Jan 22

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

待ちに待った、月刊パセオフラメンコ2月号が発売中です!目的は今井翼君じゃないよ〜(ファンの皆さんごめんね)アントニオ・ペレスのフラメンコ写真館だよ〜。

って、昨日東京クラスの生徒さん達に言ったら、「アントニオって誰ですか?」と言われてしまいました(笑)

アントニオ・ペレスは私の夫です(笑)

こちらHPでもたくさん写真を掲載していますが、そのほとんどがアントニオよる撮影のものになります。これまで、パセオフラメンコさんやフラメンコフリーペパーのファルーカさんなどにも時々掲載されていましたが、今回のようにどーんと13ページの企画掲載は日本で初めてになります。アントニオ、おめでとう!!! そしていつも応援して下さる皆様、ありがとうございます!!!

皆様、是非アントニオ・ペレスのフラメンコ写真館「フラメンコに生きる」ご覧下さい。パセオフラメンコHPからでもご購入できます。→ こちら

〝フラメンコに生きる〟 アントニオ・ペレス

それはフラメンコを生きること。家族の中で、各々の内面において。アンダルシア各地における民衆の祭りにおいて、日常生活の中のプライベートなフィエスタにいて、結婚式、洗礼式、クリスマス、誰かを讃えるために、ちょっとした機会に家族や友達が集まる時、その場にいる全ての人達が「フラメンコ」という言葉で語る・・・。

私はその時こそ特別な酸素の存在を感じる。一般大衆のためにお膳立てされた劇場公演とは明らかに異なる酸素を。それらの唯一の瞬間、写真1枚1枚に現れている瞬間を私はカメラ通し感じで生きてきた。でも反対に撮影をしたくなかった時もある。私の目の前で起きていることに対して、自分の感性の全てを解放したかったから。
〝フラメンコに生きる〟その瞬間に対して・・・。

↑まさにその通りの写真。これなんだよ、フラメンコってのは!と大声で叫びながら、パセオを片手に大草原を駆け抜けてゆきたい気持ちになります。是非ご覧下さい!

ちなみに、本年4月号から、別企画のアントニオ・ペレスの写真と、私の連載記事が隔月で1年間(だったかな?)パセオフラメンコに掲載されます。その写真もものすごいテーマで、そのうちのいくつかは、きっと歴史に残る写真になると思う。(ある1枚には鳥肌が立ちました。)アントニオが私の夫だからそう言うのではなく、1人のフラメンコ愛好家として、その立場から価値と意義のある写真だと思います。

ただフラメンコアーティストをカメラに収めるのではない。アルテ(芸術性)があるか、アフィシオン(愛情)があるか。問題はそこなのかな、やっぱり。

2014年1月22日(水) すべての芸術はつながっている。

Jan 20

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

昨日開催されました、つくば〝CASA TAKENKO〟さん(国際美学院さん)主催クルシージョ1日目はお陰様で無事終了しました。受講して下さった皆様誠にありがとうございました!当日の朝は雪が降りちょっと心配でしたが、早めに到着、近くのデニーズで朝食を摂り、元気もりもりでスタジオ入りしました。

実は、日本で最初に教授活動を始めたのが、この、つくば〝国際美学院〟さん主催のクルシージョでした。今では14回目を迎えた少人数制クルシージョ(東京)よりも前になります。本当に長い間お世話になっていますが、生徒の皆さんはいつも明るく元気、やる気に満ちています。そんな皆さんのお姿を年に1〜2回でも拝見できるのはとても嬉しい。お陰様で今回も充実した時間を過ごすことができました。ありがとうございました!

