May 16

11223858_10153288499236228_7215620718312132765_nみなさんおはようございます。

先日ご案内しましたが、本日5/16(土)13:00より、第2回アントニオ・ペレスの仲間たち en OSAKA ライブのチケットご予約を開始致します。チケットは入場整理番号(ご予約順)自由席となっておりますので、よいお席をお選びになりたい方は上記日時以降、お早めに ticket.layunko@gmail.com までご連絡下さい。

ライブ詳細は以下になります。

第2回アントニオ・ペレスの仲間たち en OSAKA ライブ

【日程】   2015年9月6日(日)

【時間】     1部  17:30開場 /18:00開演/ 19:00終演

           2部 19:30開場 /20:00開演/ 21:00終演

【会場】   スタジオ・ラ・クーナ(大阪・堺筋本町11番出口徒歩1分)

【出演者】 ギター:宇根理浩さん/ 歌:エル・プラテアオ 

      バイレ: 井上光正さん、宇根由佳さん、森脇淳子さん、萩原淳子 (全員通し出演)

【ライブ内容】 各部バイレソロ4曲+フィン・デ・フィエスタ。

【入場料】 前売各部 4000円 /前売通し 7500円

     当日各部 4500円/ 当日通し 8500円

     入場整理番号(お申込み順)付自由席

     ※   アントニオ・ペレス撮影ポストカードを会場にてプレゼント

【チケット一般ご予約開始日時】5月16日(土)13:00

【一般お問合せ・チケットご予約先】ticket.layunko@gmail.com(ハギワラ)

【チケット一般ご予約方法】タイトルを「第2回大阪ライブ」として頂いた上で

①  ご氏名 ②郵便番号 ③ご住所 ④TEL ⑤メールアドレス(PC)⑥ご希望の部

⑦  枚数 をご連絡下さい。

萩原から返信により残席と指定口座をご確認後、1週間以内にチケット代をお振込頂き、お申し込み完了となります。入場整理番号はご予約順とさせて頂きます。

そして、さらには前日9/5(土)には同じスタジオ・ラ・クーナさんにて「萩原淳子第8回大阪クルシージョ」を開講致します。既受講生の皆様・既にお問い合わせ下さった皆様には後日クルシージョ詳細をメールご案内させて頂きます。新規の方で詳細ご希望の方は こちら「連絡先」 のフォームを通してお問い合わせ下さい。

ではお待ち申し上げます!

写真:アントニオ・ペレス

2015年5月16日(土) 今日はそれほど暑くなかったセビージャにて。

May 15

11226180_10153302980796228_8155107185895729496_n10458838_10153302980946228_6117136675162409393_n11262999_10153302981261228_5617483478146226699_n11101870_10153302982811228_1287539854311855377_n11065870_10153302983216228_4133352983368381212_n11205587_10153302983476228_2279748738109390548_n11150758_10153302983766228_6885432879923104514_nみなさんこんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。

一昨日カフェ・シルベリオにフラメンコを観に行きました。以前のブログでもご紹介しましたが、セビージャの中心地にあるCalle Rosario(ロサリオ通り)にカフェ・シルベリオはあります。以前は週に2回ほどフラメンコライブが開催されていましたが、現在は水・木・金・土と週4日になっています。入場無料なのはそのまま。出演アーティーストもなかなかの人達が出ているので人気のタブラオです。

日本からセビージャに戻ってきて、久しぶりにカフェ・シルベリオにでも行ってみるか、ということで夫と出かけました。いつものことながら、フィン・デ・フィエスタにかり出され(笑)ブレリアをちょっと踊ってきました。ギターは私の好きなエウへニオ・イグレシアス。そして飛び入り参加した歌い手のギジェルモ・マンサーノがブレリアを歌い初めて興奮!マンサーノの歌はフラメンコ濃度が濃くて好き。とても楽しみました。

その日のライブの動画の中に、そのフィン・デ・フィエスタも入っています。5分5秒くらいから映っていますので、よろしければご覧下さい。動画→https://www.youtube.com/watch?v=2iiCnRViRs4&feature=youtu.be

ではみなさん、またお会いしましょう!

