Jun 10

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

土曜日のペーニャ・“ニーニョ・デ・ラ・アルファルファ”公演(セビージャ)はお陰様で無事終了しました。ありがとうございました!

2013.6.8(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • ペーニャ・ニーニョ・デ・ラ・アルファルファ(セビージャ)
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  •  モイ・デ・モロン
  • ミゲル・ペレス 

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当日はセビージャやセビージャの郊外でたくさんのフラメンコ公演があり、お客様いらっしゃるのかな・・・と不安もありましたが、会場に着くと、年配の外国人ご夫婦と観られるお客様がすでにお待ちになっていらっしゃいました。ペーニャ公演は21:30開演となっていますが、実際始まるのは22:00過ぎ。だからよく見ると、21:30開演ではなく、「21:30から」 と表記されてあります。セビージャの人達はそれをご存知ですから、みなさんいらっしゃるのはやはり22:00頃。私が着いたのは21:00だから相当早くにお着きなっていることになる。あれ、本当にペーニャ公演にいらっしゃったのかな?こんなに早く?と思い声をかけようとすると、「あなたがジュンコですね?」と片言のスペイン語で奥様から声をかけられました。今度は旦那様の方が「アナタの踊りはスバラシイ」とやはり片言のスペイン語でおっしゃっていました。「え?私の踊りをご覧になったことがあるのですか?」と私が片言の英語で聞くと、「観たことはありません」とおっしゃいます。「?ではどうしてスバラシイって分かるのですか?」と笑って聞くと、「何人もの人に、『セビージャにいるジュンコの踊りを観なさい』と薦められたからです」「!!!!!!」うっそーん。すごいー。萩原、びっくり仰天でした。「ありがとうございます!!!!!!」

というわけで前日までの緊張はどこへやら。やる気満々、勇気凛々となったフラメンコ公演。そのうちにギタリストのミゲルや歌い手のモイも到着。最終的にはたくさんの方にお越し頂き立ち見の方もいらっしゃるほど。ペーニャ自体は割と広い空間なのですが、舞台の板は小さく、お客様は板すぐ近く、コの字型に囲んで座っていらっしゃいます。濃密な空間の中で、濃密なフラメンコ公演となりました。

1曲目のソレアが終わった後。楽屋で休んでいると、ミゲルが言いました。「ジュンコ!オレはもうお前と合わせをしないぞ!!!」はあああああ?何言ってんのこの人?とぽかんとしていると隣にいるモイはニタニタ笑っています。なんなんでしょう、この二人。するとミゲルが「お前は合わせをしない方がいい踊りになる!だったら合わせない方がいい!」はああああああ?


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合わせとは、まあ、事前にどんな流れの踊りかというのを本番前に合わせるリハーサルみたいなものです。人によっては何十時間もする人もいれば、私の様に本番数日前に1回さっと合わせる人もいる。状況によっては事前の合わせなしでそのまま本番を迎えることもなきにしもあらず。

どうもミゲルの話によると、私はその事前の合わせとは全然違うことばかりやってしまったらしい。そしたらその踊りの方が前もって準備していた踊りよりもよかったらしいのだ。というより、私からすると、ミゲルやモイが合わせの時と全然違う歌やファルセータ(ギターのメロディがメインになる部分)を歌ったり弾いたりしたので、結局即興になってしまったのだ、と思う。

というのはあまり自覚がないのだ。その瞬間瞬間で身体が勝手に動くというか、動いているのも頭では分かっているのだけれど、もう一人の自分が頭の自分を動かしているというか、踊っている間に萩原淳子が3人いる感じなのです。①頭でコントロールしている萩原淳子と、②身体を動かしている萩原淳子、③それらを俯瞰し統率している萩原淳子。よく、「踊っている時に何を考えているのですか?」と聞かれるのですが、この3人の萩原淳子が入れ替わり立ち替わりしている感じなので、何かを考えているわけでもなく、でも頭がすっとんでいるわけでもない。でも気付いたら踊りが終わっている。不思議です。