次回は2月9日(日)、詳細は こちら でご確認下さい。外部の方も受講して頂けます。

そして今週末は第4回福岡・大阪クルシージョ開講です!お陰様で第4回目を迎えますが、毎回一期一会のつもりでクラスに臨んでいます。今回もどうぞ宜しくお願い致します。

【第4回福岡クルシージョ】

【日程】2014年1月25日(土)

【会場】小倉商工会館スタジオ(JR小倉駅南口徒歩5分)

【開講クラス/対象】

  • サパテアード原点(ティエント)/初中級 
  • 使ってこそ身体(ティエント)/初中級
  • マントン・テクニカ基礎 /マントン初心者・初級者
  • バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎/バタ初心者・初級者

その他詳細は こちら をクリックして下さい。

【お問い合わせ・お申し込み】fukuokacursillo@gmail.com(担当ウラベ)

**************************************

【第4回大阪クルシージョ】

【日程】2014年1月26日(日)

【会場】スタジオ・ラ・クーナ(堺筋本町駅11番出口徒歩1分)

【開講クラス/対象】

  • サパテアード原点(ティエント)/初中級 
  • 使ってこそ身体(ティエント)/初中級
  • アレグリアス研究カンテ編(講義) /全て
  • アレグリアス研究バイレ編(講義)/全て
  • マントン・テクニカ基礎 /マントン初心者・初級
  • バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎/バタ初心者・初級

その他詳細は こちら をクリックして下さい。

【お問い合わせ・お申し込み】osakacursillo@gmail.com(ハギワラ)

【大阪クルシージョ空き状況(2014年1月20日現在)】

  • サパテアード原点 /空き5名
  • 使ってこそ身体  /空き1名
  • アレグリアスカンテ編 /空きあり(定員なし)
  • アレグリアスバイレ編 /満席のためキャンセル待ち
  • マントン・テクニカ基礎 /満席のためキャンセル待ち
  • バタ・デ・コーラ・テクニカ基礎 /空き3名

携帯メールアドレスからご連絡頂く場合は、layunko@gmail.com、上記アドレスからのメールを受信できる設定にして下さるようお願い申し上げます。

お問い合わせ・お申し込みは各クルシージョともに前日までにご連絡下さい。

お会いできる事を楽しみにしております!

2014年1月20日

Jan 14

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

ちょっとご報告が遅れましたが、10日(金)高円寺カサ・デ・エスペランサ新春ライブはお陰様で無事終了しました。寒い中たくさんのお客様にご来場頂きとても嬉しかったです。ありがとうございました!共演者の皆様もサポートして頂きありがとうございました!

2014.1.10 // ¨カサ・デ・エスペランサ新春ライブ2014¨

Baile Cante Guitarra
  • AMI
  • 鈴木舞
  • 萩原淳子
  • 川島桂子
  • 有田圭輔
  • 片桐勝彦
  • 尾藤大介

当日はソレアとガロティンを踊りました。ガロティンは新作。帰国前にセビージャでマヌエル・ベタンソスに習ったガロティンの振付と自分の振付を混ぜて、タブラオ用に構成し直しました。なので元々の振付とはかなり変わってしまいましたが、それはそれでもなかなか良かったかも?お客様からは「淳子さんの雰囲気にピッタリ!」「あのガロティンを観て、自分が女に産まれてきてよかったと思いました!」と様々なご感想を頂きました。嬉しいですね。ありがとうございます!

rafael_romeroガロティンはスペインではほとんどお目にかかりません。踊る人も教える人も弾く人も歌う人も少ないガロティン・・・どちらかというとガロティンって軽視されがちな曲種。日本でも発表会ではよく踊られますが、やっぱり軽視している人も多いかなあ?

いろいろな理由があるのでしょうが、まずカンテのバリエーションが少ない。ソレアやシギリージャ、ブレリア、タンゴなど同じ曲種の中でも様々なスタイルがあります。その歌が生まれ育った土地によって、また歌の創唱者によって。定番のアレグリアスもそれが属するカンティーニャスのグループで考えると本当に豊かです。タラントにしても然り。でもガロティンといえばスタイルは限られている。歌詞も前述の曲種ほどない。歌い手にしてみると、これほど〝狭い〟歌はなかなかない、という感じでしょうか。そんなこともありガロティンを歌う人は少ない。日本ではタブラオや発表会で踊られるため、〝仕事用〟に歌える人はいるかもしれませんが、じゃあその歌い手がカンテ・ソロ・コンサートをするとした時にガロティンを歌うか?というとどうなのでしょうか・・・?

