Sep 30

10714885_722888211137561_1630729053_nみなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

3日(金)のセビージャ、「サラ・ガルーファ」ソロライブまであと数日です。今更じたばたしても仕方がないということでブログを更新するか。

ただ今セビージャは「ビエナル・デ・フラメンコ」中。2年に一度セビージャで開かれる、世界最大のフラメンコの祭典、通称「ビエナル」。約1ヶ月の間、セビージャ中の劇場等で毎日フラメンコ公演が繰り広げられます。1日に2〜3公演開催されるのもざら。世界中からフラメンコファンが集結します。今年は9月中旬から開催され、今週末で終わり。長かったようであっと言う間でもあります。

それにしてもチケットの値段が上がったな・・・私がセビージャに初めて来た2002年は、「HOTEL TRIANA」(オテル・トゥリアーナ)での公演チケットは確か6ユーロだったのに、今は20ユーロだよ。この10年間で一般セビージャ人の生活水準もお給料も全く上がっていないのに、むしろ「Crisis」(クリシス)と呼ばれる経済危機で皆、職を失ったり、少なくとも水準が下がっている現状で、一体誰がチケットを買えるのか。6ユーロだったら一般セビージャ人が家族でフラメンコ鑑賞ができる。今晩フラメンコ観に行こうか〜、なんてふらっと立ち寄れる。20ユーロだったら家族の中で1人しか観に行けない。もしくは、どんなにたくさんの素晴らしい公演が毎日開催されていようと、その中で厳選に厳選をして1〜2公演のチケットしか買えない。どんなにフラメンコを愛していようが、その土地の人間だろうが、チケットが買えなければビエナルを楽しめない。

HOTEL TRIANAは野外で自由席だからまだ “安い” 方かもしれない。これが劇場公演になったら平気で30ユーロを越える。20ユーロとか30ユーロは日本円にすれば4000円前後。日本人からすると、な〜んだそんなもんなんだ、という感じだけれど、一般セビージャ人の金銭感覚からするとうーんと唸ってしまう。日本で1万円の公演チケットを買うような感覚かな。チケット1万円と言われるとそう簡単にはひょいっと買えないでしょ。例えば家族4人分のチケット買ったら4万円だよ。1万円のチケットを、あなたは1ヶ月に一体何枚買えるのか???

だからここ数年ビエナルは、外国人のものになりつつある。チケットをばばばば〜っと一度にたくさん買える外国人。外国人が悪いと言っているのではない。その外国人だってフラメンコを愛していて、そのビエナルに来るために毎日一生懸命働いて、お金を貯めて、休みをとってやって来るのだ。自分達の国では一流アーティストがこぞって出演するフラメンコ公演をそんなに一度には観られない。しかも自分達の国の水準からすると廉価で。だからばばばば〜っチケットを買うのだ。

・・・・そして、地元の人のチケットがなくなるという現状。買おうと思った時にはすでに外国人に買い占められている。売り切れ。だったら発売後すぐに買えばいいじゃないか、と思うかもしれないあなた、それはあなたがここに住んでいないから。正確に言うと「買おうと思った時」というのは、「買うためのお金の工面がついた時」。そう、それが地元愛好家の現状なのです。

私の立場は半々。フラメンコにおいて外国人であるし、でもここに住んでいる。だから外国人が悪いとも思わないし、そもそもどちらがいい悪いという観点で述べることではないだろう。でも半々であるが故に、どちらの立場も気持ちもよく分かる。だからどうした、と言われればそうなのだけど、ビエナルの度に、そしてここに住めば住む程複雑な気持ちになる。数ヶ月前に、とある雑誌から「ビエナルの特集記事を作りたいので、セビージャ在住の萩原さんにビエナルの魅力を語ってほしい」と依頼があったのですが、しばらく考えこんでしまったのにはそういう訳があります。フラメンコファンには確かに魅力的ですよね。でも・・・

今年も「ビエナル鑑賞記」をブログにしようと思ったのですが、その前にずっともやもやしていたことをブログにしたかったので、ひとまずこれをアップしようと思いました。

2014年9月30日 セビージャにて。

Sep 28

10714885_722888211137561_1630729053_nみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。10月3日(金)サラ・ガルーファでのライブのフライヤーを頂きましたのでアップ致します。

  • 日程 10月3日(金)
  • 時間 21:45以降開演
  • 場所 サラ・ガルーファ(Calle Jiménez Aranda 5, Sevilla)
  • ギター アントニオ・モジャ
  • カンテ モイ・デ・モロン
  • バイレ 萩原淳子
  • 入場料 8ユーロ/学生・居住者は6ユーロ

ご来場をお待ちしております!

