Feb 25

WEB用4/6アルハムブラみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で私の方のインフルエンザは少しずつ回復の兆しが見えてきているような気がします。しかし、今度は夫が怪しくなってきました・・・・。というわけで昨日のブログでご紹介したヴィックス・ヴエポラッブを塗ってあげようと思ったのですが・・・さすがスペイン男児。ひげと胸毛が多過ぎて塗る箇所がほとんどない(笑)まあ、可哀想だけど仕方ありませんね。

さて、そうこうしているうちに世の中はぐるぐる回っていました・・・・。次回一時帰国時の東京・福岡・大阪でのクルシージョと西日暮里「アルハムブラ」さんでのライブの最新情報をお伝え致します。

  • 「第18回少人数制クルシージョ」(東京3/16〜4/10開講)お申し込み受付中です。満席のクラスもありますので、空き状況等詳細は→こちら「クルシージョ」にてご確認の上、layunko@gmail.comまでお申し込み下さい。

  • 「第9回福岡クルシージョ」(福岡・小倉4/8)今週火曜よりお申し込みを開始致しました。詳細は→こちら「クルシージョ」にてご確認の上、fukuokacursillo@gmail.com(ウラベ)までお申し込み下さい。

  • 「第9回大阪クルシージョ」(堺筋本町4/9)バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎クラスのみ空き2名、それ以外のクラスは全て満席でキャンセル待ち受付中です。詳細は→こちら「クルシージョ」にてご確認の上、osakacursillo@gmail.com までご連絡下さい。

  • 4/6(水)西日暮里アルハムブラライブお陰様で1部・2部共に満席となりました。お申し込み下さいました皆様、誠にありがとうございました。今後のお申し込みはキャンセル待ちでお受付致します。tickat.layunko@gmail.com まで、①ご氏名 ②お電話番号 ③ご希望の部(1部・2部・通し)④キャンセル待ちご希望人数 をお知らせ下さい。※詳細は上記フライヤーをクリックしてご参照下さい。

以上になります。

ではまた、皆様もどうぞご自愛下さいませ!

2016年2月25日 セビージャにて。

Feb 24

12729394_10153942216051228_3576580164850405013_nみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

残念ながら相変わらず私は体調が悪いです。これはきっとインフルエンザです。病院に行っても日本のように「○○炎」とか具体的な病名を教えてもらえるわけでもなく、症状が軽るければただの風邪、重ければインフルエンザ。インフルエンザといっても、何型なんて教えてくれません。(大体スペイン人は自分の血液型だって知らない人が多い)そんなアバウトな診断なのです。しかも先週に急患で行った先の医者がヤブだったと思われます。あの時ちゃんとした薬を処方されていればきっともっと早く治っていたはず。まあ、先週土曜にヘレスで踊ったこともあり完全な休養をできなかった自分にも責任があるのですが、そんなわけで2度も病院に行くはめに。あーあーあー。

ところで1回目のヤブ医者の後、咳が止まらないので夫が薬局にいって咳止めの薬を買ってきてくれました。

「ジュンコ、咳止めのクリーム買ってきたよ〜。“ビバポルー”。」

へー、スペインにはそんなクリームがあるんだ。“ビバポルー”っていうのね、なんと思いつつパッケージを見たら、なんとそのクリームは、ヴィックス・ヴェポラッブ!!!うわー懐かしい〜!!!子どもの頃、風邪を引いた時にいつも母に塗ってもらったな〜、なんて郷愁を感じつつ、ちょっと待て・・・今、何て言った?

“ビバポルー” ???

