Oct 4

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

私は元気です。今は静かな日曜の夕方、といっても今週はいろいろなことがありました。月曜から金曜は練習練習練習練習の日々。10月24日にカディスのペーニャでソロ公演を行うので気合いが入っています。また11月には小松原庸子スペイン舞踊団のマドリッド公演に参加するので、その振付けも覚えなくてはいけません。舞踊団から送って頂いた公演DVDから振付けをとるのですがこれがまた大変。以前に行われた公演本番のDVDなので、見たい所で舞台袖からスモークがもわ〜っと出て来たり。しかも正面からの映像なので振付けを取る時には左右反対に覚えなければいけません。パソコン画面を背に首をうねっと曲げてなんとかがんばっています。10月のペーニャ公演の次の日にすぐマドリッドに発ち、その日から舞踊団の方々と合流、練習が始まります。結構大変なんです。本当はブログ更新している場合ではないのです〜。(→公演詳細はこのブログの「スケジュール」を見て下さいね。)

でも今週末はその練習練習練習の後にすばらしいプレゼントが待っていました。金曜の午前中の練習中、へろへろになっている時に(しかも生理痛で苦しかった〜)志風恭子さんからお電話が。(注:志風さんとはセビージャにもう20年以上在住のフラメンコジャーナリストです。)「あのさ〜きみさ〜(志風さんは私のことを「きみ」と呼ぶ世界でただ一人の方です。なんだか気持ちがしゃっきりします。)今日バディアでネグラへのオメナへ(日本語だとオマージュかな?)があるんだけど行く?」うわ〜、ネグラ!フラメンコのモントージャ一家のネグラです。しかも場所はバディア。ここは私が以前踊っていた所でもありますが、フラメンコ通やアーティストが集まる、知る人ぞ知るプライベートのフラメンコを行うところです。ここで行われるネグラへのオメナへ。すごいに違いありません。20時開始ということで、志風さんと二人でタクシーで会場まで。といっても20時には始まりません。結局22時半くらいだったかな?始まったのは。

フラメンコって本当にすばらしい!!!!!

ネグラだけでなくもちろん彼女の家族(ファミリア・モントージャ)が一同そろって始まったフィエスタ。あの家族のパルマ。あれはなんと表現したらいいのでしょう、普通ものを聞く(聴く)時は「耳」という部分を使いますが、本当にすごいフラメンコに出会った時に働いているのは「耳」ではないと私は思うのです。もちろん「耳」も使われるんだろうけど、使われているのは「毛穴」ではないか?

佐伯チズ氏は言ってます。「人間の身体全体には無数の毛穴があって、毛穴があるからこそ汗をかき老廃物を排出できる。毛穴は大切なんです。」そうそう、そうなんですけど、毛穴にはもう一つの働きがあると思うんです。すごいフラメンコに出会った時は、普段は排出の役割を果たしている「毛穴」が吸収の働きにパチっと切り替わる。全身にある無数の毛穴がフラメンコを吸収していく。だから鳥肌が立つ。鳥肌とは結果の表現であって、実際に立っている部分は毛穴でしょ?全身がビリビリっとなるのも毛穴が全身にあるから。

ま、毛穴論はそのくらいにして、とにかく、パルマとそしてネグラの声。カンテ。あ〜これはブログにできない。ブレリアだけで涙が出て来てしまった。家族の根っこのあるフラメンコ。フラメンコ一家の深い深い根っこ。それを毛穴で吸収している外国人。毛穴で吸収したものをなんとか根付かせようと一生懸命土を掘る、掘っている土も違うことも知りながら。

フラメンコは彼らのものです。でも、なぜ彼らの外にいる、しかもフラメンコの文化が全くない国で育った外国人に届くのでしょう?その矛盾を感じながら、でもフラメンコの素晴らしさに打たれている私。もう一度言いますが

フラメンコって本当に素晴らしい!!!!!

