Aug 14

2010.8.21 // ロンダ・カンテ・グランデ・フェスティバル

Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子(ロンダ・コンクール2010バイレ部門優勝)
  • ホセ・メルセー(カンテソロ)
  • クーロ・ルセーナ(カンテソロ)
  • ルビート・イホ(カンテソロ)
  • アントニオ・ポルクーナ エル・ベネーノ(コンクールカンテ部門優勝)
  • モイ・デ・モロン(舞踊伴唱)
  • ミゲル・ピクオ(舞踊伴唱)
  • モライート・チコ
  • アンヘル・マタ
  • パトロシニオ・イホ
  • マノリート・エレーラ
  • フランシスコ・ゴメス・モンカジョ(コンクールギター部門優勝)
  • ミゲル・ペレス(舞踊伴奏)

みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?

こちらセビージャは昨日あたりから気温がぐっと下がって随分過ごしやすくなりました。先週は毎日40度以上あって大変でしたが!

さて、8/21(土)に「第42回ロンダ・カンテ・グランデ・フェスティバル」に出演します。そのポスターをアップしてみました。(ポスター部分をクリックするとでっかくなります!)出演アーティストはホセ・メルセー、クーロ・ルセーナ、ルビート・イホらカンテソリストと、今年のロンダ・コンクール優勝者となっています。開演は22時となっていますが、恐らく始まるのは早くても23時過ぎ、夜通し行われるこのフェスティバルが終わるのはきっと明け方でしょう。

アンダルシアの夏のフェスティバルは7月から9月まで各地で行われます。会場は屋外。地元住民はもちろんのこと、近隣市街からもフラメンコファンが駆けつけ、これぞ夏のアンダルシアのフラメンコ!特設舞台の周辺には仮設のバルが準備され、みなワイワイがやがや、飲んだり食べたりしながらフラメンコを楽しみます。家からクーラーボックスを持ってくるピクニック気分(夜中ですが)の家族連れもいますよ。日本の劇場のように席にじっと座って黙ってフラメンコを観聴きする雰囲気とは大違い。もちろんそういうフラメンコ大ファンも沢山いれば、アーティストの歌に合わせてパルマ(手拍子)をたたいたり、自分が知っている歌詞で歌われると嬉しくなって、一緒に歌ってしまうファンもいます。

私もこれまでにいろいろな村のフェスティバルに行ってきました。そこでたくさんのアーティストのカンテ(歌)を聴き・・・そう、ここではフラメンコとはカンテ。ワイワイがやがやしていたはずの観客がある一瞬になると「ooooleeee!」と叫ぶ。一体となって。有名な歌い手だからという理由で拍手を送るのではありません。有名だろうと無名だろうと、自分の琴線とフラメンコの瞬間が合致した時に出るあの「oooooleeeeee!」。こりゃすごいわ。もちろん踊りもあるけれど、ソリストとして参加する歌い手が沢山いるのに対し、踊りのグループは1つだけの所が多い。踊りだけを勉強する留学生からすると「歌ばっかり」と思う人もいるかもしれないけど、繰り返します。ここでは、フラメンコとはカンテなのです。(だからロンダのフェスティバルも「フェスティバル・デ・カンテ・グランデ」ですね。)

大物舞踊家が出演することが多い、アンダルシアの夏のフェスティバル。私もこれまでマヌエラ・カラスコ、ファルキート、コンチャ・バルガス、カルメン・レデスマなど素晴らしいアーティストのフェスティバルでの踊りに大興奮&感動してきました。かのエバ・ジェルバブエナも、子供の頃に観たとあるフェスティバルでのマヌエラ・カラスコとコンチャ・バルガスの踊りを「これがフラメンコだ、と思った」と語っています。フェスティバルで踊るのはとても名誉なこと。ただ近年は不況のため、フェスティバルの規模を縮小したり、開催すらできない状況になってしまいました。以前のように歌い手も踊り手も大物アーティストがぞろぞろ出演するフェスティバルは、残念ながら減ってきています。そんな中、今年のロンダ・コンクール優勝者という枠内でありながらフェスティバルに出演できるのは、私にとっては本当に光栄極まりない。しかも外国人だし。

フェスティバルまであと1週間。私の踊りはどうなるんだろう。緊張と不安と興奮と期待感が入り交じっています。いっぱい練習したけど、それでも技術は技術でしかない。フラメンコはカンテなんだよな・・・・その「当たり前」のことが私の中に一体どのくらいあるのだろう・・・・

2010年8月14日 涼しくて幸せな朝。日本から密輸してきたカルピスを飲む。 セビージャにて。

Aug 3

みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?