写真:アントニオ・ペレス

2015年5月15日 セビージャにて

May 14

スクリーンショット 2015-05-08 04.25.17みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

過日ご案内しました、第3回萩原淳子フラメンコソロ公演「人はなぜ、絵はがきの風景を探すのか?」のチケットですが、8/29(土)・30(日)は完売御礼となりました。早々のお申し込みを頂き誠にありがとうございました。今後両日のチケットご希望の方はキャンセル待ちとさせて頂きますのでご了承下さい。

なお、8/26(水)・27(木)19:30開演のチケットはまだあります。お席はお申し込み順入場番号でお入り頂く自由席形式ですので、ご希望の方はお早めにお申し込み下さい。

【公演名】第3回萩原淳子フラメンコソロ公演 

「人はなぜ、絵はがきの風景を探すのか?」

【日時】 2015年8月26日(水) 19:30開演
27日(木) 19:30開演
29日(土) 14:00開演→完売御礼
30日(日) 18:00開演→完売御礼
※開場は各日開演時刻の30分前となります。開場時間までにご来場下さい。

【会場】 キッド・アイラック・アート・ホール
京王線/京王井の頭線「明大前」駅より徒歩2分  会場地図はこちら

【バイレ】 萩原淳子
【ギター】 エミリオ・マジャ
【カンテ】 エル・プラテアオ

【入場料】 5500円
※ 整理番号順(ご予約順)自由席。
※ 同会場3-4階ギャラリーにて同時開催の「第3回アントニオ・ペレス来日写真展」入場料込。

【お問合わせ・チケットお申込み先】ticket.layunko@gmail.com(ハギワラ)

【チケットお申込み方法】
タイトルを「第3回萩原淳子ソロ公演」として頂いた上で
①ご氏名  ②郵便番号  ③ご住所  ④TEL
⑤メールアドレス(PC) ⑥お日にち  ⑦枚数 を
上記日時以降、上記お申込み先までご連絡下さい。
(上記メールアドレス以外へのお申し込みはお受付致しかねます。また、携帯メールアドレスからご連絡の場合は上記メールアドレスからのメールが受信可能か事前にご確認下さい。)

お座席数がかなり限られた小空間でのフラメンコ公演となります。

※ 萩原からの返信にて残席と指定口座をご確認後、1週間以内にチケット代をお振込頂きお申込み完了となります。 お振込後のキャンセルご返金、またチケット発送準備後のお日にちの変更も致しかねます。ご了承下さい。

では本日は取り急ぎのお知らせでした。またお会いしましょう!

2015年5月14日 セビージャにて

May 14

11193287_10153297174501228_3273875623391179135_nみなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

ご連絡が遅くなりましたが、先週の日曜に「第16回少人数制クルシージョ」を無事に終了、月曜にセビージャに戻りました。クルシージョ最終日には歌い手のエル・プラテアオとギタリストのエミリオ・マジャに来て頂き、伴奏付クラスの開講。生徒さん達には、ただ手足を上手に動かして振付を踊るんじゃない、カンテとギターを聴く耳を持ってほしいな、と思っています。もちろん私も。パコとエミリオのお陰でたくさん勉強させて頂きました。皆さんありがとうございました。

バタバタとクルシージョ最終日の後荷造りをし、月曜早朝に成田を発ちました。寝不足なのか時差ぼけなのか、時々眠いのですがお陰様で元気です。・・・と言いたいとこおろですが、なんと昨日セビージャ日中気温は46度まで上昇しました・・・暑い。まだ5月だというのに・・・暑いのは今週いっぱいで来週以降は気温が下がるという話しですが、どうなのでしょう???

日本から持ってきた「ゆべし」の裏側を見ると「常温保存」と書いてあります。しかし日中46度まで上がる状態を「常温」と呼ぶべきなのか否か・・・はてさて冷蔵庫にいれるとせっかくのゆべしが固くなり、食感が悪くなるのでは・・・ちょっと思案してしまいましたが、考えているくらいだったら全部食べてしまえ〜と5個ぺろっと頂きました。(1個は夫にあげました。)とはいえ気温46度の中でゆべしを5個食べるののもも厳しいものがありますが・・・大切な日本のものなので(笑)