また明日月曜になれば私はスタジオにこもりひたすら練習に明け暮れるでしょう。そしてDVDと格闘する毎日が始まります。あのファミリア・モントージャのフラメンコになんら関連性があるのかないのか?よくわからないけれど、でも私はやるべきことをやらなければなりません。カディスのペーニャの人達は私のフラメンコを楽しみに待っています。舞踊団公演では私は舞踊団員ではないけど、公演を成功させたい。そのために自分ができることはきちんとやりたい。がんばらなくっちゃ。

・・・とブログを終わりにするところでしたが、なんと、昨日から干している洗濯物を取り込むのを忘れていた〜!セビージャでは気候が乾燥しているのと、日差しが強いのでちょっとほったらかしにしておくと、洗濯物がばりばり、韓国海苔みたいにになってしまうのです〜。

ではみなさん、これから私は屋上に行って洗濯物をとりこんできます。遠くに見えるヒラルダの塔がきらきら光って見えることでしょう。。。。最後にもう一度

フラメンコって本当に素晴らしい!!!! (太字にしてみた)

2009年10月4日

Sep 27
エバ・ジェルバブエナのセミナー
Hagiwara Junko | ブログ | 09 27th, 2009| Comments Off

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

こちらセビージャはちょっと涼しくなったかな?と思ったらやっぱり暑い、そこがやっぱりセビージャだよね、と一人で納得しています。私は元気です。

セビージャに着いて早々エバ・ジェルバブエナのフラメンコ・セミナーを受けました。「感想教えて下さい!」とのメールがいくつか届いていますので、ブログにしてみすね。

まず今回のセミナーは、今までエバが行ったクルシージョとは全く性格の違うもの、つまり彼女が教えたいことを彼女なりの方法論で教えるというものでした。その趣旨のものとしては今回が初、今後は2年に1回行う予定だそうです。(興味のある方には、まずはスペイン語をしっかり勉強することをおすすめします。)

午前中10時〜14時までがエバのクラス(本当は12時までだっのですが、エバは毎日2時間延長してくれました。ありがとうございます!!!)午後17時〜21時までが舞台関係者とエバによる講義。生徒は25名程、約半数がスペイン人、約半数が外国人。日本人では屋良有子ちゃんと私が参加しました。スペイン人はほとんどが将来有望な若手の踊り手ばかり。実際にがんがん仕事をしている人、コンクール受賞者もたくさんいました。そんなこと言ったら私も今年のウブリケ・コンクールの準優勝者なのですが、彼らはとにかく若い!10代後半から20代前半ですよ。子供のころから踊りのレッスンしかしていない彼らに比べて、18歳でフラメンコを習い始めて、会社で必死に働き留学資金を作った私との大きな大きな差!!!でもそれが現実。がっくりしない。めげない。

エバのクラスは波乱続きでした。振付けやパソを教えるのではなく、あれはなんというのでしょう、フラメンコの深層を垣間みるにはどうしたらよいか、フラメンコをフラメンコだけでなく大きな芸術の中でとらえるには?という方法論からアプローチするクラスだったので、振付とパソがほしくて申し込んだ人はクラスから去って行きました。多分4人くらい。

確かにエバ自身もその方法論を毎日、瞬間瞬間で模索していた感じがあったし、そういう意味ではきちんと系統だったクラスではなかったかもしれません。でもエバが求めている方向性はフラメンコ界の方向性の一つとしてあっていいと思うし、私自身それを求めて7年前にセビージャに来たから、個人的にはすごく納得できました。ただその一方でクラスを去っていった人の気持ちも分からなくはありません。人それぞれその時点で求めるものも違うから、彼らのそれがエバのセミナーと合致しなかったのだと思います。でも内面的に成熟している人間ならば、どんな時にでもどんなことからも習えるのではないかなとも思います。残念です。

具体的にセミナーで何をやったのかということを言葉で説明すると、私が感じたものとはかけ離れてしまうからここでは説明しません。しかしエバが試した方法論は他の一般のフラメンコクラスでは行わないものなので、生徒さん達には斬新に思えたようです。でも実は私はそのほとんどをすでに習っていたのです。今までに師事した何人かの先生達から。思うに、7年前にセビージャに着いた時からその方向性で先生やクラスを探していたから、出会う確率が高かったのかもしれません。そして同じクラスでも受ける側の意識の違いで、学び取る内容は大きく変わってきます。振付をどんどんとって国に帰っていく留学生が多い中で、私の勉強の仕方は回り道が多かったかもしれません。自分の学び方はこれでいいのだろうかと疑問に思うことも多々ありましたが、今なら言える。それでよかったのだと。少なくとも私が目指すフラメンコにとっては。

そしてもっと重要なことを、私は両親から教わっていたということに気づいたのです。フラメンコを学ぶということはフラメンコの形式や内容、技術を学ぶだけではありません。重要なことを実は自分自身の中に持っていたこと、それに感謝したい気持ちでいっぱいになりました。と同時にそんなに大切なことになぜ今まで気づかなかったのか、ということ。エバのセミナーを通して学んだこと。それは「重要なことは一番自分に近い所にある。本当は自分の中にある。」