私は元気です。日本での3週間は怒濤のごとく過ぎ、先週の水曜にセビージャに戻りました。とにかく今回は暑かったのと忙しかったのと・・・大変!でしたが、第4回目となったクルシージョ、そして恵比寿「サラ・アンダルーサ」でのライブ3公演など非常に非常に充実した3週間でした。受講して下さった皆様、ライブにお越し頂いた皆様どうもありがとうございました。

あ、ご報告ですが、ウニオン・コンクールの予選は落ちました。たくさんの方に応援して頂き予選通過の結果を待ち望んで頂いていたのですが、通過ならず。予選では自分の踊りをできたと思っていましたし、ギタリストやカンタオール(歌い手)とも準決勝に向けて話をしていたのですが・・・・でも実は心の中で「通らないかもしれない」とも思っていたのです。コンクールに申し込んだ日から予選の日までに、いろいろな人の、このコンクールに関するいろいろな裏情報を耳にしてしまっていたからです。もちろんそれらは噂なので真実かどうかは分かりませんが。

予選落ちを知らされたのは7/26(月)、恵比寿でのライブの当日朝でした。予想はしていたものの、実際本当に落ちたことを知らされると悔しいのと虚しいのと・・・・こんな気持ちのまま今日は踊れるんだろうか。これまでのライブ2日間でせっかく波に乗って来たのに・・・がーん。と思いながら恵比寿に着きました。共演のエミリオ・マジャに「ウニオン落ちた」と言うと、そばにいた歌い手のエンリケ・エル・エストレメーニョがいきなり激怒し、「何だと????ジュンコがウニオンに落ちただと???」「あのコンクールは・・・・(日本語訳不可能の罵倒語)だ!!!落ちるべき踊り手が予選に通って、予選に通るべき踊り手が落ちる!!!俺が電話してやる!!!」ものすごい剣幕。実際にはエンリケはコンクール主催者に電話はしないと思うし、(多分ね。でもその気持ちだけで十分嬉しい。)結果は変わらないので私としてはもうどっちでもいいや、という気持ちでしたが、エンリケの激怒を目にして、なんだか逆に気持ちがすーっと落ち着きました。

そのお陰かな?月曜のライブの踊りは、やっぱり出て来た、あの「ぶわ〜」が。それはいつも出て来るとは限らないし、いつどこで出るかは分からない。でも時にして私の踊りに出て来るもの。うまく説明できないけど、何かをキャッチした時、何かと交信できた時(私は地球人ですが)、自分の中の針のようなものがマックスにふりきる瞬間があります。そうしたら後はそれに従うだけ。そしてそれがあの日、2部で踊ったアレグリアスの、2つ目の歌が歌われた時に起こりました。今でも覚えていています。すごい。自分がすごいのではなく、その瞬間が世の中にあるということが。それが自分に巡り回って来たということが。この瞬間があるから、私はフラメンコを踊っているのだと思う。やっぱりフラメンコって素晴らしい。自分の人生の中でフラメンコに出会えた事に心から感謝する瞬間なのです。

結局のところ、あの予選落ちの真相は分かりません。私が聞いた噂やエンリケの言っていた通りのことが起こってしまったのか?単に私の実力が予選通過者よりも劣っていただけの話なのか?どちらにせよ、コンクールの結果は結果でしかない。良くても悪くても。考えても仕方がないことは考えない方がいい。ネガティブになって自分に悪影響を及ぼすから。自分の踊りの問題点だけ反省して、そしてよかった所は自分の中で守る。そして踊り続ける。日本でもセビージャでも、コンクールでもそうでなくても。同じ。いつもフラメンコを探す。