10985204_10153297174951228_3460051619362102748_o11266498_10153297175196228_2247189234009132713_o11260418_10153297175636228_4638458179059255812_o10830781_10153297175831228_7799152551891575188_o11109548_10153297176031228_3128165984504704192_o11113322_10153297176291228_3830220867826439353_o話しは戻り、今回の飛行機の旅はとても快適でした。KLMで成田ーアムステルダムーーセビージャと乗り換えが少なかった!KLMは久しぶりに乗りましたが、機内食が美味しくなっている!おやつにアイスクリームが出た!小さいですが、大きな喜びがありました♡

そして今回、なんと3席1列まるまる私が占領できました!これはすごい。エコノミー席でありながら3席使ってゴロリと横になることができるわけです。最初は窓際の席でした。その隣の3席真ん中の席が空いていて、通路側の席に日本人女性が座っていました。ところがその日本人女性が「私は余分にお金を払っているから、3席空いている別の場所に移動するわ、あなたはこの3席全部使っていいわよ」と言い出し、よく意味が分からないのですが、同じことを客室乗務員に交渉し始めました。最初は客室乗務員は「お客様は皆様決められたお席に着かれていますので・・・・」とやんわり断っていたのですが、日本人女性が「私は余分にお金を払っているのよ!席を替える権利はあるわ。コールセンターに電話して確認だってしたんだから」と主張すると、客室乗務員の態度がコロっと変わり「では、チーフに話して参ります」と。えーそんなことありなのー?と黙って驚いていた所、外国人チーフがすぐに来ました。そして「あなたのおっしゃっていることは理解しました。お約束はできませんが最善を尽くしましょう」と言うではありませんか。えーそんなもんなの?言ったもん勝ち???そしてすぐに機内アナウンスが。「お客様にお知らせ致します。当飛行機はお客様の安全性と機内の重量バランスを考え、お客様のお座席を決めております。決められたお席のままご着席下さいますようお願い申し上げます」・・・・えーーーその日本人女性のために、元々空いている3席1列空席に他の乗客が座らないよう、先制攻撃をかけているのか???しかも重量バランスを考慮していたなんて知らなかった。つまり、極端な話、飛行機の片側に乗客が全員座ったら飛行機が傾くとでも言うのか????本当なのか????

萩原の頭は完全に?????で埋め尽くされ、その顔で思わずその日本人女性の顔を見ると、「私はね、飛行機の中で気持ち悪くなるの。吐いたりしたらあなたにも迷惑かけちゃうでしょ」と一言。・・・・そ、そ、それはとても困る。否応がなしに私まで彼女のペースに巻き込まれている気がしないでもなく、しかし同じ列の席で吐かれたら困るよ、確かに、という有無を言わせない説得力で私の首を縦にふらせる。

しばらくして離陸し、シートベルトの着用義務ランプが消えた後、彼女は席を立った。そしてくるっと私の方を振り返り、ぺろっと舌を出してにやっと笑って行ってしまった。

ある意味すごい。彼女の作戦勝ち。やっぱり言ったもん勝ちなのか・・・スペインのことわざにもある。「泣かない赤ちゃんはミルクを飲めない」なるほどね〜。変な納得をして、でもそのお陰で私もちゃっかり3席1列自由に使えたので、ラッキーでした。

ちなみに今回の便では踊り手の井山直子ちゃんと偶然一緒。席は別々でしたが成田や乗り換えのアムステルダムでは一緒におしゃべりとかできて楽しかった。

まあ、そんなこんなでお陰様で無事、セビージャに着いています。

ではまたお会いしましょう。

2015年5月14日 セビージャにて。

May 8

11223858_10153288499236228_7215620718312132765_nみなさまおはようございます。お元気でお過ごしでしょうか?

先日の大阪でのフラメンコ・フェスティバルの余韻にまだ浸っている中(うふふ)、次回大阪でのライブ開催のお知らせです。昨年開催し大好評を博しました「アントニオ・ペレスの仲間たち en OSAKA」第2弾!昨年ご共演頂いた踊り手さん宇根由佳さん、森脇淳子さん、ギターの宇根理浩さん、カンテのエル・プラテアオに加え、今年は井上光正さんにもご出演頂きます。(もちろん萩原も踊りますよ♪)

第2回アントニオ・ペレスの仲間たち en OSAKA ライブ

【日程】   2015年9月6日(日)