2014年9月28日(日)セビージャにて。

Sep 25

1798836_719264544833261_5604778602922176400_nみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

セビージャでのライブ公演のお知らせです!

10月3日(金)サラ・ガルーファに出演致します!

  • 2014.10.3// SALA GARUFA, Calle Jimenez Aranda 5, Sevilla.
  • 21:45以降開演
    入場料 8ユーロ/6ユーロ(学生・居住者)
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  •  モイ・デ・モロン
  • アントニオ・モジャ

ギターのアントニオ・モジャとは5年ぶりの共演です。カルメン・レデスマに薦められて踊り始めたプライベート・フィエスタで弾いていたのがモジャ。いつも即興で、事前の合わせなんて全然なくて、その日何を踊るかも分からず、とりあえずソレアとアレグリアスの2曲だけ準備していったあの頃。契約なんてなく、いつ呼ばれなくなるか明日が見えなくて、この仕事を逃したら・・・といつも崖っぷちで踊っていたあの頃。その時の私の踊りの伴奏をしていたのがモジャ。

結局1年半レギュラーで踊ることになったあの仕事の中で、私の踊りはソレアである、ということを教えてくれたのがモジャだった。

あれから5年。私は何が変わったのだろう。そして何が変わらないのだろう。

モジャが弾いてくれるなら、ピニーニのカンティーニャスとソレアを踊ろうと思う。

2014年9月25日 セビージャにて。

Sep 21

10686970_10152741338306228_8938493037366783734_n10370886_10152741338926228_3532118333552201151_n10672398_10152741339276228_4820257262240256365_n10177977_10152741339466228_5920497850956189792_nみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

両親が帰国してから、夫とともに風邪っぴきになってしまいました。疲れもあり、季節の変わり目もあり、想像はしていましたが・・・しかもセビージャはただ今、世界最大のフラメンコの祭典、“ビエナル”中。昨日、おとといと23:45から始まる野外公演を観に行ったので、寒かった〜。そうなんです、セビージャ、この時期は昼間は晴れれば日差しは強いので暑いのですが、夜になると急に冷え込みます。この昼夜の気温差に体調を崩す人も続出。要注意です!

さて、現在発売中の、月刊パセオフラメンコ10月号に 萩原淳子のFlamenco x Furameno第4回「動物の動き」が掲載されています。(写真:アントニオ・ペレス)

久しぶりに記事を読んでみて、自分で執筆したにもかかわらずゾクっとしてしまいました。本当に重要なことを私は書いたんだ、と改めて思い出しました。そしてただ重要なのではない、私の経験から、私が目で見て、耳で聞いて、頭で考えて、自分の心で感じたこと。その真実をそのまま文章にしたもの。自分の中だけでとっておくのはもったいない、フラメンコを真摯に学ぶたくさんの方に共有してもらいたいと思って執筆した記事です。是非お読み下さい。

★購入はこちら→パセオフラメンコHP

★セビージャではBar La Puerta Sol(Calle Sol 67)でもお読み頂けます。

では、またお会いしましょう。

これまでにご好評を頂いた「萩原淳子のビエナル鑑賞記」、今年はないのですか?とご質問を頂いております。はい、今年もブログ掲載予定ですので、もうしばらくお待ち下さいませ!

2014年9月21日(日)今晩はフラメンコの女神、マヌエラ・カラスコ公演です!