私はこれから変わっていくでしょう。自分がどんどん伸びていく確信があります。セビージャのヤシの木のように。

またお会いできる日を楽しみにしています。

2009年9月27日 もうすぐ大好きな日曜日が終わってしまう・・・まだまだ暑いセビージャにて。

Sep 6
セビージャに着きました。
Hagiwara Junko | ブログ, 新着情報 | 09 6th, 2009| Comments Off

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

私は元気です。おとといセビージャに着きました。こちらは相変わらず暑いです・・・.。あまりの暑さに脳みそが溶け出しそうですが、なんとかHPを更新しています・・・。

今回の一時帰国でも大変充実した2ヶ月を過ごすことができました。2回目となった「少人数制クルシージョ」も軌道に乗り、私自身も前回に比べると随分リラックスして教えることができたように思えます。前回受講されたみなさんに加え、今回新規で受講された方々の「フラメンコを学びたい!」という熱心さが、教える上での大きなエネルギーとなりました。どうもありがとうございました。8月に行われた恵比寿「サラ・アンダルーサ」でのライブも充実した瞬間をお客様と共有できたように思えます。どうもありがとうございました!クルシージョやライブにお越し頂いた方々、いつも陰で応援して下さる方々の顔を思い出す度に、またがんばろうという意欲につながります。これからもどうぞよろしくお願い致します!(次回一時帰国は来春を予定しています。)

さて明日からエバ・ジェルバブエナのクラスを受講します。

エバ・・・・!フラメンコを学んでいる人なら誰でも知っている、現代フラメンコ舞踊の最高峰に位置すると言っても過言ではないアルティスタ。(日本でも10月に公演しますね。)2002年のヘレスフェスティバルで観た彼女のソレア。ある瞬間に会場中の「oooooooooleeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!」という、いや、文字では表せない、あんな声を聞いた事のない、自分でもどこからそんな声が出ているのか分からない、内臓がえぐり取られた瞬間、今思い出しても身体が震えて来るあの瞬間を引き出したアルティスタ。それがエバでした。

フラメンコ舞踊界には「バイラオール/ラ(舞踊手)」と「アルティスタ(アーティスト)」がいると思います。2つの言葉は今現在どちらもごっちゃに使われていますが、私の中には厳然たる区別があります。前者はプロフェッショナルなレベルで上手に踊る人、後者は「アルテ」を持った踊り手。この世の中に何百万人のフラメンコ舞踊家が存在するのでしょうか?そしてその中の何人が「アルテ」を持っているのでしょうか?その「アルテ」に敬意を払い、「アルテ」を舞台の上で引き出すことのできる人が何人いるのでしょうか?

「アルテ」を持たずに技術レベルだけ傑出することは日本人でも可能です。フラメンコっぽく見せることはモノマネの上手な人なら誰でもできます。そしてそれがどんなに浅はかなことか気づかずにいる愚鈍さ。踊る方も観る方も。残念ながらその表層的な考え方、感じ方は、その人の人としてのあり方から来ています。

私は自分が「アルテ」を感じる心を持っていることに感謝したい。一体誰に(何に)感謝するのか?私を産んでくれた親、フラメンコそのもの、「アルテ」のあるこの土地に。私を取り巻く全てに。

そのことを忘れずに明日からのエバのクラスを受けようと思います。

ではみなさんまたお会いしましょう。

2009年9月6日 セビージャ、業務用巨大扇風機の真正面にて。

萩原淳子

Jun 22
萩原淳子 ウブリケ・コンクール準優勝
Hagiwara Junko | ブログ, 新着情報 | 06 22nd, 2009| Comments Off

みなさんこんにちは。お待たせしました。

第21回ウブリケ市主催フラメンコ芸術全国コンクール2009の結果です。(月刊パセオフラメンコ2009年9月号掲載記事→ 200909p067  )

【バイレ(踊り)の部】

優勝:モイセス・ナバーロ ”エル・チャーロ”(マラガ)

準優勝:萩原淳子 ”ラ・ジュンコ” (日本)

3位:マカレナ・ラミレス(チクラナ)