【時間】     1部  17:30開場 /18:00開演/ 19:00終演

           2部 19:30開場 /20:00開演/ 21:00終演

 

【会場】   スタジオ・ラ・クーナ(大阪・堺筋本町11番出口徒歩1分)

 

【出演者】 ギター:宇根理浩さん/ 歌:エル・プラテアオ 

      バイレ: 井上光正さん、宇根由佳さん、森脇淳子さん、萩原淳子 (全員通し出演)

 

【ライブ内容】 各部バイレソロ4曲+フィン・デ・フィエスタ。

 

【入場料】 前売各部 4000円 /前売通し 7500円

     当日各部 4500円/ 当日通し 8500円

     当日券は500円増。入場整理番号(お申込み順)付自由席

     ※   アントニオ・ペレス撮影ポストカードを会場にてプレゼント

【チケット一般ご予約開始日時】5月16日(土)13:00

【一般お問合せ・チケットご予約先】ticket.layunko@gmail.com(ハギワラ)

【チケット一般ご予約方法】タイトルを「第2回大阪ライブ」として頂いた上で

①  ご氏名 ②郵便番号 ③ご住所 ④TEL ⑤メールアドレス(PC)⑥ご希望の部

⑦  枚数 をご連絡下さい。

萩原から返信により残席と指定口座をご確認後、1週間以内にチケット代をお振込頂き、お申し込み完了となります。入場整理番号はご予約順とさせて頂きます。

そして、さらには前日9/5(土)には同じスタジオ・ラ・クーナさんにて「萩原淳子第8回大阪クルシージョ」を開講致します。既受講生の皆様・既にお問い合わせ下さった皆様には後日クルシージョ詳細をメールご案内させて頂きます。新規の方で詳細ご希望の方は こちら「連絡先」 のフォームを通してお問い合わせ下さい。

では大阪にてお会いできることを楽しみにしております!

2015年5月8日

May 7

11150408_707013272744337_2903237344045092596_n11108269_707013306077667_936799409457879395_n11149316_707013276077670_8636405174075853894_n19090_707020436076954_4655919082187100666_nみなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

先程大阪から帰って参りました。お陰様で「第7回大阪クルシージョ」、イベリアさん主催フラメンコ・フェスティバル大阪公演は無事終了致しました。クルシージョ受講生の皆様、会場となったスタジオ・ラ・クーナさん、誠にありがとうございました!そしてフェスティバルにお越し下さいましたお客様、共演の皆様、主催のイベリアさん、皆々様、本当にありがとうございました!!!!

過日の福岡でのクルシージョ&フェスティバルでもそうでしたが、今回大阪でも素晴らしい数日間を過ごすことができました。大阪公演でも日本人共演の皆様とほとんど面識がなくとても緊張したのですが、前日の合わせで「初めまして、萩原です、宜しくお願いします」とご挨拶したところ、「え?萩原淳子さん? ちっちゃいわー」と言われて笑いそうになってしまいました。楽屋でも楽しく過ごすことができ、また終演後の打ち上げでは大笑いでした。仲良くして頂きありがとうございました。人の輪が広がるというのは嬉しいものですね。(楽屋での写真は共演の宇根由佳さんから。うねちゃんありがとう!!!)

大阪公演でもバタ・デ・コーラのソレアを踊りました。ギターはパコ・イグレシアス、歌は福岡公演でも共演したフアニジョロと、久しぶりの共演マヌエル・タニェでした。素晴らしい共演アーティストに恵まれとても充実した時間だったと思います。

ソレア。

それを踊るということはきっと多くの踊り手さんにとって特別でしょう。ソレアを一番好きな曲とする踊り手さんもきっと多いでしょう。私もそのうちの一人です。もちろんアレグリアスやタンゴを素晴らしいとおっしゃて下さる方も多いです。でもやはりソレアです。自他共に認める私の曲は。個人的にも思い入れがあるのも一つかもしれません。

8年前にとある、プライベート・フィエスタで踊った即興のソレアが忘れられません。あれから年月が経ち、今はバタ・デ・コーラやマントンなどでも踊れるようになり、技術や表現力、経験も増えました。でもあの時のソレアを超えるソレアをまだ私は踊っていないかもしれません。