いいガロティンを聴きたいなと思って探してみてもなかなか出会えません。前述のように元々それほど歌われないですからね。その中でも萩原的にああ、このガロティンは!というのが以下の歌い手達です。

  • Rafael Romero ラファエル・ロメーロ(写真) →YouTubeは こちら
  • José Menese  ホセ・メネセ →YouTubeは こちら
  • Mayte Martín マイテ・マルティン →YouTubeは こちら

いいですね〜。何度もoleeeee が出てしまいます。軽視されているガロティン・・・でも重要なのは何を歌うかではなく、どう歌うか、なのではないでしょうか。

そして今日改めていろいろ探していて驚いたのはマヌエル・ヘレーナのガロティン。

  • Manuel Gerena  マヌエル・ヘレーナ →YouTubeは こちら

この歌詞、よく聞く一般的なガロティンの歌詞と全然違う。これはフランコ独裁時代、言論弾圧されたことを歌っているのかなあ?その一節はこんな歌詞だと思います。(自分で聴き取ったのでちょっと違っているかも。笑)

【Garrotín】 Manuel Gerena

Tú callaste a mi amigo

callaste la lengua de mi amigo

La mía lengua no ocultará

Sabrá mi pueblo a su tiempo

su derecho y toda la verdad.

*Ay que no puede ser

ay no aguanto más

porque me falta manera a la libertad.

(以下日本語訳)

お前は俺の友人を黙らせた。

俺の友人の口を封じた。

俺は黙らない。

時間とともに民衆は知るだろう。

権利と全ての真実を。

*ありえない。

これ以上我慢できない。

俺には自由になる術がない。

一般的にガロティンの歌の最後に歌われる「アイ ガロティン♪ アイ ガロタン♪ ケベラベーラ・デ・サン・フアン♪」という部分が全部上記の*の部分で終わっています。うーん、そうなってくるとガロティンはここまで表現できるのか、と感服せざるを得ない。あなどれないガロティン。

踊りにしてもそう。ガロティンを踊るからといって、ソレアやシギリージャよりも劣るわけではない。フラメンコは好みでは計れません。ガロティンという言葉を聞いて「あ〜ガロティンね(笑)」と中途半端なフラメンコの知識でバカにしてしまう視野の狭さも残念です。

2月末、セビージャに戻ってからガロティンをまた踊ります。今度はタブラオではなく大きな舞台になるので新たに構成しますが、どんどん踊りこんで、もっともっと勉強して、人生を生きて、自分のガロティンを目指したいと思います!

2014年1月14日(火) 明日は本当に雪が降る???

Jan 6

1464627_10152117351506228_1544071194_n-1

2014.1.5(日)// カサ・デ・エスペサンサ 新春特別ライブ  (東京, 高円寺) 大成功!!!

Baile Cante Guitarra
  • 小島慶子〝パロマ〟
  • 今井協子
  • 萩原淳子
  • 川島桂子
  • 有田圭輔
  • 金田豊
  • 小原正裕 

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で昨日の〝カサ・デ・エスペランサ〟新春ライブは無事終了しました。お越し頂きました皆様誠にありがとうございました。次の日が仕事始めということもあり、「明日から元気に働くエネルギーをもらいました!」というご感想、発表会前でお忙しい中お越し下さった方々からは「イメージが膨らんできました!」とのこと。新春ライブにふさわしく、皆様がエネルギー満タンでお帰りになった姿をお見送りし、私もとても嬉しかったです。