・・・・・改めてパッケージを見てみる。

・・・・・「VICKS VapoRub」

考えてみたら、ヴエポラッブのつづりを初めて確認したような気がするのですが、まあこう表記するようです。・・・が、スペイン人は原語の発音は完全無視、何語であろうと自国語、つまりスペイン語読みする習性があります。

ビッ・・・バポルッ・・・

確かに読めなくもない・・・・が、全然何のことか分かんないよ!!!(笑)

Catherine_Zeta-Jones_VF_2012_Shankbone_2こんなことは日常茶飯事でして、少し前は夫が「あの女優さあ、カテリネ・セタ・ホネがさあ・・・・(なんちゃらかんちゃら)」と話し出すので、誰?カテリネ・セタ・ホネって?と言ったたら、「昨日、テレビで映画に出てた人」と言う。・・・・え、もしかして、「キャサリン・ゼタ・ジョーンズ」?!(Catherine Zeta Jones)。もうなんだか訳が分かりません。(笑)

※写真はWikipediaより。

話はそれましたが、久しぶりのヴィックス・ヴェポラッブ(もしくはビバポルー)、結構効きます。これで完治するわけではないのですが、これを塗ると確かに咳が落ち着く。そして夫が薬剤師さんに聞いてきた裏技情報は、これを足の裏に塗って靴下をはくとよいとのこと。へー。それは日本では知らなかった。薬剤師さんが言うには、足の裏が神経の通り道なんだとか。・・・分かるような分からないような・・・まあ、結局よくわからないのですが、足裏ヴィックスも塗っています。

それにしても長い。なかなか治らない。もう1週間以上も経っている。病院で処方された薬も飲み、ヴィックス・ヴエポラッブも塗り、のどによいと言われるショウガ入り紅茶もがぶがぶのみ、手の平が黄色くなるほどミカンを食べ、お前はくまのプーか?と自らツッコミたくなる程ハチミツをなめまくり、枕元には半分に切ったタマネギを置き、部屋が乾燥しないように濡れタオルを干す。さらには日本から持ってきたマスクがもうなくなったので、ガーゼと輪ゴムをホッチキスでとめた自作マスクをつけているにもかかわらずである。

やっぱり、あのヘレスの踊りでぶり返しちゃんだんだな・・・・でも、健康でそこそこの踊りをするのと、これぞという踊りを果たして、後でダウンするのどっちがいい?と聞かれたらそりゃ、後者だろう。だって私、踊り手だもん。

とはいえブログ更新しているくらいなら寝ていなさい、という意見もあると思うので今日はここでおしまい。ではごきげんよう。

2016年2月24日 セビージャにて。

Feb 23

12746459_123640618023909_1816973836_n_DSC7529_DSC7564_DSC7596_DSC7613_DSC7644_DSC7738_DSC7768

_DSC7684_DSC7723_DSC7795_DSC7814_DSC7836_DSC7882_DSC7901みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で先週土曜のヘレスのタブラオ「アンティグオ・カナレハス」でのオープニングライブは無事終了致しました。結局本番直前までずっと具合が悪く、数えてみたら10日も全く練習せず、そのうち1週間くらいは寝ている状態で本番舞台に立ってしまいました。こんなに具合が悪くて踊ったのは初めてかなあ。数年前、やはりヘレスのフェスティバルでのペーニャ公演でも高熱を出したまま踊ったこともあったっけ・・・。でもなぜか不思議に落ち着いていました。どうしようと焦る事もなく、なぜか、私は踊りきれるという不思議な感覚がありました。自信というより感覚。なんなのでしょうか。

踊った曲はソレアでした。このタブラオライブに私を呼んでくれたのはヘレスの歌い手モモ・モネオ。「ジュンコにヘレスで踊ってほしい」「ジュンコにソレアを歌ってみたい」と言われていたので。(それまではフィエスタのブレリアでしか歌われたことがなかった。)