Sep 19

__-10みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で無事、両親は日本に着く事ができました。みなさんご心配頂き誠にありがとうございました。これで私も一安心です。

セビージャはここ最近、晴れたり降ったりを繰り返しています。洗濯物がかなりたまってしまっているのですが、洗濯するかどうかは微妙な所。スペインの洗濯機って脱水がイマイチ。だから家の中で部屋干ししても上手く乾かない。やっぱりちゃんと晴れてくれないと。しかしこんな天気の毎日なので、①洗濯するタイミング、②干すタイミング、③取り込むタイミングを毎日狙っています。といっても一日中家にいるわけではないので、自分のスケジュールともにらめっこなのですが。

結構難しくて、でも上記のタイミングが当たってうまく乾いたときはラッキー。でも調子に乗って洗濯し続けると今度は大雨にあたったりしちゃうのです。そう、天気予報もあてにならない。でも乾燥機を買うほどでもない。セビージャで雨が降る時期は限られているからねえ・・・。

(写真はうちの屋上。ヒラルダの塔がちょっと見えます。)

さて、今日から練習を開始しました。両親がスペインに来ていた2週間は全くフラメンコの靴も履かず、食べて寝てばかり。(笑)先日久しぶりに行った衣装屋さんにも「ジュンコ、ちょっと太った?」と言われ(笑)大丈夫かなと思ったのですが、ちゃんと動けました。むしろリフレッシュできたのがよかったみたい。10/3(金)サラ・ガルーファ(セビージャ)、10/11(土)セルバンテス劇場(アロラ、マラガ)で踊るので、それに向けて調整します。セビージャではバタのソレアとティエント、マラガではバタのアレグリアスとグアヒーラを踊る予定。がんばりまーす!

2014年9月19日 今のところはなんとか晴れているセビージャにて。

Sep 18

10672341_10152711430436228_2230493693875618305_n10572086_10152711430816228_2730774817930829789_o10973_10152716331881228_3303435901475346283_n1487947_10152731527606228_6365371556463775500_o10590685_10152731526626228_5362450929146089333_n10672363_10152731528091228_5744217762679570578_nみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

ここ2週間程、両親がスペインにおりました。マドリード→セビージャ→タリファ→タンジェ(モロッコ)→セビージャと旅行し、両親は今朝マドリードから日本へ発ちました。初めてのスペイン旅行、というより海外旅行でとても不安だったようですが・・・無事に日本に着きますように・・・。

両親が帰ってしまって、今になって、「ああ、あれも食べさせればよかった、あっちにも連れてゆけばよかった」と後悔の気持ちが沸き起こってきました。そんなに連れ回しても疲れるかなと思って半日休憩にしたり、両親も「ホテルで休むからいいよ」なんて言っていたけど、本当は気兼ねしてたんじゃないか、とか。マドリードの空港まで見送りに行き、セビージャに戻る電車の中でいろいろ考えていて、家に着いて夫の顔を見たら、つーっと涙が出てきてしまいました。

・・・・そしていつの日か両親がこの世からいなくなることが脳裏をよぎり(縁起でもないけど)そしたらその時こそ、本当に後悔するんだと思ったら、わっと涙が出てしまいました。

「だから、やることはやらなくてはならないんだよ」

そう言う夫の言葉に、そうなんだそうなんだと頷きつつも、いつもやることを後回しにしたり、やろうやろうと頭の片隅で思っていながらやらなかったり、そんな積み重ねが多いような気がする私の毎日・・・。

夫は本当に私の両親のことを思って助けてくれました。実の娘よりも。その言葉をそのまま体現しているような夫。そのエネルギーと実行力、そしてそれを支える私の両親への愛情。見かけによらず頑固な所もあるけれど、そんな夫にとても感謝しています。

いろいろな事が思いつき、あれもやりたいこれもやりたい、と自分の好き勝手にやってきて、一番近いはずの家族のことはあまり顧みなかった私。でもその割にはやっていることが中途半端になっているのではないかなあ。そんなことも思います。

「やることはやらなくてはならない」

とても小さなことだけれど、このブログだって楽しみにして下さっている方がいらっしゃって、だからブログ更新しようといつも思っているのだけど、なんだかんだで時間だけが流れていくことが多い。ゆっくり物事を考える時間もないような生活ではダメなんだな。それは毎日充実しているようで実は何かが欠けているのかもしれない。何か重要なものが。

2014年9月18日 戻って来たセビージャにて。

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