Jun 22
萩原淳子 ウブリケ・コンクール準優勝
Hagiwara Junko | ブログ, 新着情報 | 06 22nd, 2009| Comments Off

みなさんこんにちは。お待たせしました。

第21回ウブリケ市主催フラメンコ芸術全国コンクール2009の結果です。(月刊パセオフラメンコ2009年9月号掲載記事→ 200909p067  )

【バイレ(踊り)の部】

優勝:モイセス・ナバーロ ”エル・チャーロ”(マラガ)

準優勝:萩原淳子 ”ラ・ジュンコ” (日本)

3位:マカレナ・ラミレス(チクラナ)

※以下、第21回ウブリケ市主催全国フラメンコ芸術コンクール決勝結果(萩原淳子準優勝)ペーニャ・フラメンカ・デ・ウブリケ公式HPConcurso.htmより抜粋。

というわけで私は準優勝でした。長かった闘いがやっと終わりました。闘いとは、他の決勝進出者との闘いではなく「自分」との闘い。毎日45度にもなるセビージャの暑さとプレッシャーの中で、精神的にも肉体的にも困憊し、でも必死で練習し、セビージャの生徒さんのレッスンも絶対に手を抜かず、自分でもよくがんばったと思います。「限界がある」と人は言うけれど、私にとっての「限界」は元々決まっているものではなく、自分で決めるもの。自分が「ああもう限界」と思ったらそこがその人の限界。そして限界を超えるのも自分です。だれかが超えさせてくれるものではありません。その意味で今回のコンクールに向けての過程において私は自分の今まで思っていた「限界」を自分で超えました。

コンクール決勝の1曲目のシギリージャが終わった後、優勝した踊り手の歌い手達が楽屋に駆け込んで来て、「ジュンコすごいすごい、フラメンコだった」と興奮していました。私のギタリスタや歌い手達もすごく興奮していたのであの踊りはすごかったのかもしれません。

でもここでの「すごい」とは技術的なすごさでも、誰かさんそっくりに踊ることでもありません。私が私として生きているその生き方と、その瞬間に感じていること、痛みが自分の踊りを通してどこまで純粋に人の心を貫くか、です。踊りたいから踊っているわけではありません。私は私の人生において踊る必要がある。私の内にある、踊らざるを得ない何か、必要性が私を踊らせている。そしてなぜだか分からないけど、多くの場合フラメンコを聞いている時にその必要性が爆発する。決壊して私の身体の外に出る。それが私にとってフラメンコであり、私の踊りだと思っています。

準優勝という「結果」は私にとって単なる「結果」に過ぎません。外国人がスペインのコンクールで準優勝というのはすばらしいことだと冷静に思います。外国人がスペイン人より劣るという意味ではなく、スペイン人の踊り手のようにこの土地に家族や支援してくれる人達、もっと言うと「コネ」がないという点で不利だからです。(審査員が自分の先生なら話は別ですが)でもそれは今に始まったことではないし、日本でも同じこと。私はいつも「萩原淳子」という存在のみで闘ってきました。世の中不公平だと思うこともしょっちゅうですが、そうやって闘っているからこそ、私の踊りは私の踊りであると思います。そしてその踊りを見ていつも私を励まして下さる方々がいらっしゃいます。「コネ」ではない純粋な応援者のみなさま。純粋にフラメンコを愛し、私の人間性を愛し、私の踊りを愛して下さる方々。その方々がこの準優勝という結果を喜んで下さるなら私も本当に嬉しい。ちょっとは恩返しできたかな、という気がします。

長くなりましたが、応援して下さったみなさまどうもありがとうございました。これからもっと精進しますのでよろしくお願い致します!

今週金曜、26日にペーニャ・ソロ公演を控え、その後日曜、28日にはセビージャを経ちます。7、8月は日本でクルシージョを行いますので、またがんばらなくっちゃ。日本も暑いんだろうな〜。

ではまたお会いしましょう。今度は日本で、かな???