※以下、第21回ウブリケ市主催全国フラメンコ芸術コンクール決勝結果(萩原淳子準優勝)ペーニャ・フラメンカ・デ・ウブリケ公式HPConcurso.htmより抜粋。

というわけで私は準優勝でした。長かった闘いがやっと終わりました。闘いとは、他の決勝進出者との闘いではなく「自分」との闘い。毎日45度にもなるセビージャの暑さとプレッシャーの中で、精神的にも肉体的にも困憊し、でも必死で練習し、セビージャの生徒さんのレッスンも絶対に手を抜かず、自分でもよくがんばったと思います。「限界がある」と人は言うけれど、私にとっての「限界」は元々決まっているものではなく、自分で決めるもの。自分が「ああもう限界」と思ったらそこがその人の限界。そして限界を超えるのも自分です。だれかが超えさせてくれるものではありません。その意味で今回のコンクールに向けての過程において私は自分の今まで思っていた「限界」を自分で超えました。

コンクール決勝の1曲目のシギリージャが終わった後、優勝した踊り手の歌い手達が楽屋に駆け込んで来て、「ジュンコすごいすごい、フラメンコだった」と興奮していました。私のギタリスタや歌い手達もすごく興奮していたのであの踊りはすごかったのかもしれません。

でもここでの「すごい」とは技術的なすごさでも、誰かさんそっくりに踊ることでもありません。私が私として生きているその生き方と、その瞬間に感じていること、痛みが自分の踊りを通してどこまで純粋に人の心を貫くか、です。踊りたいから踊っているわけではありません。私は私の人生において踊る必要がある。私の内にある、踊らざるを得ない何か、必要性が私を踊らせている。そしてなぜだか分からないけど、多くの場合フラメンコを聞いている時にその必要性が爆発する。決壊して私の身体の外に出る。それが私にとってフラメンコであり、私の踊りだと思っています。

準優勝という「結果」は私にとって単なる「結果」に過ぎません。外国人がスペインのコンクールで準優勝というのはすばらしいことだと冷静に思います。外国人がスペイン人より劣るという意味ではなく、スペイン人の踊り手のようにこの土地に家族や支援してくれる人達、もっと言うと「コネ」がないという点で不利だからです。(審査員が自分の先生なら話は別ですが)でもそれは今に始まったことではないし、日本でも同じこと。私はいつも「萩原淳子」という存在のみで闘ってきました。世の中不公平だと思うこともしょっちゅうですが、そうやって闘っているからこそ、私の踊りは私の踊りであると思います。そしてその踊りを見ていつも私を励まして下さる方々がいらっしゃいます。「コネ」ではない純粋な応援者のみなさま。純粋にフラメンコを愛し、私の人間性を愛し、私の踊りを愛して下さる方々。その方々がこの準優勝という結果を喜んで下さるなら私も本当に嬉しい。ちょっとは恩返しできたかな、という気がします。

長くなりましたが、応援して下さったみなさまどうもありがとうございました。これからもっと精進しますのでよろしくお願い致します!

今週金曜、26日にペーニャ・ソロ公演を控え、その後日曜、28日にはセビージャを経ちます。7、8月は日本でクルシージョを行いますので、またがんばらなくっちゃ。日本も暑いんだろうな〜。

ではまたお会いしましょう。今度は日本で、かな???