そういえば、以前日本のコンクールに出場した時に伴奏して下さった、ギタリストの俵英三さんがおっしゃっていました。「淳子ちゃん、あのな、コンクールでは何でも100点をとらなあかんけど、フラメンコってのはな、1カ所1万点があればいいんや。あとの残りは0点でもマイナスでも構わん。みんなその1万点を探しているんや。」

そして!!!!その「1万点」を持つ踊り手のクラスを昨日見学しました。その踊り手の名はアンへリータ・バルガス。彼女を人間国宝と呼んでも過言ではないでしょう。国の宝。いや、世界の宝。今日から1ヶ月、私はアンへリータに習います。「習う」というより・・・その「1万点」の瞬間に出会えればいい。自分の踊りに「1万点」があってもなくても、ここには「1万点」の瞬間を持つ踊り手がいるのです。やっぱりフラメンコって素晴らしい!!!!

というわけで・・・・これからクラスに向かいます。またブログを更新しますね!

今年はセビージャより日本の方が暑いみたいですよ。どうぞご自愛下さいね。

2010年8月3日 日焼け止めを塗っているのに日焼けしちゃうセビージャにて。

Jul 22

みなさんこんにちは!暑~い暑~い毎日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

私は元気です。毎日クルシージョ(短期講習会)や個人レッスンなどで忙しい毎日ですが、すっごく元気です。たくさんの方に「こんなに暑くて、そんなにハードなスケジュールでよく体がもつね?!」と驚かれるのですが、元気なんです。ほんとに、体が丈夫ということぐらいしか取り柄がないかも?しかも年々丈夫になっていく気がする???

さて、今日は恵比寿のタブラオ「サラ・アンダルーサ」で踊ります。今回の一時帰国中のライブ第1弾です。そして24日(土)、26(月)にも同じアンダルーサで踊りますよ。みなさん観に来て下さいね!

2010.7.26(月) // サラ・アンダルーサ-(恵比寿)1部19時/2部21時開演 

萩原淳子1、2部通し出演。チケットご希望の方がこのHP「連絡先」のファオーラムを通してお申し込み下さい。

チケット:各部3000円/通し4500円

Baile Cante Guitarra
  • カルロス・カルボネル
  • 今井協子
  • 水野恵
  • 萩原淳子(1、2部通し出演)
  • エンリケ・エル・エストレメーニョ
  • エミリオ・マジャ

2010.7.24(土) // サラ・アンダルーサ-(恵比寿)1部13時/2部14時半開演 

萩原淳子1曲のみ2部出演。チケットご希望の方がこのHP「連絡先」のファオーラムを通してお申し込み下さい。

チケット:5000円(通しチケットのみの販売)

Baile Cante Guitarra
  • カルロス・カルボネル
  • 奥野裕貴子
  • 田倉京
  • 時枝典子
  • 正木清香
  • 萩原淳子(2部のみ1曲出演)
  • エンリケ・エル・エストレメーニョ
  • エミリオ・マジャ

2010.7.22(木) // サラ・アンダルーサ-(恵比寿)1部19時/2部21時開演 

萩原淳子2部のみ出演。チケットご希望の方がこのHP「連絡先」のファオーラムを通してお申し込み下さい。

Baile Cante Guitarra
  • カルロス・カルボネル
  • 落合ゆかり(1部)
  • 福士美帆(1部)
  • 吉岡弥生(1部)
  • 井田真紀(2部)
  • 伊部康子(2部)
  • 萩原淳子(2部のみ1曲出演)
  • エンリケ・エル・エストレメーニョ
  • エミリオ・マジャ