フィエスタでのブレリアのビデオはこちら↓

https://www.facebook.com/junko.hagiwara.73/videos/10153872507091228/

本番当日の午前中に他の共演者と事前にちょっと合わせをすることになって、朝8:30セビージャを発ち、9:30にヘレス入り。駅まで迎えに来てくれたモモと朝ご飯を食べて、それからタブラオに向かったのですが、タブラオが開いていない。待っていてくれたのはモモと一緒にこのタブラオライブをオーガナイズしてくれていたモモのお友達だけでした。モモのお友達によると、ライブを主催しているのはモモとお友達だけど、タブラオの場所を借りているだけなので、タブラオのオーナーが開けてくれないとどうしようもないとのこと。それからこのライブ開催にこぎつけるまでのいきさつをいろいろ話してきて、うわー大変だったんだなあと思いました。モモ自身は細かいことは話していなかったけど、そのお友達の話しを聞いて、直前まで日時、場所、共演者もろもろが決まらなかったのも無理はない、と思ったのでした。でも彼らはこんなに朝早くから、しかもセビージャからわざわざ来てくれたのに、本当に申し訳ないとすまなそう。私は待つことに関しては慣れているので全然気にしないのですが。しかも表で待っている間に、歌い手のヘスス・メンデスやパルメーロのチチャロがタブラオの前を車でぶーんと通りすがったり挨拶したりして、私としては「おー、やっぱりヘレスに来たんだー!」と気分が盛り上がっていたのでした。(笑)

そうこうするうちに、だらーんとオーナーの家族がタブラオを開けにやってきて、開けてくれたのはいいのですが、他の共演アーティストがまだ来ない(笑)モモはいろいろと他に連絡することが多いみたいで(オーガナイズ側はやっぱり大変)、ジュンコごめんね、ごめんねと言いながら外で電話しているし、もちろんそれは問題ないんだけど。そのうちふらーっとギタリスト(チャノ・カラスコ)が来たのでとりあえず構成の説明などをしてちょっと合わせてみる。10日ぶりに靴をはいたけど、意外にも足が動く。問題ないようなので、それでおしまい。結局もう一人の歌い手は来なかったので、歌の部分はぶっつけ本番。それはそれでもいいのだけど、問題は歌い手が踊り伴唱に慣れているかといこと。ここ、ポイントなんですね。一人で歌う分には上手いけど、踊りの伴唱に慣れていない人というのもいる。そういう歌い手と仕事をするのはちょっと大変ね。踊りのコンパスで歌わずに、勝手に自分で歌をコンパスに合わせてしまう。(コンパスの感覚がない人もいる。)あと、パルマをたたくことに慣れていない、たたけない人ってのもいる。モモともう一人の歌い手が一体どんな歌い手なのかよく分からないまま、本番を迎えることに。唯一の救いは、チャノが踊り伴奏に慣れているくらい。

しかし、ここからが結構長かった。一応15:00以降に開演ということになっていたのだけど、もっと遅くなるのは元々承知でした。というのも、モモ自身が15:00開演のペーニャ公演で歌うことになっていたから。それが終わってからこっちのタブラオライブが開演になるとのことだったので、結局開演したのが17:00くらいだったかなあ。その前に帰ってしまったお客様もいらっしゃって、それは本当に申し訳ない。でもどうしようもない。私も待ってるし。それからチャノがヘレス・フェスティバルのクルシージョのクラス伴奏に行くといっていなくなってしまって、私はタブラオに一人。その間モモから「一人で大丈夫か?」と安否確認。一人でも全然問題ないのですが、なんとその後私の話し相手にと、モモがタブラオに派遣してくれたのがフィエスタおじいさんのソーリ。なんという気の遣いよう・・・。ソーリとおしゃべりして時間をつぶしてもいいのだけど、ソーリがペーニャ公演を観に行きたがっていたのは分かっていたので、私は一人でも大丈夫、とソーリにはペーニャに行ってもらいました。