バイレの小島慶子さん、カンテの川島桂子さん、ギターの金田豊さんと小原正裕さんの4人から成るグループ〝Canela Pura(カネーラ・プーラ)〟のライブに、カンテの有田圭輔さん、バイレの今井協子さんと私がゲスト出演させて頂いた、〝カネーラ・プーラ・エスペシャル〟新春ライブ。とってもいいライブだったと思います。自分の踊りにはいつも、「あちゃー」という部分があり満足できないのですが・・・それでも出演者皆のエネルギー、とってもよいエネルギーが充満した空間でとても気持ちよく踊ることができました。この日いらしたお客様は本当に幸せだったと思います。もちろん私も幸せでした〜!

そしてライブの後はカネーラ・プーラの皆さんやエスペランサのオーナー淳さん達と朝4:00まで飲み、しゃべり、飲み、しゃべり・・・。お店を出た後はお腹が空いたので中華屋さんでラーメンと餃子を頂きました。ライブも楽しいのですが、その後っていうのもお楽しみですね♪

次回ライブは1/10(金)。同じ〝カサ・デ・エスペランサ〟さんでの新春ライブですが、共演者が変わります。↓

2014.1.10 (金)// カサ・デ・エスペサンサ 新春特別ライブ  (東京, 高円寺)

1部20:00/2部21:15開演(入替なし)
入場料5500円(1ドリンク、タパス付。要割引券)

カサ・デ・エスペランサ地図、割引券ダウンロード

Baile Cante Guitarra
  • AMI
  • 鈴木舞
  • 萩原淳子
  • 川島桂子
  • 有田圭輔
  • 片桐勝彦
  • 尾藤大介 

エスペランサさんによるとすでに満席で、あとは立ち見席のみとのことでした。立ち見席のご予約、キャンセル待ち情報などの詳細は直接以下までお問い合わせ下さい。

【ご予約】TEL 03- 3316-9493(19:30-24:00/ 月・火休み)

03-3383-0246(11:00-18:00/土日休み)

selva@tablaoesperanza.com

※メールご予約の場合は ①ご希望のライブ日 ②ご氏名 ③人数 ④ご連絡先 を必ずお知らせ下さい。返信が確認できない場合は必ずお電話にてお問い合わせ下さい。

ちなみに昨日のライブで共演させて頂いた小島慶子さんが10日にお客様としていらっしゃることになりました。小島慶子さんの踊りはとても素敵で、素晴らしいなあと思っていたのですが、そんな自分の好きな踊り手さんから「もう一度淳子さんのソレアを観たい」と言って頂けるなんて!びっくりするのと嬉しいのと!そんなわけで慶子さんからのリクエストにお応えし、またソレアを踊ることにしました。共演のAMIさんはファルーカとシギリージャ、鈴木舞さんはアレグリアスとソレアを踊られるそう。・・・となるとあと1曲はどうしようかな。またアレグリアスを踊るか・・・・アレグリアスではなくてロメーラもいいな・・・それとも新作のガロティンを踊るか・・・うーむ悩むところ。

10日もいいライブにするぞー

2013年1月6日 今年もいいスタートです♪

Nov 25

高円寺「カサ・デ・エスペランサ」新春フラメンコライブ出演!
   
【日程】2014年1月5日(日)、10日(金)

【時間】20:00/21:15開演(入替なし)

【場所】 高円寺タブラオ「カサ・デ・エスペランサ」
     (東京/JR「高円寺」駅南口より徒歩5分)
     お店地図、割引券ダウンロードは こちら

【出演】1月5日(日)B:パロマ G:金田豊・小原正裕 C:川島桂子
           ゲスト:C:有田圭輔 B:今井協子・萩原淳子

     10日(金)B:AMI・永田健・萩原淳子
           G:片桐勝彦・尾藤大介/C:川島桂子・有田圭輔
  
【料金】5500円(1ドリンク・タパス付、要割引券
          ご予約順指定席、当日会場ご精算)