先日ギタリストのエミリオ・マジャと歌い手のエンリケ・エストレメーニョとの合わせをしてみました。タラントなんですが・・・なんだか難しそうです。エンリケがエミリオにダメ出しをしていて・・・確かに「う?なんで?」と思うところにギターの音が入ってきたり、踊っていてもちょっと戸惑ってしまう・・・・・。そう、タラントは難しい。本当にカンテ(フラメンコの歌)を尊重して聴いていなければ、踊れないし弾けない。エミリオがタラントを聴いていないという訳ではなく、プロのギタリストであってもそれは難しい。歌い手の歌い方にもよります。合わせやすいようにわざと分かりやすく歌ってくれる人もいれば、そうでない人もいる。どんなカンテもそうだけど、タラントは特に難しいと思うのです。かと言って完全に受身で聴いて、カンテに対して受身のままで反応すればよいのか、というとそうでもない。時には踊りが主導権を握ることもある。もちろんカンテへの尊重を大前提として。

難しい・・・でも踊ると決めたからには踊る。今日のライブでそのタラントを踊ります。そして24日(土)のライブではアレグリアス。26日(月)は1、2部通し出演なのでタラントとアレグリアスの両方を踊りますよ~。本当はソレアも踊りたかったのですが、スケジュールぎっりしの教授活動をこなしながら踊りを3曲用意するのはちょっと大変でした。だから今回はアレグリアスとタラントでいきます。がんばります!

というわけで、「あら、観に行ってみようかしら」と思われた方、このHP「連絡先」までご連絡下さい。チケットをご用意してお待ちしておりま~す!では7/22、24、26は恵比寿に集合!!!よろしくお願い致しま~す!

2010年7月22日 涼し~いわ~♪ 湘南台ネットカフェにて

Jul 8

みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?

私は元気です。一昨日日本に着きました。まず成田で私を迎えてくれたのは「湿気」!!!おお!!!飛行機を降りた瞬間にものすごい抱擁を受けてしまいました。いや~すごいですね。でもこの湿気が日本人の肌を潤しているのです。感謝しなくっちゃ。(スペインに住んでいると肌も髪もばりばり&かさかさになっちゃうよ~)そして電車に乗るとみんな日本語をしゃべっている。すごい。中づり広告。日本語の嵐。そして改めて驚く。電車の中で人は眠り化粧をする。日本、日本、日本というのを肌から耳から目からシャワーのように浴びて家路につきました。たった2カ月ぶりの一時帰国なのに、すごいカルチャーショック。でもこのショックの繰り返しが刺激になって面白いんだよな~と最近思います。

そして今日から第4回少人数制クルシージョが始まりました。今回は今までと比べて期間がちょっと短め。いつもあっと言う間に終わってしまいますが、今回はもっと短く感じてしまうかも。受講生のみなさんは今日初めての方、常連の方と入り混じっていますがみなさん、やる気に満ち溢れているのはいっしょ。私ももちろんやる気もりもりです。時差ぼけもなく体力だけはあるのが私の取り柄。7/25までの今回のクルシージョ、最後までがんばりたいと思います。よろしくお願い致します。

また7/22(木)、26(土)、28(月)には恵比寿のサラ・アンダルーサで踊ります。エンリケ・エル・エストレメーニョとエミリオ・マジャとの共演です。こちらも気合いが入っていますので、みなさん観にいらして下さい。

クルシージョ詳細はこのHP「クルシージョ」にて。またライブ情報詳細は「公演情報」にてご確認下さい。

では今日は久しぶりに家族と食事をするので、ブログは早めに切り上げま~す!またお会いしましょう。

2010年7月8日 とあるスタジオのインターネットをちゃっかり借りてブログ更新。 東中野にて。

Jul 3

みなさんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?