萩原淳子

2009年6月22日(月) セビージャ自宅、扇風機の真ん前にて。

Jun 4

 みなさんこんにちは。なんと決勝に進出してしまいました!
 昨年は5位。今年こそは決勝(3人のみ進出)に行くぞ!!!と  思っていたので、嬉しいです。
 応援して下さったみなさんどうもありがとうございました。
  が、しかし本番当日にハプニングが・・・。
  前回のブログでもお話しましたが、コンクール予選は主催ペー  ニャ会場で行われ、
 審査員が客席最前列にずらっと並んでいます。その審査員の様子  が変・・・・。
 それは1曲目のソレアの歌振りの時に起こりました。
私が真剣にカンテに集中している最中に、審査員の一人が顔の前で手をひらひら振り出したのです。
するとその隣の審査員もひらひら。またその隣もひらひら。一列全員ひらひら。
一体何が起こったのか????
 なんと審査員頭上を1匹の巨大な「ガ」が飛んでいるではありませんか!「蛾」ですよ。蛾。
何を隠そう、この世の中において私にとって怖いものは3つ、吸血鬼とゴキブリと蛾。
幸い吸血鬼はまだお目にかかってないし、ゴキブリは夏のセビージャでよく出会うのでそろそろ慣れてきました。
でも・・・・蛾は・・・・。家に迷い込んで来ただけで私はパニック。道ばたで出くわそうものならダッシュで逃走。
その蛾が、最前列の審査員の頭上を飛んでいるのです!しかもその蛾を追い払っているということは・・・・
私の方に向かってくる????
舞台は照明で煌々としています。汗だらけの私の顔に蛾が張り付きでもしたら・・・・ギャー!!!
一瞬失神しそうになりました。今年のコンクールは蛾のせい終わりか、とあきらめそうになりかけた瞬間
蛾がす〜と客席奥に消えていったのです。す〜っと。
ああ神様!普段神様なんて信じてないけど、その瞬間だけは信じました。どうもありがとうございます!
もうこれから悪い事はしません!(してないけど)
 ・・・ということで危うく棄権で予選敗退するところをなんとか無事に逃れ、決勝進出できました。
決勝は今月20日、アレグリアスとシギリージャを踊ります。優勝目指してがんばります!
もちろん決勝当日は殺虫剤をふりまいて・・・。
 ではみなさんまたお会いしましょう!応援よろしくお願い致しま〜す!
 2009年6月4日 セビージャにて。
   写真:アントニオ・ペレス、ウブリケ・コンクール予選より。
                      *
 第21回ウブリケ市主催全国フラメンコ芸術コンクール2009【決勝】
  • 2009年6月20日(土) 22:30開演
  • フランシスコ・ファトウ・デ・ウブリケ劇場
  • 踊り:萩原淳子、他決勝進出者
  • ギター:フアン・カンパージョ、他
  • カンテ:ヘロモ・セグーラ、ハビエル・リベーラ、他
  • 6ユーロ
Apr 12
セビージャに着きました。
Hagiwara Junko | 新着情報 | 04 12th, 2009| Comments Off
 みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
 私は元気です。9日にセビージャに着きました。セマナサンタ(カトリックの宗教行事。セビージャのそれは世界的に有名です)中ということもあって、町中人だらけ。道路も封鎖されているし、マドリッドからようやくセビージャの自宅に辿り着きました。今日は最終日。今、町を練り歩いている音楽隊が段々近づいてきます。あの独特の音楽がおなかに響きます。今いるピソ(セビージャの住居です)のベランダの上から見てみると、音楽隊は一定のリズムで歩いています。おお!これはコンパスを刻んでいる。すごい。そして音楽隊で一番重要なのは、一番目立たない最後尾の大太鼓なのです!彼らがそのコンパスを守っている〜。音楽的に美しいメロディーを支えているのは彼らなのだ!そしてセマナサンタではみんなお神輿(のようなもの)に乗っているマリア像やキリスト像をあがめるけれど、本当に重要なのはそれを下から担いでいるコスタレーロとよばれる屈強な男達なのです。全ての重要なことは目に見えないところにあるのです。
 私が以前通っていたフラメンコスタジオの近くにセマナサンタの彫り物をしている工房がありました。その工房をのぞかせてもらったことがあります。すごい。セマナサンタの彫り物は一度として同じ模様で彫らないそうです。何十年も前の彫り模様を研究して常に新しい彫り模様を決定する。そしてそれを彫る鑿というのが何十本も作業台の上に無秩序に置かれ、彼は一瞬にしてその彫りのため必要な鑿を選択し、彫っていく。ものすごい集中力と地道な作業。たった一人その工房で、もしかすると「アイツは頭がおかしい」と思われながら(実際私はそう思ってました。ごめんなさい)地道すぎる作業を毎日毎日繰り返している。なんのために彼はここまでしてセマナサンタの彫り物に人生を捧げているのか?「何があなたをそうさせているの?」思わず私は聞いてしまいました。すると彼は一言。「アンタがフラメンコやってるのと同じだよ」。
 セビージャにはものすごいアルテ(日本語に直すと「芸術」かな。)があります。そのアルテに魅かれて私はここで生きています。でもただ生きているだけではない。ここで生きるために私はいろいろなものと闘っています。弱い自分、異文化を受け入れられないと思わずシャットアウトしてしまいそうになる自分の堅いアタマ。人種差別。他人からの嫉妬、意地悪。そういうものから超越してただひたすら自分の道を進みたい。それだけです。
 と言っても、私の部屋にはまだスーツケースが転がっています。。。早く片付けないと!しかも今週は掃除当番だし。(ルームシェアなので週ごとに掃除当番があるのです)日常にあるやるべきことをまずやらないとね。日曜なのに結構忙しいわ〜。
 ということで、みなさんまたお会いしましょう。
 2009年4月12日 セビージャのセントロ(中心)にて。

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