萩原淳子

2009年6月22日(月) セビージャ自宅、扇風機の真ん前にて。

Jun 4

 みなさんこんにちは。なんと決勝に進出してしまいました!
 昨年は5位。今年こそは決勝(3人のみ進出)に行くぞ!!!と  思っていたので、嬉しいです。
 応援して下さったみなさんどうもありがとうございました。
  が、しかし本番当日にハプニングが・・・。
  前回のブログでもお話しましたが、コンクール予選は主催ペー  ニャ会場で行われ、
 審査員が客席最前列にずらっと並んでいます。その審査員の様子  が変・・・・。
 それは1曲目のソレアの歌振りの時に起こりました。
私が真剣にカンテに集中している最中に、審査員の一人が顔の前で手をひらひら振り出したのです。
するとその隣の審査員もひらひら。またその隣もひらひら。一列全員ひらひら。
一体何が起こったのか????
 なんと審査員頭上を1匹の巨大な「ガ」が飛んでいるではありませんか!「蛾」ですよ。蛾。
何を隠そう、この世の中において私にとって怖いものは3つ、吸血鬼とゴキブリと蛾。
幸い吸血鬼はまだお目にかかってないし、ゴキブリは夏のセビージャでよく出会うのでそろそろ慣れてきました。
でも・・・・蛾は・・・・。家に迷い込んで来ただけで私はパニック。道ばたで出くわそうものならダッシュで逃走。
その蛾が、最前列の審査員の頭上を飛んでいるのです!しかもその蛾を追い払っているということは・・・・
私の方に向かってくる????
舞台は照明で煌々としています。汗だらけの私の顔に蛾が張り付きでもしたら・・・・ギャー!!!
一瞬失神しそうになりました。今年のコンクールは蛾のせい終わりか、とあきらめそうになりかけた瞬間
蛾がす〜と客席奥に消えていったのです。す〜っと。
ああ神様!普段神様なんて信じてないけど、その瞬間だけは信じました。どうもありがとうございます!
もうこれから悪い事はしません!(してないけど)
 ・・・ということで危うく棄権で予選敗退するところをなんとか無事に逃れ、決勝進出できました。
決勝は今月20日、アレグリアスとシギリージャを踊ります。優勝目指してがんばります!
もちろん決勝当日は殺虫剤をふりまいて・・・。
 ではみなさんまたお会いしましょう!応援よろしくお願い致しま〜す!
 2009年6月4日 セビージャにて。
   写真:アントニオ・ペレス、ウブリケ・コンクール予選より。
                      *
 第21回ウブリケ市主催全国フラメンコ芸術コンクール2009【決勝】
  • 2009年6月20日(土) 22:30開演
  • フランシスコ・ファトウ・デ・ウブリケ劇場
  • 踊り:萩原淳子、他決勝進出者
  • ギター:フアン・カンパージョ、他
  • カンテ:ヘロモ・セグーラ、ハビエル・リベーラ、他
  • 6ユーロ
Apr 7
セビージャに戻ります!
Hagiwara Junko | ブログ | 04 7th, 2009| Comments Off

みなさんこんにちは!お久しぶりのブログです。

明日日本を発ちます。2月上旬に一時帰国してからあっという間に2か月が経ちました。その間マルワ財団フラメンココンクール出場(準優勝!やった~!)、日本で師事していたAMIさんのエル・フラメンコ公演にゲスト出演、恵比寿のサラ・アンダルーサにてライブ出演、東京・中野とつくばの国際美学院さんでのクルシージョと、本当に目まぐるしい毎日でした。しかしながら1年半ぶりに家族や友人と会えたこと、日本食や桜も満喫(おでんは5年ぶりに食べました~)、本当に充実した毎日でした。

初めてのクルシージョ開催ということもあって準備はてんやわんやでしたが、たくさんの方々に支えられて無事終了することができました。勉強熱心で素直な生徒さん達にも恵まれ、私は本当に幸せものです。どうもありがとうございました!その生徒さん達から頂いたお言葉、「目から鱗の落ちるレッスンでした」「フラメンコが前より好きになりました」「なぜフラメンコを踊るのか、その意義が見えてきたように思います」などなど・・・を励みに今後も教授活動も続けていきたいと思っています。

また公演活動においても、たくさんの方々に支えられ、踊りを観にきて頂き本当に感謝しています。毎回毎回の踊りが印象深いですが、特に今回の一時帰国で最後のライブになった恵比寿サラ・アンダルーサでの踊りが一番自分らしかったのではと思います。エンリケ・エル・エストレメーニョのカンテを聴きながら踊っている時の感覚が、セビージャで踊っている時のそれと同じでした。今回の一時帰国中に彼と共演できたことは自分にとって必要なことだったように思います。

2か月セビージャを留守にしていたため、その間の向こうでの仕事を引き受けられず悔しい思いもしました。あちらでの舞踊活動のリズムを取り戻せるかちょっと不安ですが、それはやってみないと分りません。いずれにせよ今回の一時帰国中に勉強したことをセビージャに持ち帰ってまた精進したいと思います。がんばるわ!