たくさんの方々からロンダ・コンクール優勝お祝いメールを頂き、とても嬉しいです。本当にどうもありがとうございました。この優勝を出発点にし新たな気持ちで精進しますので、これからもどうぞよろしくお願い致します!
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私は元気です。木曜に「ラ・ウニオン『カンテス・デ・ラス・ミーナス(鉱山の歌)』」コンクールの予選に行ってきました。この予選は5月中旬からスペイン各地で行われ、私の予選会場は「カルタヘーナ」。セビージャからその街まで車で片道6時間。あまりに遠いので予選の後はあちらのホテルに1泊、次の日セビージャに戻りました。
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そのホテルなのですが・・・車中で歌い手のヘロモに「ジュンコ、予約したホテルどこなの?」と聞かれ「予選会場の近くで高速道路沿いだよ」と言ったら、ヘロモ無言。あれ?と思い「コンクールのホームページのホテル紹介リストの中から選んだんだけど?」と言ったら、ヘロモは「・・・それはもしかすると『ポルベーラ』かもしれないな。」とにやにや。『ポルベーラ』???そしてヘロモは「そんなホテルに泊まったら今晩眠れないぞ〜!」と爆笑。
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えええええええっ!もしかして『ポルベーラ』って、♡ホテルのことですか?!
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やだ〜、どうしよう。私、ラブホ予約しちゃったの?!え〜、でもそのホテルはコンクールの公式ホームページで紹介されていたのに。そんなことってあるの?!するとヘロモが「コンクール準決勝・決勝の行われる8月中旬は近隣のどのホテルもいっぱいになるから、きっとそのホテルもリストに入っているんだよ。ホテルの外観をネットで見た?」・・・・そういえば外観の写真の変わりに、海と船の写真がアップされていた〜!!!予約電話をした時も、「シングルルーム3つ」と言ったら、ホテルの人に「うちはダブルばかりなんだよ」とつっけんどんに言われ、変なホテルだな〜と確かに思った・・・なんで気づかなかったんだろう〜!!!
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これはもう確実。私はラブホを予約してしまったのでした。でも普通載せるか?!公式ホームページに。ラブホを?!(そうそう、だからここはスペインなんです。)・・・・というわけですぐに市内の別のホテルを予約。無事に普通のホテルに泊まることができたのでした。
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そして予選会場は・・・これまたホテル。しかも、リゾート開発地にある5つ星の最高級ホテルのテラス。そこに設置された屋外舞台の背景は広大なゴルフ場。審査員席の周りはディナー席。観客はその5つ星ホテルに泊まっているリッチな外国人観光客。みなさん着飾って着席されていますよ。でもさぁ、これって“フラメンコ・ディナーショー”じゃないの〜?!ここでコンクール予選するんですかぁ???
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この日の予選出場者はカンテ4人、ギター1人、踊り3人でした。みんなぶーぶー文句を言っています。「こんな場所、アンチ・フラメンコだ」とか「こんなところで予選させられるなんて不公平だ〜」とか。う〜ん、確かに。予選は夜8時半きっかりに始まりました。(なんたって“ディナーショー”ですからね。)夜11時〜12時頃始まり、夜通し行われる他のコンクールに慣れている私は、なんか変な気分。しかもこの時期のスペインの夜8時半といえばまだ周りは明るいのです。そしてコンクールが始まってもお客さんは食事を注文しているし、舞台と審査員席の間をウエイターが行き来しています。さらには後ろの方で歓談をしている人のしゃべり声、笑い声が舞台にまではっきり聞こえてくる・・・・なんじゃこれは・・・・。
