月26日 福岡のホテルにて。

Jul 25

CartelCruces CartelCruces2

  • みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

毎日毎日飛ぶように過ぎてゆきます。先日行われた「第1回アントニオ・ペレス来日写真展『24時間 en レブリーハ〝クルーセス祭〟』」と「同時開催フラメンコライブ『アントニオ・ペレスの仲間たち』」はお陰様で無事終了致しました。たくさんのお客様にお越し頂き、またご出演して下さった皆様からもお客様からも大好評にうちに幕を閉じることができ、主催者としてほっとしています。夫であるアントニオ・ペレスの写真展とフラメンコライブを同時開催する、という企画を思いつき、勢いのままに、そしてたくさんの方の応援の声を背にし、どどどどどーと走り過ぎた日々でした。4月の在西10年記念公演「ハモンは皿にのせるだけでよい」の準備をしながら、この写真展&ライブの準備も平行して行い、今思うと大変だったな〜、本当に大変だったな〜と思います。でもたくさんの方々からのお喜びの声、また、「次回も開催してほしい!」とたくさんのメッセージを頂きがんばった甲斐があったなと思います。自分が企画したものをやり遂げた達成感もあります。やってみて本当によかった。

そう、できることをやるのではなく、やると決めたことをやる。なぜならば、できるかできないかはやってみなければ分からないから。

今日は写真展&ライブの写真を一挙公開します!

2013.7.12(金)〜15(月祝)//
第1回アントニオ・ペレス来日写真展
開催記念

スペシャルフラメンコライブ「アントニオ・ペレスの仲間たち」(敬称略・50音順)

Baile      7月12日(金) Cante   7月12日(金) Guitarra   7月12日(金)
  • 浅見純子
  • 後藤なほこ
  • 田村陽子
  • 萩原淳子
  • エル・プラテアオ
  • 久保守

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Baile  7月13日(土) Cante  7月13日(土) Guitarra  7月13日(土)
  • 市川幸子
  • 島村香
  • 藤井かおる
  • 萩原淳子
  • エル・プラテアオ
  • 小林亮

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Baile  7月14日(日) Cante  7月14日(日) Guitarra  7月14日(日)
  • 太田マキ
  • デラフエンテチャベス由香
  • マリコ
  • 水野恵
  • エル・プラテアオ
  • 久保守

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Baile  7月15日(月祝) Cante  7月15日(月祝) Guitarra  7月15日(月祝)
  • 宇根由佳
  • 島村香
  • 田倉京
  • 萩原淳子
  • エル・プラテアオ
  • 宇根理浩
  • 小林亮

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本当に、本当に、この写真の通り4日間、熱い熱い、出演者とお客様と一体となったライブとなりました。ご出演して下さった皆様、お越し頂いた皆様、本当に本当にありがとうございました!

次回のブログでは同時開催の写真展の模様をブログアップしますね。こちらも大盛況でした!!!

写真:Antonio Pérez (アントニオ・ペレス)

2013年7月25日 福岡にて。

Jul 10

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

毎日毎日あっと言う間に一日が終わってしまいます。「第12回少人数制クルシージョ」(東京、8/18まで)も絶好調。教えるのは本当に楽しいです。教えるという行為自体が楽しいし、それによってあっ!と生徒さんが変わってゆくのを見るのも楽しい。自分が好きなことを教えて、それも好きで仕事になっているのだから、私は恵まれているのだと思います。みなさんありがとう。

さて、ご連絡が遅くなりましたが、4月「ハモンは皿にのせるだけでよい」公演(川崎市アートセンターアルテリオ小劇場にて)と、6月14日「第33回フアン・タレガ・フラメンコフェスティバル」(スペイン、ドス・エルマーナス)の踊りの動画をYouTube に一挙アップしています。前者はシギリージャ、アレグリアス・コン・マントン(ノーカット)、ソレア・コン・バタ・デ・コーラ、タンゴ(ノーカット)。後者はソレア・コン・バタ・デ・コーラです。全て、こちらのHP「ビデオ」にてまとめてアップしてありますので、どうぞご覧下さいませ。

http://www.layunko-flamenco.com/JA/videos/

それと、こちらもご連絡が遅くなりましたが、2013年7号の雑誌「パセオフラメンコ」に上記 “ハモン公演” に関する公演忘備録がパセオ編集長小山雄二氏、井口由美子氏により執筆されています。

熟成するアルテ (井口由美子氏執筆)