【ご予約】TEL:03-3316-9493(19:30〜24:00/月火休み)       

       03-3383-0246(11:00〜18:00/土日休み)
     メール:selva@tablaoesperanza.com  もしくは layunko@gmail.com まで

「カサ・デ・エスペランサ」さんHPより抜粋〉
「カサ・デ・エスペラサンサ」は、東京・高円寺で1971年創業以来、40余年の歴史を誇る本格的なタブラオ(フラメンコの舞台がある居酒屋)です。1、2階合わせて全席数は70席と小さめですが、その分フラメンコの情熱を間近に感じでいただけるはずです。ぜひ一度迫力のあるライブを見に来てください。

※ご予約順にお席を決めさせていただきますので、ご予約はお早めに!
※ご予約の際は【ご希望のライブ日・氏名・人数】を必ずお知らせください。
※メールでご予約いただく際は、お名前・人数・ご連絡先をご記入ください。返信が確認できない場合は必ずお電話にてお問い合わせください。

〈萩原より〉
毎年恒例の人気企画ライブに出演させて頂くことになり、とても楽しみにしています。また、エスペランサさんによると、今後大々的にライブの宣伝をするらしく本格的なご予約はこれからとのことです。よいお席でご覧になりたい方はお早めにご連絡下さいませ♪

2013年11月25日 風邪を引いてしまったので安静中・・・セビージャにて。

Nov 17
コルドバのコンクールに出場しました
La Yunko | 新着情報 | 11 17th, 2013| Comments Off

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

先週の金曜にコルドバで行われたフラメンココンクール予選に出場しました。結果は予想通り予選落ちです。でも気にしていません。予想通りだったのと、予想外のいいことがあったから!!!

予想通りというのは、ここ数年どんどんひどくなっているスペイン経済危機の影響で、大物アーティスト達がこぞってコンクールに出場することが分かっていたから・・・・普通であれば有名で仕事もばんばんある踊り手達が、あなたも、あなたも、え〜あなたも出るの???!!!ってな感じでコンクールに出ていました。要するに仕事がない。賞金目当てのコンクール出演、もしくはとにかく何でも出て仕事のチャンスをつかみたいという、非常に切実な問題があります。

そんな話を出場前に、別の出場者の踊り手から実名を挙げて出演者を聞かされ、萩原、すでにげんなりしていました。そんな中で私が予選に通るわけないじゃないかと。可能性のないコンクールに出場するということは、ギタリストと歌い手に支払うお金をドブに捨てるようなもの。あー。でもその踊り手は言ってました。「ジュンコ、出ろよ。決勝に残らなくてもいいんだ。コンクールで踊っていろんな人に観てもらうことが大切なんだ。人はいろいろ話す。その話題に上ることが大切なんだ。」

確かにそれも一理ある。その踊り手は言っていました。「コンクール出場は投資」だと。そうなんだけど・・・しかし私は思う。これまでいろいろなコンクールに出て来て確かに話題には上ったかもしれない。でもそれが仕事につながっているのか?この経済危機の中で、そんな甘っちょろいことで仕事はつかめない。私より実力のあるスペイン人踊り手なんて無数におり、その無数のスペイン人達が仕事にあぶれている。この経済危機。

そんなことを考えながら、悶々としながら、でもやはり出場することに決めたコンクール。予選は2曲、それぞれ10分以内。アレグリアス・コン・マントンとバタ・デ・コーラのソレアを踊りました。ギターはいつものミゲル・ペレス、カンテはモイ・デ・モロン。コンクール規定では、「審査員が出演者の実力を十分に審査しできた段階で踊りをとめてもらうこともある」とのこと。つまり「のど自慢」形式。数年前にこのコンクールに出場したある踊り手(セビージャでスタジオを持っている踊り手です)は、出だしのほんの10秒くらいで、ただ舞台に出ただけでおしまいにされてしまったらしい。(予選落ち)ひえー。