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でも私はそんなに気にならなかったかな。1曲目はタラント。そんな状況の中で踊ったタラントでしたが、私は自分がものすごい集中力で踊っているのを感じていました。ロンダ・コンクールの時は床がつるつる滑って満足な踊りができなかったけど、今回は自分の足が舞台の板を貫通してしっかり大地とつながっていた。出だし好調。よしよし。2曲目はバタ・デ・コーラのアレグリアス。この頃には周りが暗くなってきたので、やっとフラメンコらしい雰囲気に。(でも照明がなかったので、黒い衣装の人はかわいそうでした・・・)みなさんのお食事も終わり、やっと鑑賞ムードになっています。よしよし、さらによし。私のアレグリアスものってきました!・・・・と客席から何か光るものが。何????そして次々と光る!・・・・なんと、カメラのフラッシュだ〜!!!お客さんが私の踊りの写真を撮っているのです。「エクスキューズ・ミー!これはコンクールなんですけど〜!」と心の中で思いながら、でもなんだか余計に楽しくなってきて、そのまま踊りきってしまいました。あのアレグリアスはよかったな〜。終わった後に、歌い手のヘロモが「あんなにざわついていたお客さんが、全員ジュンコに釘付けだった。」と。ギタリストのフアン・カンパージョくんも「ギターを弾きながら、僕の足はジュンコと一緒に踊っちゃったよ!」と目をきらきらさせていました。
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ロンダのコンクールに比べて、踊り自体がずいぶん安定してきたと思います。舞台の上で動じなくなってきた。もちろん舞台に立つ前は緊張するけれど、その緊張をコントロールできるようになってきた。やはり「何か」を学んできているんだ。これまでは無我夢中で自分では分からなかったけど、今回の予選でそれをはっきり感じました。今まで大変だったけど、挑戦してきてよかった。
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予選前々日にギター、カンテとの合わせをし、また、個人レッスンをお願いしていたラファエル・カンパージョにも踊りを見てもらいました。そしてラファはこう言ってくれたのです。「ボタ(男性用フラメンコシューズ)を持って来たけど、履く必要はなかったね。もう踊りはできているから僕が手を加える必要はない。そのまま踊るんだ。多分決勝に進出できるから、その時は呼んで。また踊りを見てあげるから」そう言ってにっこり笑われた時、本当に嬉しかった。
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あの日の踊りで、私は予選通過できる実力を示したと思う。でも時によって実力がそのまま結果に反映しないこともあるから。。。。もし自分の力の及ばない所で何かが陰で動いているとしたら、もうそれは仕方がない。特別な名字も特別な関係も持っていない人間はそれに太刀打ちすることはできない。でもそれを承知の上で私はこのコンクールに出場した。そしてロンダでは何も持っていない私に優勝が与えられたのだ。そんなコンクールだってある。正義バンザイ!!!
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結果がどうであれ私は進んでいきます。悔しい思いをしたのは数知れず。でも私は自分の実力だけで突き進むのだ。これまでずっとそうしてきたからこそ、今の自分がある。コネやカネでひょいひょいと階段を上らせてもらえる人が絶対に絶対に得られないものを私は持っている。それは踊りがうまいとか下手だとか、スペイン人だとかヒターナだとか、日本人だとか、コンクールで何位とかそう問題ではない。私が私である絶対的な自分の存在価値。他人との比較でもなく、他人からの評価でもなく、ただ単にこの世の中で私という人間はたった一人しか存在しないこと。それに誇りを持ち、それと共に生き続けること。それが舞台の上の自分を支えていること。勝ち組でも負け組でもない。私は私一人で『ハギワラジュンコ組』なのだ!!!
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明日セビージャを発ちます。木曜から東京クルシージョで一生懸命教える。恵比寿サラ・アンダルーサライブでも踊る。そして8月末のロンダ・フェスティバルに向けて準備する。やることは山ほどあり、どれもおろそかにできません。
よし、がんばるぞ!・・・・その前に目の前に広がっているスーツケースをなんとかしないと。。。と思いつつ、ちょっと買い物に行っちゃおうかな〜。今週からバーゲンが始まったので日曜だけどお店が開いているだよね!うひひ。
                         *
2010年7月4日 明後日夕方に成田に着きます。 今の所はまだ、セビージャにて。
Jun 27