でも悔しいのは、そういう状態の時の踊りはとてもいいらしいのだけど、でも自分では実感が湧かない。ピンと来ない。練習通りに完璧に踊れて10点満点!というスポーツの世界だったらやったー!と思うのかもしれないけど、フラメンコは新体操やシンクロナイズドスイミングではないからねぇ。。。。なんか悔しいな。みんなが私の踊りを楽しんでいるのに当の本人がピンと来ないってのは。

公演後、昔、習っていたトロンボが話してくれた同じ話をミゲルがしてくれました。

若き日のラファエル・リケーニ(素晴らしい、本当に素晴らしいギタリストです。)がファルーコ(ファルキートのおじいさん)の踊り伴奏をすることになりました。本番前にまだ一度も合わせていません。リケーニは偉大な踊り手ファルーコの踊り伴奏を初めてすることになり、緊張で震えています。本番前、楽屋でリケーニはファルーコに聞きました。「マエストロ(偉大な先生)・・・、合わせはいつするのでしょうか・・・・」するとファルーコはタバコの煙をくゆらせながら言いました。「まだだ」。リケーニの緊張が高まります。またしばらく時間が経ちました。本番まであと数分しかありません。耐えられなくなったリケーニはもう一度ファルーコに質問します。「マエストロ・・・合わせは・・・」するとファルーコは吸っていたタバコをもみ消し、リケーニをじっと見つめました。「お前はソレアを弾けるのか?」リケーニは震える声で言いました。「はい、マエストロ・・・」するとファルーコは歌い手のチョコラーテに向かって聞きました。「おい、お前はソレアを歌えるのか?」「もちろんだ」。ファルーコはリケーニに向き合っていいました。「お前がソレアを弾き、あいつがソレアを歌う。そしてオレはソレアを踊る。」

そして踊ったファルーコのソレアは、本当に素晴らしいソレアだったという話。

なんて素晴らしい話なんだーーーーなんてフラメンコなんだーーーー。いつ聞いても素晴らしい。これぞアルテ!!!!!これぞフラメンコ!!!!

で、でもね・・・・ミゲルは「だからお前とはもう合わせをしない」と言う。ええええええええーーーーそんなーーーー。それとこれとは違うでしょうが。私はファルーコじゃないーーーー。絶句する私を尻目にモイがやはりニタニタしながらちょっと踊って楽屋を出て行きました。!!!!!またその踊りがすごい!!!!そんじょそこらの踊り手よりもずっとフラメンコなのだ、そのちょっとした仕草や動きが。

なんだか笑ってしまいました。それにしても今週の金曜のフェスティバルの公演はどうなるんでしょう。今度はバタとマントンでも踊るのに?カブレーロやアルカンヘルと同じ舞台に立つのに?もうーーーー。

2013.6.14(金))// フェスティバル・フアン・タレガ(ドス・エルマーナス、セビージャ)

  • ドスエルマーナス オーディトリアム
  • 22:30開演
  • 要招待券
  • カンテソロ出演:カブレーロ、アルカンヘル、ヘスス・メンデス他
  • バイレソロ出演:萩原淳子
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子(バイレソロ)
  • モイ・デ・モロン 
  • ミゲル・ピクオ
  • ミゲル・ペレス 

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2013年6月10日 セビージャにて。  (写真:アントニオ・ペレス)

Jun 6

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2013.6.8// ペーニャ・ニーニョ・デ・ラ・アルファルファ(セビージャ)

21:30H. 6 euros.
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • モイ・デ・モロン
  • ミゲル・ペレス

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

今日は土曜日のセビージャ・ペーニャ公演の合わせをしてきました。ミゲルとモイと共演するのは4月の日本での公演「ハモンは皿にのせるだけでよい」以来です。踊る曲はソレアとアレグリアス。ペーニャ“ニーニョ・デ・ラ・アルファルファ”の舞台は小さいのでバタ・デ・コーラもマントンも使いません。もう二人とは何度も共演しているので、合わせは1時間程で終わってしまいました。