じんわりとステージのあの温もりが甦ってくる。不思議なことにそれは日を重ねるごとに胸の奥に沁み込んで重みを増して来る。この味わい深いタイトルから想像する通りの、いやそれ以上の幸福感が舞台を満たしていた。萩原淳子さん自身の地道なフラメンコの歩みを、ハモン・セラーノ、スペインの山あいで熟成させて作られるというこの土地ならではの野性味ある生ハムの味わいに重ねたところに、彼女のユーモアある人柄を感じる。ロンダのコンクール優勝者である実力派バイラオーラ、萩原さんのフラメンコを始めて観たのは、昨年4月の高円寺エスペランサのライブだった。ロンダの荒涼とした光景を思い起こさせる普遍的怒りが、肚の底から湧き上がって来るような力強いソレアは今も忘れられない。その半年後、初めてのソロリサイタルでは、その怒りを寛容の優しさに浄化させた豊かな境地を見せてくれた。そして今回、そのような道程を経て来た彼女の正統派フラメンコの生命力はより輝きを増していた。その深みある踊りで共演者たちとの呼吸をひとつにして親密なアイレを創り上げていた。一年の間に行われた3回のライブにおける変容、これこそが熟成というものなのだと感じた。彼女はバイレという言語を、苦難を乗り越えながら徐々に自分のものにして来た。そんな努力で掴んで来たものだからこそ、その澱みのない意思の疎通は彼らとの壁を取り除き、誤解を解き、暖かなものを生む。ああこの自立共存の関係性こそがまさにフラメンコであり、人間同士のつながりの理想郷なのかも知れない。在スペイン10年という萩原さんの経験の重みをずしりと感じながらそんなことを考えた。

子育て中の主婦である平凡な自分が愛好家としてどのようにアートと関わって行けるだろうかということを模索している。それは焦りにもなる。出来ないこと、遅れをとっていること、解っていないことがどれほどあるかということばかりに気が取られてしまう。けれどこの「ハモンは皿にのせるだけでよい」という飾らないテーマに基づいた舞台に、暮らしもアートなのだ、ということに気付かされた。日々真剣に生きることでアートの素晴らしさを感じ取り、また逆にそんなアートに触れた感動を支えとしてそれを日常に活かし、明るく生きる姿勢に変えていく。そんな接し方をしていきたいと思う。

ミゲル・ペレス氏のギターはいぶし銀のような重みのある音色。あえて鋭い輝きを避け、鈍色の質感で奏でる高濃度のフラメンコが肌から伝わって来る。モイ・デ・モロン氏の朗々としたカンテ。フラメンコの伝統の深さを伝えながらも血の通った温かみが胸を打つ。彼らの音楽にはドラマティックな熱さの中にも上質な大人の余裕が漂う。そして、いつのときも誠心誠意でフラメンコに向き合う萩原さんの姿に、人生に逞しく対峙していく彼女の姿勢が重なる。信頼で結ばれた彼らの三位一体の舞台には、素朴だけれど極上のもてなしをするような快いアイレがあった。その記憶はこれからも心の中で熟成していくに違いない。

美味しいハモン (小山雄二氏執筆)

四十年前近くにバイラオーラ佐藤祐子がスペインから持ち帰ったプーロ(純粋)フラメンコの原石。永い歳月、たくさんの優れた踊り手たちの切磋琢磨を経ていま、バイラオーラ萩原淳子はその研磨にひと段落を与えたように思える。彼女が2010年スペインのロンダ市主催フラメンココンクールに外国人として初優勝した快挙はそうした成果のひとつだった。昨年10月、新宿エルフラにおける萩原淳子・日本初ソロ公演『魚の選び方を知った時』の恐るべき純度のプーロなステージを2012年マイベスト公演(5月号掲載)に選んだ理由もそこにある。

必要なものはすべて好ましい按配で揃っている。一方、必要でないものはすべて排除されている。エンタテイメント性さえ削ぎ落とされるから、一般的にはハードルの高い世界かもしれない。ただし真摯に生きる人々を「おや、これは?」と立ち止まらせる強烈な引力を持っている。そういう雑味のない純粋な瞬間の精緻な積み重ねが、ともすれば現代人が忘れがちなシンプルにして深く大きな感動を爽やかに運んでくる。誰の真似でもない誰にも真似できない萩原淳子の百パーセント等身大の端正にして薫り高き踊りは、いわゆるプーロフラメンコの上質な典型というべきものだろう。