[lang_ES]¨LA YUNKO¨quedo el primer puestoen el XVI Concurso de Cante, Toque y Baile ¨Aniya la Gitana¨ de Ronda.  Participará en el XLII Festival de Cante Grande de Ronda, que tendrá lugar el 21 de agosto, como la みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?

私の方はと言えば・・・なんとロンダ・コンクールで優勝してしましました。↓
  • 2010年6月25日 第16回「カンテ・トーケ・バイレ全国コンクール「アニージャ・ラ・ヒターナ・デ・           ロンダ」優勝
  • 2010年8月21日  第42回「ロンダ・カンテ・グランデ・フェスティバル」出演
Baile Cante Guitarra
  • 萩原淳子(優勝)
  • ハビエル・リベーラ
  • モイ・デ・モロン
  • ミゲル・ペレス

 

なんだかいまだに信じられません。コンクール決勝は金曜、夜通し行われ、朝5時過ぎにやっとセビージャに着きました。昨日は洗濯したり寝たり食べたり・・・をぼーっとしながら繰り返すうちにあっと言う間に日にちが変わってしまいましたよ。だからまだぴんと来ていないのかな?「優勝」が。
というより、そもそも私は自分が優勝するとは思っていなかったのです。決勝前日の合わせで、ギタリストのミゲル・ペレスにこんな事を言われました。「ジュンコが分かっているように、コンクールの結果というのは政治的な絡みがある。だからもし優勝できないとしても、決勝に残ったことだけでジュンコと俺達にとってはもう『優勝』したと同じことなんだ。『優勝できる踊りではない』と言っているのではないよ。ジュンコにとってこれから障害になるのは踊りじゃなくて、外国人であるということだ。なぜなら、外国人に『優勝』を与えるということは『フラメンコはわれわれのものである』と考える彼ら自身の尊厳を自分たちで自ら覆すことになる。それは矛盾だからだ。」
ミゲルは正しい。私にもそれは分かっていました。もちろん外国人であっても何か強力なコネがあれば優勝はできるかもしれない。でも私にはない。でもそれを分かっていて、敢えてコンクールに申し込んだのです。強力なコネを吹っ飛ばすほどの確固たる実力をつける。それが私に残された唯一の道だから。コンクール出場を通して実力をつける、優勝して踊り手としての道が今よりも開かれれば、舞台で私は成長できる。だけど、コネのない私は優勝はできないだろう・・・。いろいろな気持ちを抱えてあの日、ミゲルのスタジオから家まで歩いて帰りました。重いバタ・デ・コーラを持って。1時間もかかって。でもただ歩きたかった。
当日。決勝進出したのはマラガの踊り手ウルスラ・モレーノと私の二人。私たちはくじを引いて ①ソレア(私)②アレグリアス(ウルスラ)③アレグリアス(私)④シギリージャ(ウルスラ)という順番になりました。その1曲目の私のソレアが終わった後、ミゲルが私に言ったのです。「アレグリアスを今まで通り踊れば、ジュンコが優勝だ。」
え???だって外国人だから優勝できないって言ったのミゲル本人じゃなかったの???ぽかんとしてしまった私に、ミゲルが一言。「あのソレアで優勝できなければ、このコンクールはイカサマだ」
あの時のソレア。今考えると、あのサリーダ(出だし)で全てが決まったように思えました。こんなソレアのレトラ(歌詞)でした。今思い出してここに書くので多少違うかもしれませんが・・・
Toda la parte del mundo
sale el sol cuando es el día.
A mí me sale de la noche.
Hasta el sol va contra mía.
どんなことを歌っているのかというと、「世界のどこでも太陽は昼間に出る。でも私(のところ)には夜に出る。太陽までもが私に逆らっている。」こんな感じでしょうか?実際スペイン語の歌詞を日本語に訳すと無理があります。私自身うまく訳せません。日本語に訳してしまうと、自分がそのレトラを聞いた時の感覚と全く変わってしまうから。ま、それはまた別の問題として、この歌を聞いた時に自分の中から何かが「ぶわっ」と沸き上がってきたのです。あの独特の感覚がある時、私の踊りは私の踊りであり、私の踊りでなくなる。踊っているのは私だし、頭もちゃんと機能している。でも本当に私を踊らせているのはその「ぶわっ」だからです。