こんなこと言っては本人に悪いけど、モイは合わせに来ないかなと思っていたのです。今日の合わせは13:30から。実はミゲルと、「う〜ん、モイ、来るかね???」と電話で話していました。ミゲルとモイは大の仲良しですが、対照的。ミゲルは日本人並みに(人にもよるかもしれないが)時間に正確。もし5分でも遅れることがあれば必ず連絡してくるし、連絡がない時は何かが起きている証拠(だと思え、と本人も言っていた。)。というより遅れること自体がほとんどない。モイは・・・・時間通りに来たためしがない。合わせの練習に来ない時もある。本番は必ず来るけど。電話してもなかなかつながらないし(ミゲルはすぐつながる。つながらない時は必ず折り返し電話くれる)、携帯メッセージを送っても返信ないし。(ミゲルは送った瞬間に返事がくる!あまりの早さにかなりびびる。)

ところが最近モイとつながるんだよね。電話してもとってくれるし、携帯メッセージも返信来るし。・・・考えてみれば当たり前のことですが。今日はミゲルのスタジオで待っていたら、なんと練習開始前にモイの方から携帯メッセージが届いた。珍しい!!! 内容は

「8分遅れる」

え?8分ってなに???5分じゃ着かないけど、10分はかからないってことか。その「8」という数字に関していろいろ考えながら、といっても30分は遅れるだろう、と予測。ってなわけでミゲルと練習開始。ソレアのファルセータ(ギターのメロディ部分)の所で意見が食い違う。あーでもないこーでもない、と二人で意見を言い合っている。だから、ミゲル、そうじゃないってばー。なんで人の話を聞かないで勝手に決めつかるかなー。と心の中で思いつつ、うーん、この感覚。私はギタリストと話しているのか、夫と話しているのか。これではまるで夫婦喧嘩ではないか。

今夫はモロッコに行っていて私一人なので、昨日は姑の家にご飯を食べに行った。私達は割と仲が良い。なぜか姑は私のことを気に入っている。というより、かなり気に入っている。ま、そんなわけで夫抜きでご飯を食べたのだが、その時に面白いことを言っていた。

「世の中の男はまるで男が正しくて、女が間違っているように思っているけど、でも実際はその逆なのよ。」

OLE  OLE OLE  OLE オレーオレーオレー!!!ハギワラ、大笑い。やっぱり亀の甲より年の功。よくぞ言ってくれた!!!・・・とはいえ、私にとっての「男」というのは夫、つまりあなたの息子のことなんですが・・・。という言葉をぐっとこらえた私はできた嫁かもしれない。(自画自賛)

なんてことを思い出し、ミゲルと話しているうちに私はゲラゲラ笑い出してしまいました。何も知らずにそれを「和解の笑い」と勘違いしたか、ミゲルも笑い出し、うやむやになって一件落着。そのうちモイ登場。(もちろんとっくに8分は過ぎている。)そして3人で合わせ。モイは花粉症らしく、ずっと鼻声でした。しょっちゅう鼻をかんでいるのですが、本人はその鼻をかむ音をパーカッションのつもりにしている。その音がコンパスに入っている。コントラティエンポにしたり二拍三連にしたり、この器用さは一体なんなんだ。何をやってもフラメンコなのだ。恐るべし、モイ・デ・モロン。ゲラゲラ笑って足の音がコンパスを外れてしまう私はただの人。うーむ、やはりモイに見習うべき所はたくさんある。

という感じで合わせは終わってしまいました。大丈夫といえば大丈夫なのですが、でもやっぱり緊張する。明日、明後日あとは一人で練習して明々後日が本番です。笑っている場合じゃなかったな。ホント、段々緊張してきた。

2013年6月5日 セビージャにて。

Jun 2

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

早速ですが、6月の予定。8・14・22日にスペインで踊ります。

2013.6.8(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 21:30
  • ペーニャ・ニーニョ・デ・ラ・アルファルファ(セビージャ)
  • 6ユーロ
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  •  モイ・デ・モロン
  • ミゲル・ペレス 

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2013.6.14(金))// フェスティバル・フアン・タレガ(ドス・エルマーナス、セビージャ)

  • ドスエルマーナス オーディトリアム
  • 22:30開演
  • 要招待券
  • カンテソロ出演:カブレーロ、アルカンヘル、ヘスス・メンデス他
  • バイレソロ出演:萩原淳子
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子(バイレソロ)
  • モイ・デ・モロン 
  • ミゲル・ピクオ
  • ミゲル・ペレス 

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2013.6.22(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・サン・ペドロ・アルカンタラ(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ、マルベージャ)
  • 入場無料
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • モイ・デ・モロン 
  • ミゲル・ペレス 

 

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今月は相当気合い入れないと。プレッシャーが大きければ大きいほど活力が漲るハギワラでした。

2013年6月2日 セビージャにて。

 

 

May 26

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

セビージャに戻って2週間、相変わらず忙しい日々ですが私は元気です!