そして今回、新百合ケ丘で開催された第二回公演タイトルは『ハモンは皿にのせるだけでよい』。いかにも萩原らしいユーモアのネーミングであり、プログラムには詩のような一文が添えられていた。

「ハモンは皿にのせるだけでよい 花もソースも飾りもいらない

ハモンは皿にのせるだけでよい でもそれが本物でなければ

切り方を知らねば

そして大切なことは それを誰かと共有すること

フラメンコもきっと同じ」

美味しい本物のハモンの味を知る人は皆そのように思う。本物のフラメンコの味を知るフラメンコ通も皆そのように思う。萩原淳子は本物のそれをさり気なく切り分け、その美味しさを舞台や観客席の仲間たちと共有する。

ちなみに7月号の表紙は今井翼くん。セビージャでお忍びで個人レッスンを受けているという噂を耳にしたのは数年前だったかな?どうもジャニーズの有名な男の子らしいという情報しか私にはありませんが、その今井翼くんが今月号の表紙になっています。ちなみに4ページ、師のマヌエル・ベタンソスと今井くん(馴れ馴れしいか???)の間でギターを弾いているのは、あれーミゲル・ペレスですよ。みなさん見て下さいね。そして来月号から今井くんとゲストの対談連載が始まるそう。そんなこんなでパセオの売り上げも急上昇とか。

私も買いたい〜という方は、はい、こちら をクリック。

上記の公演忘備録は67〜69ページに掲載されています。是非お読み下さいませ♪

2013年7月11日 そういえば、今日、「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」に出演していた生田智子さんもフラメンコ始めたって言っていましたよ。

Jun 23

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で昨日の“サン・ペドロ・デ・アルカンタラ” ペーニャ公演は大成功のうちに幕を閉じました。共演のミゲル・ペレス、“ラ・ディビ”。どうもありがとう!応援して下さった皆様誠にありがとうございました。

2013.6.22(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・サン・ペドロ(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ、マラガ)
  • 入場無料
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ラ・ディビ
  • ミゲル・ペレス 

サン・ペドロ・デ・アルカンタラはセビージャから車で2時間半ほど。ディビはペーニャ公演の後、地元のマラガに泊まるということで、ミゲルと私が一緒に車に乗って行きました。ウトレーラを通り越して、ロンダを通り越して、そこからがくねくね道で結構大変。運転免許ももちろん車も持っていない私はいつも共演アーティストの車に乗せていってもらいます。今回は運転役はミゲル。最近ミゲルは引っ張りだこで本当に忙しそう。そんな中、往復5時間も運転をお願いしていしまって本当に申し訳なかった・・・ミゲルも最初はかなり嫌がってたけど、他に方法がないので・・・でもその割にはドライブは楽しかったです。

先日のブログでは“química” の話をしたけれど、ミゲルとは“química” があるというより、もちろんあるにはあるのですが、私達同じ?と思ってしまう瞬間が多いのです。なんと言うか、物事に対する考え方や捉え方、対処の仕方が同じ。もちろん考え方の違う部分もあるのだけど、なんか同じなんだよね。ミゲルもそんなことを言っていて、その上でいろいろ私にアドバイスをくれました。私を見ていると、ミゲルは自分を見ているようだ、と。自分が今、53歳になってやっと気付いた “過ち” を私が犯さないように、“友達”としてアドバイスをくれたのです。でも、それは “過ち” じゃないと私は思う。ミゲルはミゲルらしく生きてきて、その正直さや人間らしさをバカだと思う人が世の中に多いと、それは “過ち” と思われてしまうのかもしれないけど。こんな人ってそうそう人生の中で出会えない。夫くらい。夫以外の人間で、しかも自分の踊りを伴奏してくれるギタリストがそういう存在だというのは、本当に幸運なことだと思います。

帰り道もいろいろな話をしました。いつでもどこでも数秒で眠ってしまう私は、助手席で今日は絶対眠らないぞ、と決意していたのですが、そんな決意なんていらない程、話が盛り上がりあっという間にセビージャに着いてしまいましたよ。着いたのは朝4時だから疲れていたのは疲れていたけれど、そのまま少し眠り、朝起き、明日日本に発つ荷造りが大方終わった所です。