たとえセビージャに住んでいても、私はフラメンコの土地のものではない。私は明らかに外国人だ。でもカンテ(フラメンコの歌)を聞いているとフラメンコが自分の中にも生きているということ、それが自分の人生の一部をえぐり取っていることに気づかされます。カンテはジャンル分けすれば「音楽」なのだろうけど、それは本当に「音楽」の範疇に収まるものなのだろうか。カンテはメロディーではない。自らの感情の発露、爆発が言葉となって外に出たものだと思う。ある時はささやきだったり、またある時は叫びだったり。もちろん何を歌っているかよく分からない時もあります。でもその歌われていることが私の心を貫く時、そこから出る私の踊りも誰かの心を貫くのではないでしょうか。そしてそこに外国人であるということが、どれほど意味を持つのでしょうか。
私はウルスラの踊りを見ていません。ただ、彼女のシギリージャのサパテアードの音を聞いた限りでは相当実力があるように思えました。自分が外国人であるから・・・ということを抜きにしても、優勝するのは彼女かな、となんとなく思っていたのです。だから結果発表の時に「Segundo premio Ursula …..(第2位ウルスラ)」というのを聞いた時に「はぁ???」と思ってしまいました。「ってことは私が1位?」いや、待て、もしかしたら今年は優勝者がいないのかもしれない。私の名前が本当に呼ばれるまでは・・・・そして、「Primer premio japonesa Junko …..(第1位日本人のジュンコ...)」という声を聞いた時に思ったことは・・・。「もしやこれは『どっきりカメラ』では?!」そして思わず周りをきょろきょろ、あのどっきりプラカードを探してしまいました・・・・。こういう時に限ってなぜこんな発想をしてしまうのでしょう。日本のテレビ番組が(しかも古すぎる・・・)ロンダに来る訳がないじゃない。まったくもう。
でもその後が嬉しかった。なんと客席に、ウブリケ・コンクールの司会者の姿が!ウブリケ・コンクールといえばこれまでに私が3度出場し、昨年準優勝となったコンクールです。そのコンクールの司会者は毎年私を応援してくれて、今年はロンダまで応援に駆けつけてくれたのです!そしてまた別のウブリケの方からも昨日お祝いメールが。その方は、8月に私が出演するロンダのフェスティバルに観に来て下さるとのこと。ありがとうございます。正直言って、優勝したことよりもそっちの方が嬉しかったかな・・・
帰りの車の中ではミゲル、モイ、ハビエルが大興奮。疲れきって眠りこけるる私を「オイ、優勝者、眠るな!」と起こしてきます。ミゲルは「これで俺は賞を4つ獲得したぜ!ウブリケ(・コンクール)のイスラエル(・ガルバン)、ラファエル・デ・カルメン、コルドバのソラジャ(・クラビホ)、そしてロンダのジュンコに俺は弾いたんだ!」というより、その3人のすごい踊り手達と並べられちゃっていいんだろうか・・・。ミゲルが喜んでいるから何も言わないけど・・・。モイとハビエルは8月のフェスティバル出演できると決まってうっきうきの様子。夏のアンダルシアのフェスティバルに出演できるのはアーティストとしてとても名誉なことだからです。最近では不況のためフェスティバルが縮小されているので(中止のところもあるらしい)昔のように大物アーティストが続々とフェスティバルに出演することは少なくなってきました。でもやはりフェスティバル出演というのは私にとっては夢のよう。。。。
そんな私にミゲルが釘を刺します。「ジュンコ、フェスティバルに向けてちゃんと準備しろ。」そうです。もちろんいつでも準備しているし、このコンクールに向けてもさらに準備してきました。でもフェスティバル出演というのはもっともっと大きな責任が伴う・・・・今年のロンダのフェスティバルではホセ・メルセーが出演するそうです。そんな大物アーティストとともに私もフェスティバル出演するのだから・・・・
その緊張を今感じ、そして今週の木曜には別のコンクール「ラ・ウニオン」の予選でタラントとアレグリアスを踊ります。今日から今度はタラントの練習。応援して下さった皆様、日本の生徒さん達からのお祝いメールやお電話を頂きとても嬉しく思っています。どうもありがとうございました。そしてともに闘ってくれたミゲル、モイ、ハビエル。感謝の気持ちがこれからの私のエネルギーになっていくようです。これからももっともっとがんばりますので、どうぞよろしくお願い致します!
2010年6月27日 今日は妹の誕生日。おめでとう! セビージャにて。

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