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  • 「第1回アントニオ・ペレス来日写真展」、「写真展開催記念フラメンコライブ」のフライヤーができました!現在日本とセビージャの印刷屋さんで印刷中です。6月以降に都内のフラメンコ関係施設に置きチラシして頂くことになっています。ご覧になりましたら是非お持ち下さいね。ちなみに

※本写真展とフラメンコライブは「日本スペイン交流400周年記念」事業としてスペイン大使館から認定されました!

※入場料:一般4500円/高校・大学生3500円(要学生証提示)/小中学生1500円(1ドリンク付・整理番号順自由席)となりました!

詳細はこちら。フラメンコライブチケットお申し込みは ticket.layunko@gmail.com まで。同会場同時開催の写真展は入場無料です!

  • 「第3回大阪クルシージョ」(2013年8/3・4)お申し込み開始しました。第2回の受講生、お問い合わせ下さった方の先行お申し込みになりますが、新規の方でこれからお問い合わせ下さってももちろんokです。osakacursillo@gmail.com(ハギワラ)までご連絡下さい。詳細PDFファイル1点をメール送信させて頂きます。第2回の受講生、島根や岡山など遠方からのお申し込みも頂いています。みなさん意欲満々です!

※東京(6/28〜8/18)、福岡(7/27・28)クルシージョ詳細はこちらにアップしています。

  • 4月6日(土)萩原淳子在西10年記念公演「ハモンは皿にのせるだけでよい」の踊りが評価され、「The Dance Times」ダンサー月間ベストテン(2013年4月)に選出されました!

 「The Dance Times」月間ダンサーベストテン(2013年4月)記事はこちら

数あまたある舞踊公演の中で、クラシックバレエ、日本舞踊、コンテンポラリーなど様々な舞踊界の素晴らしい踊り手さん達の中に入れて頂き、大変光栄   に思うと同時に身の引き締まる思いもします。これからも精進しますのでどうぞ宜しくお願い致します!

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実はやっと昨晩、「ハモンは皿にのせるだけでよい」公演の録画DVDを観たのです。DVD完成前に録画会社から映像が送られきて、それは一応チェックはしていたのですが、なんせセビージャに戻る数日前、それどころではない状況で送られてきたので、ちゃんとは観られませんでした。セビージャでミゲルとモイにDVDを渡したところ、その晩夜中2時頃にモイからの携帯メッセージが。

「ジュンコ!なんて素晴らしい公演なんだ!構成は最高、音響もとてもいい。オレは大満足。」

信じられない〜。このメッセージの内容よりもまず、モイからメッセージが届いたことが!!!!!人からの電話もとらないモイが。仕事の話も支払いの話をしても電話もメッセージも送ってこないモイが。そのモイからメッセージが届いた〜!!!

時間がなかったのもそう、でも、本当のところは自分の公演のDVDを自分で観るのは勇気がいりました。なんとなくそれに直面するのを避けていたようにも思えます。でもモイからのメッセージをもらって、ちょっと背中を押してもらえました。そして昨晩、公演を観ていない夫から「いつ公演のDVD観せてくれるの?」と言われ、えええええええい、観てしまえ!!!と決意したのでした。

・・・・・・・・自分の踊りは技術的にはいろいろ問題はある。自分の目と耳からすると。照明も自分が構想した通りには、100%は照明の人には伝わらなかった。私の伝え方が不十分だったのかもしれない。それは次回の課題。でも、この公演、いいのではないか。これ、フラメンコの公演だよね。フラメンコの公演、といいつつフラメンコか?それは?と首をかしげざるを得ない公演が多い昨今、これはフラメンコの公演だ。あのモイがなんでわざわざ夜中の2時にメッセージを送ってきたのか分かるような気がしました。