一体何時に始まるのかよく分からないまま、しかしあんまりのんびりしていて直前に慌てることも嫌なので、お化粧をし始める。お化粧のタイミングというのも結構私にとっては重要で、あまり早過ぎても顔が疲れるし化粧崩れもする。しかし短時間でパパパっとできる器用人間でもない(いっつも遅いんです。笑)お化粧といえど、ただ化粧をするだけではなく、私の中では本番への意識を集中する儀式みたいなものでもある。まあそんな感じでお化粧を済ませ、着替も済ませたら、コンコンとノックする音。ドアを開けたら歌い手の瀧本正信さんだった。なんでもたまたま通りかかったら、日本人のジュンコが踊るっていうから観に来て下さったとのこと。ありがとうございます。そしたらいつの間にかチャノが戻ってきていて、もう一人の歌い手が来ていた。パルメーロとしてお手伝いしてくれる踊り手のフアン・ファネガ(あまり人前で踊っていなかったみたいだけど、この人の踊り、多分すごい。)もいて、いないのはモモだけ。モモの方はペーニャ公演が終わってこっちに向かっているとのことだったので、もう一人の歌い手が場を持たせるためにカンテ・ソロをしてライブは勝手に始まりました。(笑)

カンテ・ソロの途中でモモ到着。「ジュンコ、本当にごめんね、すごい待たせちゃって本当にごめんね」と何度も謝っていたけど、私は大丈夫なんだって。あなた、もう本番で歌うんだから歌に集中して、と言ったけど、オーガナイズしながら舞台に立つって本当に大変なんだよなあとモモを思いやる。そしてあっという間に私のソレアの出番。もうその時には自分の体調が悪いなんて全然考えていなかったなあ。こんなに頑張ってタブラオライブを開催にこぎつけて、いっぱいいっぱいの中でも常に私を気遣ってくれたモモのことを思ったら、ソレア、踊ったるわい。という、ふつふつした気持ちが湧いてきました。ソレアは私にとって特別な曲。ただ好きなのではなく、これまでの舞踊人生の中で何度という修羅場をくぐり抜けてきた、その時にいつもなぜか踊っていた曲、それがソレア。だからかもしれないけど、絶対に踊れるという信念みたいなものがありました。

舞台の上で初めて二人の歌い手のソレアを聴いて、やっぱり踊り伴唱に慣れていない人達だと。(笑)そんなわけで即興。振付通りに踊ったら長さもレマーテの位置も全然違うからです。とにかく歌とギターを聴く。歌は3つあったかな。普段自分がソレアを踊る時は大体歌2つだけど、今回は3つだった。歌い手達とは事前に合わせをしていなかったからそういうこともある。エスコビージャが始まって、ちょっとパルマが??という部分もあったけどそれも想定のうちでなんとか乗り越え、ブレリア突入。ここからはギターも完全即興。やっぱりヘレスのブレリアのコンパスは特別なんだなあ。エスコビージャを始めようと思いつつ、彼らのコンパスを聞いていたら、あ、やっぱりやーめた、ブレリア踊ろう、とか。自由自在に泳いでいるような気持ちでずっと踊ることができました。舞台の上で自由を感じられるって、本当に幸せだと思う。毎回起こることではないのだけど。

ビデオはこちら→https://www.facebook.com/100011339136150/videos/134271856960785/

あっという間だったのか、長かったのかよく分からないけど、私の踊りは終わりました。よかった、ほっとした。そしてフィン・デ・フィエスタ。件の瀧本さんやペーニャ公演の後かけつけてくれたソーリおじさん、モモのお嬢さん達も加わりました。舞台が終わってもその場に残っているお客さん達がブレリアを続ける。これもまたヘレスならでは。楽しかった。

本当にモモに感謝です。モモの歌、好きだなあと思っていたけど、今回の件で本当にいい人なんだなあと。こんなにまでに私にしてくれた人はそんなにいない。もし歌い手がモモじゃなかったら、あの日、あのソレアは踊れなかっただろうなと思う。フラメンコって不思議。でもそれがフラメンコの底知れずとした力だったりする。改めてそんなことを思いながら、私のソレアにまた1つ歴史が増えたなと思いました。(笑)

写真:アントニオ・ペレス

2016年2月23日  で、セビージャ戻り風邪はさらに悪化する・・・・(涙)

Feb 18

12746459_123640618023909_1816973836_nみなさんこんにちは。またまたブログ更新です。大風邪の影響で全く練習ができません。なんとかブログ更新できるまでに回復しましたが。