次回の一時帰国は夏の予定。またお会いできることを楽しみにしています。みなさんもどうぞご自愛ください!

2009年4月7日 藤沢のネットカフェにて。

萩原淳子

Jan 31
セビージャ公演・満員御礼で無事終了!
Hagiwara Junko | ブログ | 01 31st, 2009| Comments Off

 みなさんこんにちは。お久しぶりのブログです。

お蔭様で、先日1/28(水)にセビージャのカルトゥッハ修道院で行われた萩原淳子”ラ・ジュンコ”ソロ公演は無事終了致しました。ラジオや新聞で取り上げられたこともあり、当日は1時間半以上前からお待ち下さったお客様もいらっしゃいました。開演前にすでに満席、会場の扉を閉められないほどで、外からジャンプして見て下さったお客様もいらっしゃいました。寒い中お待ち頂いた皆様、せっかくお越し頂いたのに会場に入ることのできなかった皆様、本当に申し訳ございませんでした。次回こそお目にかかれる機会があることを祈っています。

近いうちに公演の写真をアップする予定です。とても素晴らしい場所で、素晴らしいアーティスト達と共演できたこと、そして温かいスタッフの方々、たくさんのお客様と同じ「瞬間」を共有できたことをとても幸せに思っています。一人でも多くの方とその「瞬間」と共有したい。その思いを胸にし、これからもスペインで&日本で(もしくは他の国でもOK!)踊ります。

もうすぐ日本に一時帰国します。1年半ぶりの日本、うわぁ~!!!楽しみです!

では、今度はどこでお会いできますかな。

2009年 1月31日 セビージャにて。

萩原淳子

Jan 4
2009年01月04日 ブログ
La Yunko | ブログ | 01 4th, 2009| Comments Off

みなさんこんにちは!

萩原淳子 ”ラ・ジュンコ” 公式フラメンコHPへようこそ!

新年明けましておめでとうございます。昨年はお世話になりどうもありがとうございました。昨年9月下旬にこのHPを立ち上げ、たくさんの方と 通じ合うことができたこと、励ましのメールを頂いたことを本当に嬉しく思っております。今年も今まで同様一生懸命生きて、踊って参りますのでどうぞよろし くお願い致します。

今年は2/8から4/7まで一時帰国します。皆様とお目にかかれる日を楽しみにしております。3月の新宿「エル・フラメンコ」公演、東京クルシージョ(短期講習会)の詳細をこのHPの「3月日本公演&クルシージョ」に載せております。ご興味のある方、ご覧ください。

以前のブログを読みたい!というご要望を何人かの方から頂きましたが、申し訳ございません。消去してしまいました。。。。今残っているのは前回、 2008年12月15日のブログのみです。今後はある程度の期間残しておくように致します。ご要望頂きどうもありがとうございました。

<お知らせ> 日本のフラメンコ雑誌「パセオ・フラメンコ1月号」(2008年12月20発売)に、スペイン人批評家による、私のスペイン公演の批 評が公演写真付で掲載されています。ご興味ある方は是非ご覧ください!また同批評がスペインのフラメンコ雑誌「alma 100」にも掲載されました。抜粋版をこのホームページのスペイン語版「NEWS」にアップしましたので、原文で読まれたい方はそちらもどうぞ。

最後になりましたが、私の大好きな言葉「芸術は爆発だ!」(岡本太郎氏)を胸に抱き、今日も歩いてゆきます。皆様にとっても「爆発」のある1年になりますように。。。。

2009年1月4日 セビージャにて。

萩原淳子

Dec 15
2008年12月15日 ブログ
Hagiwara Junko | ブログ | 12 15th, 2008| Comments Off

みなさんいかがお過ごしでしょうか?こちらセビージャではクリスマスに向けて一気に加速度が増しています。普段は静かな日曜日もクリスマス商戦とばかりにお店も営業、不景気を逆手にとったバーゲンにどんどん人が群がっています。