スペインで踊る私をいつも観ている夫は言いました。「この照明の人はフラメンコの舞台を経験したことがないね。日本で公演しているというのがはっきり分かる。観客の反応がスペインと全然違うから。日本の観客は感じていることがそのまま外に出ないんだよね。それから、たった3人で舞台を創って本当に勇敢だったね。君のことを誇りに思う。」

なるほど。照明の方はフラメンコの舞台を経験されていたはず。だけれども、やはりフラメンコの文化のある土地で、その文化を持った人が、フラメンコを知って照明を担当するのと、そうでないのでは全然違う。それは日本でフラメンコ公演をするにあたって大きなネックになる。お客様の大半は、踊りそのものをご覧になるけれど、実は照明というのは舞台構成において本当に本当に重要なのだ。その照明がちょっと違うだけで、色なりタイミングなり、場所なり・・・etcまるで印象が変わってしまう。極端な話、照明一つで生かしも殺しもする・・・と言っても過言ではない。特にフラメンコの本場、アンダルシアでフラメンコ舞台公演を見慣れている夫からすれば、その差は明らかなのだろう。写真家としてジャンルは違うといえども、芸術的な感性はずば抜けているしね。

そして観客の反応。決して反応しない訳ではない。でもこれも感情がそのまま素通りして表に出てしまう(出すのではなく、出てしまう)アンダルシア人と、感情を隠すことが美徳とされ、ワンクッション置いてから表に出す日本人とでは、根本的に文化的に大きく異なる。正反対といってもいいくらい。拍手しようと思って手をたたこうと思ったら周りがたたいていないから途中でやめてしまう。ここでハレオ(かけ声)をかけたら目立ってしまうかな、とか間違っているかな、とか躊躇してしまう。そんな経験が日本人なら誰でもあるのでは?でもだからといって、アンダルシア人より感動していない訳ではないのだ。むしろ感動しているかもしれない。日本人の方が感受性が豊かかもしれない。現に、何十人というお客様が公演後、たくさんの感動のメールやお手紙を下さった。どちらがいい悪いという問題ではない。私は日本人でセビージャに住んでいるから、どちらも理解できる。よく分かる。でも舞台の上に立つ人間として、どちらが踊りやすいかといえば、観客の反応がその瞬間その瞬間、その場その場で返ってくる方だ。フラメンコは循環するもの。ただ舞台の上の人間が踊って、弾いて、歌って、それを客席の人間が受動的にもらうものではない。なぜならフラメンコとはそういう文化だから。人と人とが共有し合って育ってきたもの。代々受け継がれてきたもの。そして海を超えて大陸を超えて別の国にも伝わってきたもの。

DVDを観ていたら、赤ちゃんの「アーアー」とか「ウーウー」とかいう声が入っていた。当日、お子様抱っこ席に親御さんの膝に座っていた赤ちゃんだろう。私はとっても嬉しかった。DVDを観ながら、夫と目を合わせて微笑んだ。赤ちゃんは何も分からないかもしれない。でも何かに反応しているのだ。もしかすると私達よりも分かっているのかもしれない。その赤ちゃんとは別に私の姪っ子(9ヶ月)も妹に抱っこされて客席にいた。舞台が始まり、ミゲルのギターの時は静かだったらしいが、モイが歌い始めたら「ウギャー」と泣き出しそうになったので、妹は慌ててガラス張りの防音室に駆け込んだそうだ。公演中はずっと防音室の中から舞台を観ていたらしい。(舞台上の音は聞こえる画期的な防音室!)公演最後フィン・デ・フィエスタのタンゴになってやっとノリノリになったそうである。私が妹に「ごめんね」と言うと、妹は言った。「赤ちゃんは泣く事で感動を表現するんだよ。」

少しずつ、フラメンコの文化が日本に伝わるといい。本物のフラメンコが。フラメンコでなくてもいい。芸術に触れることがもっと身近に、当たり前になって、感性の豊かな子供がたくさん増えて、そういう社会になっていってほしい。