ペーニャ公演はよかったです。久しぶりにタラントを踊りました。先週のフェスティバルの準備のため、ずっとアレグリアスとソレアばかり練習していて、タラントはかなり久しぶり。昨年10月の「魚の選び方を知った時」公演以来かな?フェスティバルの後、なぜか急にタラントが踊りたくなってしまい、数日しか準備できないのは分かっていたのですが、強引に踊ってしまいました。タラントの後のタンゴ、3つ目の歌の所でぶわーっと内部爆発が起こりました。その瞬間ペーニャ会場も「OOOOOOOLEEEEEEEE!!!!!!」の爆発があったらしい。私には「なんか聞こえた」くらいにしか思えなかったけど、車の中でミゲルが「あれはすごい瞬間だった。来るな、とは思ってたけど。」と言っていました。やはり自分の爆発がみんなの爆発を引っ張り出すものなんだよね、フラメンコは。それが身近に感じられるアンダルシアのペーニャ公演は私のフラメンコの原点です。

ディビの歌もとてもよかった。アレグリアスのサリーダ(出だし)の所で、私が踊る前にいろいろな歌を歌っていて、その後に私は舞台に出るはずだったのですが、あまりにも歌がよくて思わず飛び出ちゃいました。そしてそのまま最後まで。モイよりもディビの方が歌のキーが高いので、いつも弾いているミゲルのファルセータ(ギターのメロディ部分)が弾けなくなり即興でいろいろなファルセータを弾いてくれたのもの面白かったなあ。

みんな大満足のいい公演でした。いつも写真を撮ってくれている夫(アントニオ・ペレス)も明日私と一緒に日本に発つため、セビージャで大忙し。そのため今回のペーニャ公演には同行せず、写真はありませんが、素晴らしい瞬間のいくつかが、私の心に刻み付けられました。

そしてもう一つおまけで嬉しかったこと。家に着いたら携帯にモイ(・デ・モロン)からメッセージが。「ジュンコ、今日の公演がよかったことを願っているよ。」そう、本当はこの公演はモイが歌うはずだった。でも前日ロンドンにいたモイは飛行機の便の問題があり出られなくなってしまった。それで急遽“ラ・ディビ”に歌ってもらうことになったのだけど。まさかモイがそこまで気にしてくれていたとは。しかも電話をしてもなかなか出ないし、かけ直してもくれないし、メッセージにも返信しないモイが、わざわざ自分からメッセージを送ってくれたのだ。感動。やっぱりモイはいい人だ。そんな人が周りにいる私は、やはり幸せだ。

そして朝4時まで寝ないで待ってくれていた夫。寝ていてもらってよかったのだけど・・・。でも私が逆の立場だったらやっぱり眠れないかな・・・

いつもありがとう。ペーニャ公演ももちろんよかったのだけど、なんだか昨日は人の大切さが身にしみました。ありがとう。

2013年6月23日  とうとう明日日本へ!!!

Jun 21

images images-3 playas-de-san-pedro-de-alcantara-en-malaga22013.6.22(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・サン・ペドロ(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ、マラガ)
  • 入場無料
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ラ・ディビ
  • ミゲル・ペレス 

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

先週の“フアン・タレガ”フェスティバルが終わったと思いきや、明日はサン・ペドロ・デ・アルカンタラというマルベージャのペーニャで踊ります。マルベージャは、マラガの近くの高級リゾート地。公演の後ゆっくり海でバカンス・・・と行きたいところですが、月曜に日本に発つのであー残念。気持ちだけでもバカンスということで、「San Pedro de Alcántara(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ)」でググってみました。(写真)あー海に行きたい。

今回の歌い手はいつものモイ・デ・モロンではありません。モイは今日ロンドンで仕事なのですが、明日の飛行機の便の問題で私のペーニャ公演に間に合わなくなったそう。急遽別の歌い手を探して、「ラ・ディビ」に歌ってもらうことになりました。

かなり前のものになりますがディビの動画がYou Tube にアップされています。

踊り手のオルーコに歌う“ラ・ディビ”(サリーダと2つ目の歌)

「鉱山の歌コンクール」準決勝で歌う“ラ・ディビ”

今日、ミゲルとディビと合わせをしてみましたが、個人的にはYouTube の動画より、今日の合わせの時の方がよかったなと思います。今日の合わせというよりも、動画の時よりも年月が経ってさらによくなっているのでしょう。