そんな中、一人もくもくとスタジオに通い猛練習を続ける私。そんな毎日も先々週の日曜のコルドバ・ペーニャ公演でようやく一息つくことができました。

スペインでは12月にはたくさんの「お食事会」があります。(日本の忘年会みたいなものかな?)クリスマス前に、普段はなかなか全員顔を合わせられないこ とが多い友達や職場の仲間同士で、普段とは少し違う特別な場所で、特別なおしゃれをしてお食事をするのです。先日のペーニャ公演も、普段のペーニャ会場で はなく特設舞台を設けたその特別な「お食事会」でした。その特別な場に踊り手として招かれたことを本当に光栄に思っています。

共演した歌い手、ヘロモ・セグーラがの言葉が印象的でした。「ジュンコ、地方の村のペーニャのほとんどがあまりお金がなくて、セビージャのペーニャ のよう に毎週ペーニャ会員が楽しむようなフラメンコ公演を企画することができないんだ。そういうペーニャは一年に一度だけアーティストを招いてフラメンコ公演を 楽しむんだ。僕たちが今日出演する公演が、その一年に一度だけの公演なんだよ。そしてペーニャ会員達は、『ああ、あれはいいフラメンコ公演だった。』と来 年の12月の公演までずっと思い出しては語り合うんだ。彼らはそうやってフラメンコを楽しむんだ。」

私は知りませんでした。そんなペーニャがあったなんて。私の踊り、私達のフラメンコを来年まで語りついでくれるなんて。それを踊る前に聞いてよかった。高 い舞台に上がって広い特設会場を見渡した時、私は幸せを感じたように思います。たくさんのペーニャ会員の一人一人に「ありがとう」と言いたかった。本当は 舞台から降りて彼らと同じ席で一緒にお食事したかった。でも私は踊り手。私ができるのは踊りだけ。踊りを通してでしか私は真の意味で人の心とつながること ができないのです。特設舞台はガタガタ横揺れして、踊り終わった後舞台から降りる階段を踏み外し、ごろごろごろごろ~と転げ落ちてしまったけど(お客さん からは見えなかったのでよかった)私は踊った!今でも残っている、ひざ小僧にできた3つの巨大なあざはその踊りの証だわ、と思っています。

踊り終わった後、ペーニャ会員のおばあちゃん二人が手をつないでやって来ました。(こちらのおばあちゃはよく手をつないでいます。)「アンタ、どう やって 踊ってるの?」「アンタ、アルテ(フラメンコの芸術性、日本語に直すと固すぎるかな)を持ってるねぇ」「これからも踊り続けなさい」と言って両手で私の ほっぺたをぎゅっと挟んできました。しわしわの手だったけれどとてもあたたかかった。本当にあたたかかった。

踊りが上手かろうが下手だろうが、私には関係ないのです、最終的には。プロの踊り手である以上、技術的なレベルをもっと伸ばす責任はあるしその訓練 は欠か しません。でも最後に私に残るのは、この私自身。人を愛して愛される私。フラメンコを、自分以外のすべての存在を愛し愛そうとする私の心。その心が「真」 であればあるほど私の踊りは「フラメンコ」になると思うのです。それが私にとっての「プーロ(純粋な)・フラメンコ」。

この公演で2008年の踊りを締めくくることができそうで幸せに思います。日本人だろうとなんだろうと、私はとにかくスペインで踊る、そうして実力をつけ る。そう心に決めて必死に踊ってきました。そして確かに自分の実力は舞台の度に伸びていると実感しています。でも実力って何かな?「ジュンコ」という名前 がほんのちょっと前より知られるようになったからといって、だから何なのかしら?私は踊り手で、スペインでは「LA YUNKO(ジュンコ)」で日本では 「萩原淳子」。でも私は私。私はただの人間。そのただの人間がフラメンコと出会って、フラメンコを通して人の心と触れ合うができる。私の心は踊りを通して 人の心に届く。なんて素晴らしいことだろう。それだけで私は生まれてきた甲斐がある。それ以外に何を望む?家族の健康と世界の平和。それだけ。

2009年も私が私でありますように。踊り手である前に一人の人間として私の人生を生き抜くことができますように。愛を持って。

2008年12月15日 セビージャにて。

萩原淳子

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