しかしながら、今回は予選の2曲とも全部踊りきることができました。といってもそれは私だけではなく、どうも他の出演者全員だったらしい。ただ、ある出演者が言ってました。

「審査員が全然見てなかった」

・・・・・・むむむむ・・・・要するに、最初から審査外ということもある訳か。途中で踊りをきるということは、ある意味、審査員が踊りを見てるから切れるわけで、見ていなければ、勝手に最後まで踊って下さい、という放置プレイ?!ひえー、それもひどい・・・が、日本の新人公演みたいに、審査員が出場者一人一人コメントを発表してくれるなんて話はスペインでは聞いた事がありませんからね。

今回の審査員はハビエル・バロン、メルチェ・エスメラルダ、ホセ・アントニオ、みなさん有名なフラメンコ舞踊家、芸術監督。1曲目はアレグリアス・コン・マントン。かーなーりーひどい出来でした。ギターやカンテとも噛み合ず、内心怒り爆発でしたが、それを踊りには出さないように舞台袖に引っ込みました。待ち合い室で今回決勝進出となったヘスス・カルモナがモニターで私の踊りを観ていたようですが、しかも、私が踊る前に「がんばって!」と声をかけてくれたのですが、ヘススにも挨拶できない程、萩原、怒り心頭。無言で楽屋に戻りました。後で聞いたら、出場者は踊りの後舞台に戻り客席に挨拶していたとのこと。そんなことはつゆ知らず、というより、誰も私に声をかけられなかったのでは・・・と思います。

楽屋に戻って、ミゲルが「どうしたんだ、ジュンコ?」と心配して声をかけてくれましたが、どうしたもこうしたもないだろー、あの踊りだよ。ミゲルとモイが言うには、私が言うようなひどい踊りの出来ではなかったとのこと。しかし、彼らが伴奏した他の踊り手も私と同じようなことを言っていて、しかも私以上に不機嫌で声のかけようがなかった、と言っていました。

コンクールで踊るというのはそういうものなのかもしれない・・・・客席も冷たく、普通に踊るような状況では踊れない。あ!しかも舞台が小さかった、私が思っていたより。コンクール会場はコルドバのグラン・テアトロ(直訳すると〝偉大な劇場〟)、でも舞台は意外と小さい・・・そういえば!マントンでマイクをなぎ倒した〜!!!・・・思い出せば思い出す程、いろいろ出て来る・・・

しかしそんな悠長なことは言ってられない。すぐに着替えて次の踊りの準備をしなければ。怒りの持って行き場に思い倦ねながら、急いで衣装着替。そしてすぐに舞台袖へ。このソレアのバタ・デ・コーラは特別に長い。ミゲルとモイには、マイクをできるだけ後方に動かしてもらうようお願いしました。ソレアの出だし。ミゲルにジャマーダを弾いてもらい、無音になった所で舞台中央までただひたすら歩く。歩いているうちに気持ちの切り替えと心の準備はできました。その無音の時間はとても長いような気がしたけど、モイが「ジュンコ」とハレオのようなつぶやきのような声をかけた瞬間、完全にソレアのスイッチが入りました。

技術的には一カ所失敗したのを覚えています。エスコビージャの部分で足がバタにひっかかってリズムが狂ってしまった。あ!っと思ったけど後の祭りで狂ったものを強引に元に戻し踊り続けましたが、あれは確実に減点だな。でもソレアを踊り終わった後、意外な達成感がありました。

私のソレアを踊った。

世の中には私よりも100000000倍も上手な踊り手は100000000人といる。でも、私のソレアを踊れるのは私だけだ。そして私は〝誰かさん〟のようにはソレアを踊らない。誰のマネでもない私のソレア。それはコンクールの前から気付いていました。だからそれを踊りたい、それが唯一私をコンクール出場に駆り立てた思いだったのかもしれません。