さて、お知らせです。

歌い手のモモ・モネオに呼ばれて、
今週の土曜にヘレスで踊ることになりました。
場所はタブラオ「Antiguo Canalejas」Calle Ancha 18, Jerez de la Frontera.
15:00以降開演予定(とのことですが、モモが15:00からの
ペーニャ公演で歌うらしいので、その後、もっと遅くなるはずです。)

カンテ:モモ・モネオ、フアン・ララ
ギター:チャノ・カラスコ
バイレ:萩原淳子

モモが集めてくれたアーティストで皆さんと初共演です。
しかもぶっつけ本番になるような気がするので何が起きるか分かりませんが
12:00からヘレスの郷土料理ベルサとワインがふるまわれるそうですので、皆さんお気軽にいらして下さい。
(萩原はお気軽には踊りませんが。)
※チラシもよく読むと大変なことになってます・・・。萩原の略歴がスペイン語と英語でどーんと・・・何もそこまでチラシに入れなくても・・・

では、今日は残りの一日を休養にあてて、明日、本番前日からエンジンかけたいと思います。

なんとかなりますように・・・

2016年2月18日 セビージャにて。

Feb 18

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

グラナダから戻ってきて大風邪を引いてしまいました。病み上がり途中の萩原です。とはいえ、今日はセミ・プライベートクラスの最終日だったのでがんばって起きてみました。これまで数ヶ月間クラスを受けて下さった生徒さんのうちお一人が来週で帰国してしまうため、最後のレッスン。そんなこともあり、涙あり笑いありの今日レッスンでしたが、今までのことを振り返ると、皆さんほんとによく成長されたなあと実感します。本当にお疲れ様でした!

できないっていうのはその本人自身が悪いとか、その本人に才能がないとか、そういうことではなく、なぜできないのか?どこに問題があるのか?どうすればできるようになるのか?を知らない、教わっていない、もしくは教わってもそれを理解していないだけのこと。それをきちんと理解できれば、できるようになる。もちろんクラスの中でその場ですぐにできる人は少ないのだけど、その時にはできなかったとしても、クラスの中でできそうになる萌芽というのが生徒さんの中に芽生える。あとはその感覚を忘れないように自分でしっかりコツコツと時間をかけて練習する。それが世に言う「自主練」(自主練習)というもの。だから、「できないなー」「なんでできないんだろう、私」「これだけやってもできないってことは、フラメンコに向いてないってこと?」とマイナス思考に傾きながら練習するのは私からするとお金と時間と労力の無駄。もしくは意味もなくただ身体を動かして汗をかいて練習した気になっているというのは、気持ち的には「練習した〜」とスッキリするけど、上達することは違う、偉大なる勘違い。

教える側には、その生徒さんのどこに問題があって、どのように直せばよいのかを見抜かなくてはいけないし、それをきちんと言葉と身体で説明する必要がある。理解してもらうために。そして同じ視点を生徒さんに持ってもらえば、あとは生徒さん自身が自分でどんどん直せるようになる。自分の欠点・長所、そしてクラスメートのそれも同様に見極めることができるから、同じクラス時間でも今までの何倍も吸収して学べる。あとはどれだけ自分に厳しくコツコツ自主練習を続けられるか。それは本人の意思の強さ。どこまでフラメンコを学びたいのかというレベルにもよります。だからこれらが揃えば、踊りは上手くなる。技術的には。