あの時のソレア。

国費留学でセビージャのフラメンコ学校に通っていた時でした。帰国まであと1ヶ月という時に祖母が亡くなりました。その知らせを受け、祖母のお葬式にも行けず私は学校に行きました。朝一でその学校で会ったのがカルメン・レデスマでした。突然カルメンに「おはよう、ジュンコ、今日踊りたい?」と言われ、何がなんだか分からず、普通に考えたら祖母が亡くなったというのにどう踊るのか、とも思うのですが、なぜか私は即答で「はい」と答えていました。そしてそのカルメンに紹介された場所が、著名アーティストが集まる、知る人ぞ知るプライベート・フィエスタだったのです。カルメンは言いました。「ギターはモジャ(アントニオ・モジャ)、歌はタニェ(マヌエル・タニェ)とルビオ(ルビオ・デ・プルーナ)。事前の合わせはなくて即興だから。でも彼らはプロフェッショナルだから安心して踊りなさい。念のため2曲用意して。」わなわなと震えてきました。そんな私を見てカルメンは「大丈夫、ジュンコならできるから。早く行きなさい。遅刻するわよ」と。

その日学校は早退。家に飛んで帰って衣装や化粧品や準備して会場となるセビージャ郊外のレストランに向かいました。今でこそアントニオ・モジャもマヌエル・タニェもルビオ・デ・プルーナも日本で働いています。つまり自分が申し込めさえすれば、実力の有無にかかわらず彼らと共演できてしまう。なんとまあ、お手軽に。でもあの当時は違いました。(というか、今でもスペインでは違う。日本は環境が甘い。)ただの日本人フラメンコ留学生が、人前で踊ったことなんてほとんどなく、しかも事前の合わせなしの即興で、そんなアーティスト達と共演なんて・・・・。いまだに覚えています。その場にいた別の共演アーティストに挨拶するとふーんといった顔で私を一瞥しただけで、挨拶すらしてくれなかった。彼からすると、なんでお前がここに呼ばれてるんだ、ということなのでしょうが。

もう一人の踊り手さんが(私はその当時踊り手ではなかったけど)アレグリアスを踊るわ〜、と言うのでじゃあ、私はソレア。ギタリストのアントニオ・モジャに何を踊るんだ?と言われ「ソレア」と言うと、「ソレア・ソレアか?ソレア・ポル・ブレリアか?」と言うので、「ソレア・ソレア」という言い方は初めて耳にしたのですが、ソレア・ポル・ブレリアではなく、ソレアという意味かと判断し、「ソレアです」と答えました。カルメンからは事前の合わせがないと聞いていたのでモジャに曲の構成を説明しようとすると「シーッ」と言われました。だまれ、ということ。「ここでは何が起きるか分からないから、構成の説明を事前にしても意味がない。聴くんだ。カンテとギターを。」

正真正銘の即興でした。

もう恐くはありませんでした。「聴くんだ、聴くんだ」モジャの声だけが頭の中をこだましていました。

聴きました。

するするとカンテは私の身体に入ってゆきました。カンテは耳で聴くのではない。全身で、言うならば毛穴で吸収するものだということを初めて知りました。

どんどん歌われました。タニェが歌い、ルビオが歌い、またタニェが歌い、ルビオが歌い、最後はタニェだった。だから今考えるとソレアの歌5つ。全部踊りました。どう踊ったのかも覚えていません。それまでにたくさん習ったたくさんの先生の振付というものは頭の片隅にもこれっぽっちも浮かばなかった。カンテが勝手に私を動かしていたから。それを頭の半分で理解していました。でももう半分は勝手に自分の身体を動かしていました。その後エスコビージャになり、止まると、今度はソレア・ポル・ブレリアが歌われました。それもタニェとルビオで交互で何回か。何がなんだか分からず、でも分かっていました。そしてブレリアに突入したのかなあ、その辺はもう覚えていません。踊り終わってお辞儀をして、ギターとカンテの方に振り向くとモジャが泣いていました。「しばらくフラメンコを観ていなかったんだ、ありがとう。」そう言って私を抱きしめ、「もうこれ以上弾けない!」と言って会場を出て行ってしまった・・・。