「química」(キミカ)というスペイン語があります。直訳すると「化学」という意味なのですが、その“química”があるとか、ないとか、そういう使い方をします。「química」があることで人と人はなぜか触発し合ってうまくいく。化学反応みたいな意味かな。逆に“química” がないと何も起こらない。つまらない。その表現は男と女の間でも使えるし、一般的な人間関係でも使えます。ディビの歌と私の踊りには“química” がある。モイの歌と私の踊りにも“química”がある。“química” の種類は違うけど、何かがある。それはお互いに何かしら感じるものなのです。ただ歌がうまければいいとか、いい人とか、そういうことではない。もちろんディビもモイも歌がうまく、いい人だけど、そうだから“química” があるんじゃなくて、それは何か別のもの。なんでしょうね。日本語にすれば相性みたいなものかもしれないけど、もっと動物的な感じがする。その瞬間にビビビビーと感じるもの。説明もなく理由もなくそう感じるものです。

それがあるとフラメンコは面白いんです。それがないとつまらないのです。歌が上手く、ギターが上手く、踊りが上手、そんなフラメンコはそれでも素敵だけど、残念ながらそれだけ、という見方もあります。感心はするけど感動はしない。興奮はしない。だからその“química” のある歌い手と共演できるというのはものすごく楽しみ。

明日のペーニャ公演はどんな化学反応がおこるのでしょうか????

2013年6月21日 月曜に日本に発つのにまだ何も準備できない・・・

Jun 19

401791_601874273170337_1607498175_n みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

こちらセビージャは暑くなったり涼しくなったり。ガスパチョを作るか作らないか・・・迷うところです。ガスパチョはアンダルシア地方で夏に飲まれる野菜ジュースみたいなもの。トマト、ピーマン、きゅうり、ニンニク、オリーブオイル、酢、塩などをミキサーにがーっとかけ、こして滑らかにすれば出来上がり。暑い時にこそ飲みたくなるのがガスパチョ。でもあんまり暑くないとせっかく作っても美味しくないんだな。

2013.6.14(金))// フェスティバル・フアン・タレガ(ドス・エルマーナス、セビージャ)

  • バイレソロ出演:萩原淳子
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子(バイレソロ)
  • モイ・デ・モロン 
  • ミゲル・ピクオ
  • ミゲル・ペレス 

さて、ご報告が遅くなりましたが、先週金曜の第33回“フアン・タレガ” フラメンコ・フェスティバルは無事終了しました。あーよかったー。一山越えて一安心です。アンダルシア地方では各村で毎年夏にフラメンコ・フェスティバルが開催されます。夏のフラメンコ・フェスティバルといえば、フラメンコファンにはたまらない、一年間待ちに待ってやっと開催の一大イベント。その歴史も長く、昔は大物アーティスト達が続々と出演、その多くは歌い手で(アンダルシアでは、フラメンコと言えばはカンテ、つまり歌です。)皆それぞれ好きなだけ延々と歌う。踊りはたいてい一人だけ。でもその踊り手もやっぱり大物。暑いので会場は屋外。やっぱり暑いので夜23:00頃から始まり、明け方まで続きます。フラメンコファンだけでなく、一般の人も普段はフラメンコに興味なくてもフェスティバルにはやって来る人も多いです。とにかく時間が長いので、ボカディージョ(スペインのサンドイッチみたいの)や飲み物を持参の人も。劇場ではないので皆好き勝手に飲み食いし、飽きれば家に帰ったりおしゃべりしたり。お目当てのアーティストが出れば「Oooooooleeeeee オーーーーレーーーー!!!」と叫ぶ。これぞアンダルシアのフラメンコです。

これまでに私も何度も見に行きました。バスや車であちこちの村へ。7、8月になると毎週のようにアンダルシア各地の村で開催されるのです。劇場や商業施設のタブラオとも違う。狭い空間のペーニャ(フラメンコ愛好会が持つ小舞台)とも違う。アンダルシアの夏のフェスティバル。これは本当に特別なものなのです。その先陣を切るのが、この“フアン・タレガ”フラメンコ・フェスティバル。セビージャ郊外の町、ドス・エルマーナスで開催されるこのフェスティバルは、数ある夏のアンダルシアのフェスティバルの中でも格式の高いもの。フェスティバルに参加するだけで、アーティストとしては名誉なことなのに、“フアン・タレガ” のフェスティバルに呼ばれるなんて、これはなんと表現していいか。しかも日本人の私が。私がそのフェスティバルで踊った同じ日に、皇太子様がセビージャのタブラオでフラメンコを鑑賞されたそう。周りの人に、「ジュンコが皇太子様の前で踊ればよかったのにね」と言われたけど、いやいや、“フアン・タレガ”フェスティバル出演は、私にとっては皇太子様の前で踊るくらい名誉なことだったのです。