ベストダンサーテンに選んで頂いたのは嬉しいけれど、それと同時に私は自分の使命のようなものも感じる。本物のフラメンコを伝えること。心に伝わるものを伝えること。それはスペインでも日本でも一緒。舞台が大きくても小さくても一緒。別に誰から頼まれたわけではないし、逆に「誰もあなたに頼んでいませんよ」と言われるのかもしれないけど、いいのだ。私は私のやり方で踊り、誰かの役に立てればいいのだ。それが今まで私がフラメンコという偉大な芸術からたくさんのものをプレゼントされてきた恩返し。セビージャに住んで10年たって、やっと自分にその土台ができたのだと思う。

これから年をとって、いろいろな状況も変わって、今のようには踊れなくなるかもしれない。でも踊り続けようと思う。

2013年5月26日  セビージャにて。

May 12

_DSC5779-1みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

セビージャに着きました。いや〜疲れました。日本で猛烈に踊って、教えて、移動して、考えてみたら超過密スケジュール、よくぞこなした、萩原淳子。自分で自分を褒めてしまいたい。飛行機の中でぐーぐー寝るはずが、後ろの席の男性が私の座席をしょっちゅう蹴っ飛ばし、萩原眠れず。なんでこんな人が世の中にいるんでしょうね。そんなわけで羽田ーロンドン間はほとんど眠れず、ロンドンーマドリッド間、マドリッドーセビージャ間で細切れに眠りました。もういやんなっちゃうよー。

セビージャ空港に迎えに来てくれた夫(カメラマン)がそんな疲れ果てた私を勝手に撮影していました。(写真:アントニオ・ペレス。あまりの疲れと荷物の重さに顔が硬直している萩原淳子。奥。)なんなんだよーもうー。でもまあいいや。久しぶりに(2ヶ月ぶり)に夫に会えて嬉しかったです。

それにしてもセビージャはあつい。すでに気温30度以上になっています。久しぶりに会う近所の人やお友達もみんな日に焼けているよ。やっぱりこの太陽。これがなくてはセビージャではないね。光と影のものすごいコントラスト。ちょっと歩くとすぐに知り合いに出会い、おしゃべりが始まる。知らない人同士でもぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ。あー懐かしいなと思ってしまいました。たった2ヶ月離れていただけなのにね。

そして恐ろしいことにたった2ヶ月でも私のスペイン語力は退化している!いつもだったらありえない動詞の活用を間違えたり、仮定法がすっと出てこなかったり。この現実には毎回ショックです。やっぱり私はスペイン語を母国語としない外国人なんだなーと。他人には分からないのだろうけど、自分では分かる。だからショック。もちろんそれは数日で元に戻るのだけど。

でもこれって、フラメンコも同じなのかな。フラメンコも言語も文化ですからね。

難しいところです。フラメンコは文化であると同時に芸術であり、その人自身の人生でもあるから。だから文化的な部分ではやはりその土地で生きていないと学べない部分が確実にあるし、それがなければフラメンコの重要要素の一つが欠けている。でもじゃあ、アンダルシアに住んでいるからフラメンコになるのか、というとそうとも限らない。その人がどれだけ芸術性を持っているか、掘り下げているか、その人の感性がどれだけフラメンコか、そしてその人がその人なりの人生をどう生きているか、それも大切。そしてフラメンコを踊ろうと思ったら、技術的な練習だって必要。

だから学ぶことと生きることを怠ったら、それはそのまま踊りに出ると私は思う。それはスペインでも日本でも一緒だと思うのです。

さて、セビージャに着いたばかりですが、次回の日本でのクルシージョ詳細が決まりました。

東京クルシージョ先行お申し込み開始日時:5月18日(土)13:00 

お問い合わせ・お申し込み layunko@gmail.com(ハギワラ)まで。

 福岡クルシージョ一斉お申し込み開始日時:5月28日(火)20:00

お問い合わせ・お申し込み fukuokacursillo@gmail.com(ウラベ)まで。

  • 第3回大阪クルシージョ」(8/3・4)