多分、あの時、私のソレアは、私のその後を決定したのだと思う。だから今、もしくはこれから先どんなにソレアを素晴らしく踊ろうが、あの時のソレアにはかなわない。あの時のソレアがなかったら、今のソレアも今の私もないから。

ただ付け加えると、その時の私がすごかったんじゃない。きっと亡くなった祖母の魂がスペインまで飛んで来てくれたんだと思う。そして私に何らかの力を与えてくれたんだ。だから尋常ではない状況で、ただの日本人留学生が、尋常ではないアーティスト相手に、尋常ではないソレアを踊れてしまった。そして、その日の夜、セビージャのペーニャで、カルメンがソレアを踊った。同じアーティスを従えて。モジャとタニェとルビオ。私はそのソレアに涙を止めることができなかった。カルメンの楽屋に行って、周りにあきれられる程、号泣した。

それからしばらくほぼレギュラーみたいな状態で、私はそのプライベート・フィエスタに呼ばれるようになり、モジャからはいつも「ソレアを踊れ」と言われた。もちろんソレアだけでなく、アレグリアスを踊った時もあった。いい時も悪い時も、我慢がならない時もいろいろあった。そのプライベート・フィエスタに呼ばれなくなったり、そのプライベート・フィエスタ自体がなくなったり、他にも仕事が入るようになったり、とにかくいろいろ。でもいつも私にはソレアがあった。コンクールで、何らかの理由で評価されなかったり(例えば東洋人であるとか、コネがないとか・・・etc)しても、私にはソレアがあった。フラメンコを、つまり、カンテを愛する人や共演アーティスト達はいつでも私のソレアの味方だった。

ソレアは私の人生。ソレアを踊る時は、私は私の人生を削りとっている。

フェスティバルの大阪公演では、私達日本人公演の後に、マリーナ・エレディアやスペイン人達の公演があった。その公演の方にルビオ・デ・プルーナが出ていて、ルビオともそのプライベート・フィエスタ以来かなあ、8年振りくらいに会った。本番で私が踊った後、楽屋でルビオが言ってくれた「とてもよかった」と。スペイン人の褒め言葉というのは私はあてにしていない。仕事欲しさに、心にもないお世辞やおべっかで日本女子を喜ばせるスペイン人アーティストは山ほどいる。そしてそれに気付かず真に受ける日本女子も山ほど。お手軽に踊れてしまうこの甘い環境が当たり前になってしまうと、きっと気付けないのだろう。可哀想だと思うけど、仕方がない。視野と考え方は自分で広げるものだから。

ルビオが前述のようなおべっかアーティストか、というとそういうことではない。でもだからといって自分の踊りがよかった、と言っているのではなく(正直、その時よくても悪くてもどっちでもいい。それは他人の評価だから)ルビオに感謝した。あの時のソレアを歌ってくれた人が、あれから8年経った私のソレアを観てくれたことに対して。あの当時を思い出すと、ルビオから教わったことがたくさんあって感謝しているのだけれど、本人を前にするとなぜか言い出せなかった。それが心残り。いつか話せる時がくるかな・・・

タニェのカンテも健在。タニェはやはりソレアだ。そしてブレリア。(もちろん他もいいけど。シギリージャとか。)このフェスティバルでタニェと共演できると分かった時に、何がなんでもソレアを踊ると決めていた。もし他の共演者との兼ね合いでソレアが踊れないとしたら、主催者側に直訴するつもりでいた(笑)。結果的にはそんな必要はなく、すんなりソレアを踊ることになったのだけど、そのくらい絶対ソレアと決めていた。本番ではもちろんソレアどっぷり、そしてブレリアをどんどん歌ってきて、恐らく規定の10分を超えてしまったのではないか・・・計っていないから分からないけど・・・・フアニジョロのカンテもものすごい強さを持っていた。パコ・イグレシアスの音。やっぱり、そこだよ、その音だよ!という所に間違いなく入ってくる。さすが。

というわけで、今年のゴールデンウィークは、本当にゴールデンなウィークだったと思う。

皆様、本当にありがとうございました。

★おまけ★

その8年前のプライベート・フィエスタでの写真もアップ。これはアレグリアスを踊っていた時。そしてこの写真を撮ってくれたのは、今の夫、アントニオ・ペレス。

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2015年5月7日 日本居候先(両親宅)にて。

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