・・・そう、技術的には。だから外国人でもフラメンコを上手に踊れる人はたくさん出て来ている昨今なのだと思います。

・・・が、バイレ・フラメンコとはそれだけではない。

そこがフラメンコの難しいところであり、奥深いところであり、私達を魅了しているところでもあるのでしょう。

技術だけではフラメンコは踊れない。でも技術がないと踊れない。しかし技術を超越した所にフラメンコというものは存在している。

スペインでは12月の上旬に連休があります。昨年の12月、その連休を利用して、生徒さん達と私の夫アントニオと私で、タリファへ小旅行しました。タリファというのはアントニオの育った場所で、ヨーロッパ大陸の一番南、アフリカ大陸に一番近い町です。セビージャからバスで3時間程なのですごく近いというわけでもないのですが、夫の家族がタリファに住んでいることもあって、私はこれまでに何度か行っています。今回も夫と二人で行くつもりだったのですが、せっかくの機会なのでいつもがんばっている生徒さん達も誘おう!ということになり、皆で夫の実家におしかけました。(笑)タリファ観光もしつつ、近郊の町アルへシーラスまで足を運んだり、時期的なこともあってアルへシーラスのペーニャでフラメンコのサンボンバを聞きたかったのだけど、ペーニャは閉まっていました。でもパコ・デ・ルシアの生家を訪れたり、元フラメンコの歌い手という人とバルで飲んだり。大したことはしなかったけど、私の中ではとても大きなフラメンコの勉強になりました。それはほんとにささいなこと。フラメンコギターの神様と呼ばれるパコ・デ・ルシアが子どもの頃過ごした地区というのがどんな雰囲気の所なのか、その場所を実際に自分の足で歩くこと。ヒターノの子ども達が、パコの家はこっちだよ〜と、サッカーして遊んでいるのを止めてわざわざ私達を道案内してくれたこと、その道路の反対側ではジャンキーのおばちゃんが大声で歌いながら闊歩していたこと、全てなんてないこと。でもそれがいかに、フラメンコと密につながっているのか。果たして、そういう経験を、フラメンコの踊りを学んでいる人間の何%が持っているのか。何%がそのつながりに感動できるのか。

いや、何%なんて統計的なことはいい。自分はどうなのか? 自分はそれに対して100%なのか????

結局私達は外国人だ。どんなに上手に踊れようが、どんなにそれらしく踊れようが。でもそこに少しでも、「経験と感動」というものが加わるのであれば、それらは必ずその人の人生の一部となり、そして最終的にはその人の踊りににじみ出て来るのではないか、と思う。それは技術でも模倣でもない。なぜなら、その経験と感動というものは、その人の五感と脳みそと身体とを全て総動員して得て刻み込まれた、その人自身そのものだからだ。

何を経験し、何に感動するか。それがその人の人生そのものであり、フラメンコそのもの・・・・私はそう思っています。

そして、生徒さん達はきっと私が知らない所でも、そんな留学生ならではのいろいろな経験といろいろな感動をしているのだと思う。だから今回のクラスで学んだ技術がそれらと結びついて、いつの日か、生徒さん達自身が、彼女達に感動を与えたフラメンコを踊れるようになればいいなと思っています。

時間がかかってもがんばるのだ。お互いに。

2016年2月18日 セビージャにて。

Feb 15

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

週末は夫アントニオ・ペレスの撮影旅行で一緒にグラナダにいました。寒かった〜けど、楽しかった〜!写真はまた後日アップしますので、お楽しみに。

本日は東京・福岡・大阪クルシージョ最新情報のお知らせです。

★第18回少人数制クルシージョ★ 東京3/16〜4/10
3/23(水)・30(水)21:05〜22:05
マントン・テクニカクラス追加開講!

★第9回福岡クルシージョ★ 小倉4/8(金)
お申し込み開始日時:2/22(月)20:00より
お申し込み先:fukuokacursillo@gmail.com
※上記日時以前、上記アドレス以外へのお申し込みは
お受け付け致しかねますのでご了承下さい。

★第9回大阪クルシージョ★ 堺筋本町4/9(土)
昨日よりお申し込み開始致しました。
すでに満席のクラスもありますので、ご希望の方はお早めに
osakacursillo@gmail.com までご連絡下さい。

★つくば国際美学院さん主催クルシージョ★ 3/21・27・4/3
お問い合わせ:casatakenoko@mail2.accsnet.ne.jp

その他詳細・クラス空き状況は→こちら「クルシージョ」にてご確認下さいませ。

ではまたお会いしましょう!

2016年2月16日 セビージャにて

« Previous / Entradas Anteriores