お問い合わせ osakacursillo@gmail.com(ハギワラ)までご連絡下さい。

※今回の大阪クルシージョはいつも主催して下さったカバジートスフラメンコさんではありません。

ご注意下さいね。

ご不明な点等ございましたら、各クルシージョ毎の連絡先までお問い合わせ下さい。

これから、次回一時期国までの約1ヶ月半、セビージャでもまた猛烈な日々が続きそうです。上記クルシージョの準備を始め、7/12(金)〜15(月祝)マルワ財団2階サロン(東京/赤羽橋)で開催されるスペシャル・フラメンコライブ の準備も、そして6/8、14、22にスペインであるフラメンコ公演やフェスティバルの出演。本当にこんな過密スケジュールで私は大丈夫なんだろうか。特に6月14日に出演するフェスティバルには、なんとあのアルカンヘルも出演!いや、表現が逆でした。アルカンヘルの出演するフェスティバルに私がバイレソロ出演だ!!!!これは生半可なことではありません。ひょえー。アルカンヘルと言えば、現代フラメンコ歌手の第一人者と言っても過言ではありません。東のミゲル・ポベダに西のアルカンヘル、といったところか。そのアルカンヘルが出演のフェスティバルに私がバイレソロ出演。これがどんなに恐ろしいことか、後日またブログにします。。。。

2013.6.22(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・サン・ペドロ(サン・ペドロ・デ・アルカンタラ、マラガ)
  • 入場無料
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • モイ・デ・モロン 
  • ミゲル・ペレス 

2013.6.14(金))// フェスティバル・フアン・タレガ(ドス・エルマーナス、セビージャ)

  • ドスエルマーナス オーディトリアム
  • 22:30開演
  • 要招待券
  • カンテソロ出演:アルカンヘル、カブレーロ、ヘスス・メンデス他
  • バイレソロ出演:萩原淳子
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子(バイレソロ)
  • モイ・デ・モロン 
  • ミゲル・ペレス 

2013.6.8(土))// 萩原淳子ペーニャソロ公演

  • 22:00
  • ペーニャ・ニーニョ・デ・ラ・アルファルファ(セビージャ)
  • 5ユーロ
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  •  
  • ミゲル・ペレス 

これはもうやるしかありません。今までもやってきたから、今回も乗り越えます。

2013年5月12日 萩原が決意にメラメラ燃える横で、夫はぐーすかシエスタ。あついからね、セビージャは。

Apr 2

4月6日(土)・7日(日)公演フライヤー表面4月6日(土)7日(日)公演フライヤー裏面

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

今週末に開催される「萩原淳子在西10年記念フラメンコ公演 ハモンは皿にのせるだけでよい」のチケット事前お申し込みは4月2日(火)21:00にて受付を閉め切らせて頂きました。お忙しい中駆け込みでお申し込み下さった皆様、ありがとうございます。

また両日ともに残席はございますので、当日券扱いとさせて頂きます。

【当日券お申し込み方法】

①ご希望の公演日12:00〜17:00の時間帯で080−3932−9048(担当:受付)までお電話ご予約下さい。

②17:00〜17:30に劇場入口受付にてご予約された当日券をご購入下さい。

※17:30までにご購入頂けない場合は事前にお知らせ下さい。ご連絡のないままご購入されない場合はお待ちの他のお客様にご購入して頂きます。

(すでに現段階でたくさんのお客様にお申し込み頂いており、両日ともに「ほぼ」完売となっております。上記時間帯内での当日券完売も予想されますので、ご希望の方は両日12:00以降お早めにご連絡下さい。)

※当日券は全席500円増しとなります。

※学生の方は当日学生証をお持ち下さい。

2013.4.6(土)7(日)// 萩原淳子 在西10年記念フラメンコ公演 「ハモンは皿にのせるだけでよい」

  • 時間両日共に17:30開場/18:00開演
  • 場所:川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(小田急線新百合ケ丘駅北口2分)アルテリオ小劇場HP
  • 入場料:SS席 7500円(両日ともに完売御礼)/ S席 7000円/ A席・車椅子席・お子様抱っこ席(未就学児童可) 6000円/高校・大学生全席5000円/小中学生全席 3000円  ※当日券は全て500円増し
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子
  • モイ・デ・モロン (スペインより招聘)
  • ミゲル・ペレス (スペインより招聘)

とうとう、明日の朝ミゲルとモイが来日します。無事に着く事を祈って成田まで迎えに行ってきます!!!

2013年4月2日 興奮して眠れないかも〜

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