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それにしても、またもやあまり覚えていない・・・何をどう踊ったのか・・・。踊ったのはバタ・デ・コーラ(裾の長い衣装)のソレアとマントン(フリンジみたいのがついた大判の布みたいの)のアレグリアス。観に来てくれたお友達がマントンのアレグリアスを撮影してくれていて、その一部をYouTubeにアップしてしまいました・・・↓

第33回“フアン・タレガ” フラメンコ・フェスティバル「萩原淳子 アレグリアス・コン・マントン」

「アップしてしまった」というのは、このビデオを観て思い出しました。最後の最後でマントンが足にひっかかっちゃんたんだよー。がーん。それがまるまるアップされています。がーん。それまではよかったはずなのに(多分)。よりによって失敗した所がアップされているなんて。がーん。でもお友達は大興奮していたので、そりゃ、「みんなジュンコの踊りを観てよ〜!」というつもりでアップしてくれたのでしょう。だから削除して、なんて言えないしね。だからもう開き直ってみなさんにご紹介してしまいます。どうぞどうぞご覧下さいませ。

ちなみに、他の出演者の模様もアップしているみたいです。

第33回“フアン・タレガ” フラメンコ・フェスティバル 「エル・カブレーロ」

第33回“フアン・タレガ” フラメンコ・フェスティバル 「ヘスス・メンデス」

それと、バタ・デ・コーラのソレア。これは私の夫が録画してくれていたので、近日中に自分でYouTubeアップします。お楽しみに!

それにしても、自分の踊りは覚えていないけど、あの舞台で踊ったのは本当に筆舌尽くし難い経験でした。フアン・タレガのフェスティバルに出演すること、素晴らしいアーティスト達と同じ舞台に立てること。それだけで本当に名誉で、本番までは本当に緊張したけれど、舞台の上から5000人収容の客席を見渡した時、ほぼ満席で埋め尽くされている客席を見た時、うあーここで私踊るんだ!!!とものすごいエネルギーを感じました。あんなに大観衆のアンダルシア人達の前で、だからこそエネルギーがみなぎってくる。舞台の上では緊張していなかったのではないかな。屋外の劇場なので、敵は風。マントンやバタが風にあおられる時もあるので、室内の劇場で踊るのよりも難しい。それは分かっていたけど、私はどうしてもマントンとバタと一緒に舞台に立ちたかった。周りの人から「勇気あるね」と言われたけど、うーん、そうなのかな。勇気というよりも、そうしたいという自分の希望が強かっただけ。なぜならマントンもバタも私の身体の一部だから。それがなくても踊れるし、それも私の踊りだけど。

バタのソレアを最初に踊り、歌い手達がアレグリアスをいくつか歌っている間に早着替えして、すぐにマントンのアレグリアス。だからあっという間に終わってしまった。終わった後、ヘスス・メンデスや、カブレーロのギタリストであるラファエル・ロドリゲス(この人も素晴らしいギタリストです。)が「おめでとう!」と声をかけてくれて嬉しかったです。

ここに至るまでいろいろなことがあった。自分の心の中にしまってがまんして乗り越えなければいけないことばかりだった。そうやって年月が過ぎ、やっとつかんだ“フアン・タレガ” フェスティバルへの出演。コネやカネでひょいと舞台に立ててしまう踊り手には絶対に分からないだろう。努力をする前に他人をやっかむ踊り手にも絶対に分からないだろう。上手いとか下手ではない。スペイン人とか日本人とかいう問題でもない。私は私で、私には私の踊りがある。あとはカンテとギターを聴けばよい。共演のギタリストミゲル・ペレス、歌い手のモイ・デ・モロンとミゲル・ピクオに拍手を。そして私に多大なエネルギーを与えてくれた観客にも。いつも私を支えてくれる夫、アントニオ・ペレスにも。最後に特別な感謝の気持ちを、スペインで踊る私を一度も観た事のない私の両親に。

この舞台は私を何十倍も成長させるでしょう。ありがとう、ドス・エルマーナス。

次回はマルベージャのペーニャでソロ公演です。

2013.6.22(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・サン・ペドロ(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ、マラガ)
  • 入場無料
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • ラ・ディビ
  • ミゲル・ペレス 

2013年6月18日 セビージャにて

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