そういえば、あの冷たい客席から、時々「オレ」という声が聞こえた。男の人の声だった。やっぱり伝わるべき人にはちゃんと伝わるのだと、踊りながら意識の遠くの方で感じていました。

予選終了後、ミゲルとモイと3人でピザを食べに行きました。あんなまずいピザ、どうやったら作れるのかっていうくらいまずいピザだったけど、その味を忘れさせるほど素晴らしいことをモイが言ってくれました。

「〝エル・ペレ〟がジュンコの写真を撮ってたぞ」

?????は???? 意味の分からない私は質問しました。

「〝エル・ペレ〟って何?」

「〝エル・ペレ〟知らないのか、お前、〝エル・ペレ〟だよ、歌い手の。」

「あー、その〝エル・ペレ〟!そりゃ、知ってるよ。〝エル・ペレ〟でしょ。グラン・カンタオールでしょーが。写真撮ってた、って言うから〝エル・ペレ〟っていう雑誌でもあるのかと思った」

と言って、3人でゲラゲラ笑っていたのですが。・・・・え、ちょっと待って、あの〝エル・ペレ〟が私の踊りを観てくれていたってこと????あの〝エル・ペレ〟が!!!!!

モイ曰く、エル・ペレは今回のコンクールのカンテ部門の審査員だったらしく、この日は踊りの審査員席のすぐ後ろに座って観ていたらしい。そして私がソレアを踊っている時に携帯で写真を撮っていたらしい。

「・・・・それにしてもなんでエル・ペレが私の写真を撮るわけ?」

すると今度はミゲルが「そりゃー、踊りが好きじゃなければ写真なんか撮らないだろー」

!!!!!!!!!!

えーーーーーーあのエル・ペレが、あのエル・ペレが、私のソレアを気に入って写真を撮ってくれたということかーーー なんて名誉なことーーーーーーあのエル・ペレがーーーー

それは私にとっては、このコンクールの決勝に残る以上に価値のあること。あんなに素晴らしい歌い手が、そして魂の全てを根こそぎ揺さぶるようなあのソレアを歌うエル・ペレ。そのエル・ペレに私の踊りを観てもらえて、しかもソレアの写真を撮られていたとは!!!こんなことが世の中にあっていいのか!!!!

エル・ペレのソレアに関しては、以前ブログにしています。後にそのソレアは「魔法の瞬間賞」を受賞したそうです。

萩原淳子のセビージャ・ビエナル鑑賞記2012年 9月3日出演:マヌエラ・カラスコ、パンセキート、エル・ペレ、ファニート・ビジャール、エンリケ・エストレメーニョ他

踊りの審査員達が私の踊りを観ていたのかどうかは分かりません。私は舞台上から審査員を見なかったし、(そこにいる、というのは目に入っていたけど)もしかすると「全然見てもらえなかった」という他の出演者同様、最初から審査対象外で見てもらえなかった可能性もあるかも。でもそんなことはどうでもいい。エル・ペレに観てもらえただけでも、今回コンクールに出場した価値はある。大あり。大大大大大あり。

感動、という言葉では現せない気持ちに今も満ちあふれています。「だから、なんだ」と言われればそれでおしまい。でも本当にフラメンコを愛する人ならば、カンテを愛する人ならば、これがどんなに素晴らしいことか分かってもらえると思う。いや、別に分かってもらわなくてもいい。私の宝物だから。

ちなみにコンクール決勝出場者はコンクールHPに既に発表されています。ご興味のある方はこちら

萩原は予選落ちということでもう関係ありませんが、明日からエル・ペレのエネルギーを内に秘め、また頑張りたいと思います。

ありがとう、エル・ペレ。

2013年11月17日 急に寒くなったセビージャにて。

« Previous / Entradas AnterioresEntradas Recientes / Next »